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2013年01月18日 世相を斬る あいば達也
世界銀行の予測は常に楽観的なものだが、それでも日本のGDP伸び率は0.8%だという。世銀の予測でこうなのだから、実際は、好くて0.5%程度なのだろう。筆者は、ウッカリするとゼロ乃至はマイナス数値になる可能性もあると思っている。勿論、だからといって嘆いているわけではない。先進諸国のGDPが大きく伸び要素など皆無なのは、社会学的見地から観察すれば当然のことである。
エコノミスト達は、金が金を生む世界棲んでいるのだから、金が流動しないと失業する。故に、先々に何らかの展望があるように思うのは当然だし、年々歳々の現実の事象と、それからの事象を予測して、仕事だから何かを語るだけであり、資本主義も、金融資本も、もう人間に富を齎さないとは言えない人種なのである。アベノミクスを知りながら、世銀は、その経済効果をせせら笑うような成長率を予想している。経済成長がないのにインフレだけが起きてしまう。特に、生活必需品関連のインフレが顕著に出るだろう。一般生活者の日常生活を直撃、生活費の支出は5%程度増える。
その上、消費税が8%、10%となった時には、月々1割以上の家計の支出増になるのは間違いがない。収入がインフレに見合って増えればいいのだが、そもそも遅効性があるものだし、企業業績が経済指標通り上向かない以上、収入はそのままになる。円安、株高を好感して、景気が浮揚しているような錯覚を持っているが、日銀の地域経済報告の景気判断も9地域の内8地域で下方修正されている。北海道が唯一の横ばいだが、北海道はこれ以上悪くなりようがないどん底にあるからに過ぎない。これにインタゲ2%が加われば、意図的に創出した“あべスタグフレーション”と云う地獄絵を見ることになりそうだ。結果的に雇用創出どころか、現状維持以下になる可能性の方が高い。個人的には地獄絵も見てみたい欲望はある。
昨日のコラムで、米国は右傾化する日本全体に憂慮しているし、安倍政権にも懐疑的である。それは外交安全保障上の問題だけではなく、日中の経済の停滞が世界経済に及ぼす悪影響が非常に大きい為である。韓国経済が好いとか何とか言っても、所詮小国の経済規模、日中とは比べものにならない。EUもダメ、日中もダメとなっては、世界経済の牽引役が不在の世界が出現する。まぁアメリカがシエールガス革命で、世界NO1の石油産出国になって、世界経済を牽引できるのなら良いのだが、99%の貧困の存在が足枷で思うようには行かない。1%の金持ちの消費などたかが知れているわけで、投資に回す金と消費は別物である。
サブプライムローン問題の傷を癒したばかりのアメリカ経済には、99%貧困問題があるので、強い経済のアメリカが再現される道のりは、金融によるマジックでもしない限り、容易に活況を呈するとは思えない。EUは共同体思考に入ったと云う事は、共存が哲学であり、これ以上の経済繁栄と云う我欲が“ミットモナイ”概念になりつつあるので、繁栄に向かった火が燃え盛ることはない。
発展途上国も後進国も、自国の市場が充分に発展するまでには至っていないので、先進諸国の市場を当てにしているわけだが、それも叶わないとなると、どうしても、経済成長の伸びは鈍化する。地球規模で考えれば困ったことだが、個人的には、老化する時間だけが残されているようなもの、どちらでも構わない(笑)。50過ぎたら、日本人ももう少し達観老成すべきだ。ただ、日本の政治家の限界は見えてしまった感じがする。哲学が語れないので、いつまで経っても、無い袖を振ろうとしてしまう。或いは、みせかけの袖をつくろうとしている。
袖がなくなったので、増税だと云う野田のような政治家は最悪だが、景気が良くなるぞ〜と方便を使う安倍晋三も困ったものだ。政治がなにもしない方がまだマシのような経済構造になってしまった日本経済、考えれば考えるほど、あちこちで壁に突き当たる。せめて出来る事といえば、地域主体の経済構造への転換くらいだが、これとても上手くいくとは限らず、地域によってはハチャメチャな混乱の挙句、夕張のようになる可能性も大いにある。やはり、最終的には哲学に行き着く。宗教に行くのなら、“一人教”創設して信じることにする。
貧乏でも有意義な生活習慣を身につけるとか、快楽主義に徹して傍若無人な生活を送り早死にするとか、21世紀の日本人の“生き様”そのものを考え、実行する時代に入っているのかもしれない。そう云う世界では、永遠不滅の真実のように語られている多くの観念が逆さまになる世界が現れるのかもしれない。誰も同意したくないだろうが、腹を決めれば、それ程苦痛なものでもない(笑)。
癌で死ぬのが一番幸せ、孤独死も愉しからずや、自殺も一つの道である、墓などいらない、魂は何時までも現世でうろつきたい、化けて出てでも、殺したい奴がいる(笑)イイじゃないですか、自由気ままでね。何を、口角泡を飛ばし興奮するのですか?自分が納得しているのなら、どんな生き方も是であり、他者がとやかく言うものじゃない。自由主義ってのは、ここまで腹を括る必要があるわけで、半端な自由主義には納得は出来ない。自由主義の最終的姿は自己の滅亡より、自由を愛することじゃないのかな?これ、意外に難しい(笑)。ちょっと今夜は遊びが過ぎた。
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