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2013/1/19 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
国際テロ戦争の中で「人命尊重」や「攻撃中止」と言うナンセンス
事件発生2日目に行われたアルジェリア軍の救出作戦によって、天然ガス施設は地獄絵図となった。アルジェリア軍は空と地上から犯行グループを一斉攻撃。犯行組織のメンバーを多数殺害したが、逃げ遅れた人質にも死傷者が出たもようだ。日本人ビジネスマンが国際テロ戦争に巻き込まれ、命の危機にさらされているときに、安倍首相はノンキに外遊を続けていた――。
事件発生3日目となる18日の午後、安倍は「17人の邦人のうち14人の安否が分からない。早く帰って指揮を執った方がいいと考えた」と同行記者団に伝えた。アルジェリア軍の作戦開始から、すでに24時間以上が過ぎた段階。19日の午前6時から政府対策本部会議を開くとしたが、「日本人の人質も死亡」と報じられてから腰を上げる鈍さ。やはり安倍は、6年前に政権を放り出したときと同じで政治センスがゼロだ。まるで進歩していない。
元駐レバノン特命全権大使で外交評論家の天木直人氏が言う。
「安倍首相は、意味のない外遊をすぐに切り上げて帰国し、陣頭に立って指揮すべきでした。アルジェリアは武装勢力に対して強い姿勢で臨む国として知られています。90年代に10万人を超える犠牲者を出しながら、テロには絶対に屈しないという基本方針を貫いている。そんな国で武装勢力が外国人を人質に取る事件が発生した。深刻な事案になることは明らかです。日本の外交史上、最悪の事態になるかもしれない。そんな展開も想定ができたはずです。いくら電話で『人命尊重』や『攻撃中止』を申し出ても、『はい、分かりました』となるわけがない。認識が甘過ぎます」
実際、アルジェリアのサイード情報相は「テロに対しては交渉せず、脅しを受けず、テロとの戦いを中断させることはない」と強調している。最初から軍事作戦しかアタマになかったのだ。
「人命尊重と人質の安全確保を強く申し入れている」と言い訳のように繰り返す安倍は、あまりにナイーブ。政府とアルカイダが日常的に命を奪い合うイスラム世界の現実について、驚くほど無知である。
◆無能ぶりをさらした外務省
外務省も無能をさらした。
「いったい、何のために大使を駐在させているのか。大使館を構え、正式にアルジェリア政府と付き合っていながら、まったく情報が入ってこない。軍事作戦の開始も、現地の英国大使から聞いているぐらいだから、話になりません」(天木直人氏=前出)
グローバル化の進展で、多くの企業は世界中に進出している。人質を取られた日揮も、アフリカでの売上高は443億円。全体の8%を占める。アフリカを成長市場と位置づけており、「現地からの撤収は考えにくい」(日揮関係者)という。
自民党政権の誕生に市場は沸いているが、世界で無力なのは前政権と同じ。グローバル社会ではまるで頼りにならない。それでも企業は、海外展開を進めなければ生き残れないのだから、それなりの覚悟も必要だ。人質多数死亡から浮かび上がるのは、極めて冷厳な現実である。
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