172. 母系社会 2013年1月28日 04:46:39
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>>138さんその他の質問の答えは皆知っていますから、いちいち答えませんが、 重要な点だけ答えます。 ●在日米軍について 在日米軍=「瓶のふた」論というのがあります。 これは、1990年に、当時の在沖縄米海兵隊司令官ヘンリー・ スタックポール少将がワシントン・ポスト紙のインタビューで、 在日米軍の第一の任務は、日本が戦前のように強大な軍事力を 持つのを防ぐことであり、「 我々は『瓶のふた』 のようなもの だ」 と発言したことから、生まれた言葉です。 つまりは、冷戦時代の在日米軍には、米国を守るためにソ連や中国 などの東側諸国を包囲する任務もあったのは確かですが、第一の 任務は、日本が再び米国に歯向かうのを防ぐことだったのです。 現在の中国も、在日米軍には中国を封じ込める機能と、日本を抑止 する機能との二面性があることを認識していて、後者については、 今でも支持しているはずです。 日米安保は日本を守る条約で、尖閣の件でも、万一の時には米国が 日本を助けるなどと信じているのは日本国民だけです。 ●尖閣の処理方法について 日本は、従米派を一掃して単に独立国になるというだけでは、 アジアや世界に、日本は戦前に戻る可能性もあると不安を与える ので不十分であり、対米従属政策を止める時、別の理念も掲げ なければなりません。 そこで、考えられる日本の新しい理念は小沢氏の「国連中心主義」 と、我々の仏教的理念に基づく「アジア主義」であり、我々は 「国連中心主義」は、米国も含む国連常任理事国の決定に従うという ことですから、米国に必要以上の不安を与えない現実的理念、過渡的 理念と考えます。 今後の日本は、「対米従属路線」→「国連中心主義」→「アジア主義」 か、あるいは「対米従属路線」→「アジア主義」へと移行するべきです が、こうした将来の世界戦略を考えれば、日本は中国と交渉して元の 「棚上げ」状態に戻すべきです。 どうしても中国が「棚上げ」に同意しないなら、日中両国が戦えば、 米軍と中国軍が戦うことになる危険性があり、そうなると世界初の 核兵器保有国同士の戦いとなって核戦争さえ起こるかもしれないので、 日本は世界平和のために譲歩して・・・とかの理由で、さっさと 国有化を撤回して民間所有に戻せば良いのです。 どんなに「譲歩」しても、やがて国際裁判で中国領とされかねない 尖閣ごとき小島の問題で、中国と戦争などするべきではありません。 尖閣に良く似たフォークランド諸島について、ほとんどの南米諸国 はアルゼンチン領という見解であり、「無主地先占の法理」など という帝国主義に都合が良い「法理」は、西欧の没落とアジアや南米、 アフリカの台頭と共に、やがて世界的に否定されるのは明白だからです。 ●米軍は尖閣戦争に介入しない 米軍が介入しない理由には、孫崎氏が指摘している問題あり、アメリカ は尖閣を日米安保の適応範囲と言明しましたが、これは日本向けの リップ・サービス=巧妙なトリック=であって、米軍は絶対に介入 しないのです。 孫崎氏の指摘は、日米間では尖閣のような島は自衛隊が防衛すること になっているので、中国が侵攻してきても、自衛隊が中国軍の尖閣 への上陸を防いでいる限り、米軍は介入しないというものです。 そして、中国軍が尖閣に上陸したら、その瞬間に尖閣を管轄している のは中国となり、日本ではなくなるので、安保条約第5条は日本が 管轄していることを介入の条件としていることから、適応外となり、 米軍には介入する義務が無くなるのです。 それで、どちらの場合でも米軍は介入する義務は無いので、日本が 勝っても、負けても米軍は介入しないということです。 もし、介入しなかったら、米国は約束を守らない国として信用を失う から、必ず介入するという議論もありますが、万一、尖閣戦争が 起きて、日本を支援するために米軍が介入しようとしたら、世界中の 国が核兵器保有国の正規軍同士の戦争が核戦争に発展することを 恐れて反対し、米国はこれも言い訳にして介入しないでしょう。 実際に、米軍が介入したら場合によっては全面核戦争に発展しかねず、 万一核戦争になれば、本土の基地や政府機関、経済インフラが核兵器 で攻撃され、たとえ尖閣は守れても、肝心の日本自体が消滅してしま います。 だから、日本が尖閣で負けても米軍は介入しない方が良いのです。 当然、中国も米国は核戦争に発展しかねない尖閣戦争には介入しない ことを知っています。 つまり、アメリカが尖閣は日米安保の適応範囲と言明したことを 喜んでいるのは日本人だけであり、そのような日本人は国際社会 の現実が全く理解できていない極楽トンボです。 ●尖閣戦争で日本が勝つとは限らない 中国がどのような兵器を持っているのか、日本の軍事評論家は、 誰も正確には知らないはずなので、自衛隊が勝つとは誰も断言でき ないはずです。 たとえば、中国は10年以上前から、ロシアの超高速対艦ミサイル 「モスキート」を装備したソヴレメンヌイ級駆逐艦を合計4隻導入 しています。 ですから、既に、「モスキート」を改良した「ヤーホント」のような、 編隊を組んで組織的に攻撃するロボットのような対艦ミサイルを 実践配備しているかもしれません。 「モスキート」や「ヤーホント」のような超高速ミサイルは日本は もちろんですが、米国も持っていませんので、これで「飽和攻撃」 されたら、世界最高の防空能力がある米軍の空母部隊でも、恐らく 迎撃不可能です。(日本は開発中:XASM-3) フォークランド戦争でも、アルゼンチン軍は最新兵器「エグゾゼ」 を極少数保有していたことで、イギリス艦隊の行動を大幅に制約し、 戦局に大きな影響を与えたので、中国軍が「ヤーホント」のような 最新式の超高速ミサイルを保有していたら、それ以外は旧式武器 しかなくとも、どうなるかわかりません。 タリバンのように、勝てなくとも持久戦に持ち込み、「負けない」 ことで事実上、勝つこともあります。 戦争は、部隊の運用次第で弱い軍が強い軍に勝つことも有り、やって みないと誰にも結果はわかりません。 ●戦争は停戦の仕方や戦後も考えなければならない そもそも、戦争は勝てば良いというものではなく、停戦の仕方やその 後の日中関係も考えなければなりません。したがって、時と場合に よっては、先の大戦の時のように、米国と戦って負けるよりは大陸 から退却した方が良いという選択肢もあります。 共産党政権は、日本に負けたら中国を統治する大義を失って崩壊しかね ないので、中国は核兵器以外のあらゆる兵器を使用し、何が何でも勝つ ことを考えるでしょうから、緒戦は勝ったとしても、そのまま停戦 したら中国の敗北が確定するので、停戦は困難であり、長期化しかね ません。 日本が尖閣で中国軍に大きな被害を与えたら、たとえ、尖閣戦争に 勝っても、日本は中国市場を相当長期間は放棄しなければならず、 その後も再侵攻を防ぐための軍事費は莫大になります。 また、米国に替わって超大国化した中国は、その後の様々な問題で、 日本を妨害するでしょうから、そうしたことで蒙る政治的、経済的 損失も甚大です。 ですから、自衛隊は、中国軍に大きな被害が出ないように配慮しな ければならないという「ハンディ」を負いながら戦うことになり、 自衛隊に大変困難な戦いを強いることになります。 ●米国も尖閣近辺の海底資源開発を妨害している そもそも、中国だけでなく、米国も尖閣近辺の海底資源開発を妨害 しています。これは「瓶のふた」論と同じで、日本の石油関連会社 に勤めていた人からも聞いているので間違いありません。 米国は日本が独自のエネルギー供給源を確保することで、対米自立 →軍事大国化することを恐れ、日本独自のエネルギー供給源を確保 しようとした田中氏をロッキード事件で失脚させ、田中派を継承する 小沢派にも謀略を仕掛けました。 日本に負けたら、共産党政権は中国を統治する大義を失って崩壊しかね ないので、中国は核兵器以外のあらゆる兵器を使用し、どのような犠牲 を払っても、何が何でも勝つことを考えるでしょう。 ●沖縄問題について 明治維新の時、日本は沖縄を武力で脅して無理やり日本領としました。 沖縄は日本のチベットとまでは言いませんが、今でも日本は沖縄を 事実上、半植民地として扱っているのは否定しようがない事実です。 ですから、日本がこのまま沖縄を愚弄し続けると、本当に沖縄は日本の チベットとなるかもしいれないと考えています。つまり、沖縄はチベット のように「高度な自治」、場合によっては、独立さえ求める可能性がある と考えるべきです。 つまり、沖縄については、中国との問題を心配する前に、日本自身が根本的 に反省して、差別扱いをやめるべきです。 中国が沖縄の領有権を要求しているとか騒ぐ人がいますが、こうした人を 沖縄人から見れば、日本は沖縄を差別して半植民地として扱っているのに、 この自分自身の所業を問題とは考えず、中国の要求を脅威だと騒ぐのは・・・・ ★電車の中で、他の客の足を踏みつけながら、電車が混み過ぎだと車掌に 文句を言っているようなものです。 まずは、自分の足をどかしてからでないと話になりません。 そもそも、現在、中国政府は沖縄の領有権を要求してはいませんが、仮に、 将来、中国政府が沖縄の領有権を要求して、沖縄人の多数派も中国 に賛成した場合、日本は武力で中国派の沖縄人を排除し、その結果、 アルジェリアの独立戦争の時のように、血で血を洗うような事態になっても、 日本は沖縄を軍事支配し続けることが現実の問題として可能でしょうか? 逆に、中国軍が侵攻・占領し、沖縄人が反抗して血で血を洗うような事態 になったら、中国軍も占領し続けることは不可能ですから・・・ 結局は、この件は沖縄人次第です。 ●アジア主義について 日本人はアジア人であり、アジアの文化・文明の方が、西欧の文化・文明より 根本的に優れています。 中国を敵視するのは、西欧、特に米国のアジア分裂政策=分割して支配する= に加担することです。 日本は中国や南北朝鮮、東南アジア諸国、インドと連帯し、「東アジア共同体」 を結成して、アジアの文化・文明で、次の世界を領導し、平和な世界を建設すべ きです。 アジアが西欧より優れていることは、下記の阿修羅の記事「小沢氏 参院での 自公過半数阻止に全力」のコメント49で、キリスト教に代表される西欧思想 の根本的世界観とアジアの世界観の違いを説明していますので、読んでください。 http://www.asyura2.com/12/senkyo142/msg/800.html?c18#c18 ★世界は不均等に「発展」しているのであり、米国もつい最近まで黒人には 公民権を認めていませんでした。そして、今でもアジア系の先住民を不当に 扱っています。 アフガンのような江戸時代のような地域がほとんどの国に民主主義を導入しよう としても成功するはずがなく、どんな国も時代の壁は越えられません。現在の中国も アフガンに似た面があり、近代化が進めば、やがて中国も日本程度の「民主主義国」 となるのは必然です。 ★とは言え、中国も含めたアジア諸国の国内問題に対して批判するなと言いたい のではなく、批判し合うべきですが、建設的な、同志的な、友人としての批判を すべきです。 ★また、2060年頃には、中国のGDPは世界の約30%を占め、2011年は 20%であった米国よりも、更に強大な覇権国家となる可能性があるのですから、 中国が、かつてのような帝国化するのも防がなければなりません。 「東アジア共同体」の結成は中国の政策をアジア全体の政策と調和するように制御 ・調整する機能も果たすので、中国の単独帝国化を防ぐ効果もあります。 ですから、アジアが連帯するだけでなく、中国の単独帝国化を防ぐためにも、 「東アジア共同体」の枠組みに中国を入れることが必要です。 (他には、国連の枠組みしかありません) |