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2013年01月18日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆中国に招待されている鳩山由紀夫元首相が、尖閣諸島の領有権問題について、「係争地であると互いに認めることが大事だ」との考えを中国側に伝えたことが報道されたのを受けて、日本国内の「好戦主義者」や「保守主義者」「米国追随主義者」たちが、猛烈に反発している。
その大半は、「日本政府が、尖閣諸島は、日本固有の領土あり、領土問題は存在しないと表明しているのに、いかにも紛争地帯になっていると認めるような発言をするのは、政府見解に反する。勝手な発言をするな」というので、中国に対しても「何の権限も地位もない鳩山由紀夫元首相を相手にするな」と批判している。
しかし、尖閣諸島には領土問題は存在しないという日本政府の主張は正しいとしても、ならば、中国公船あるいは艦船、さらに航空機による度重なる領海、領空侵犯事件に対して、海上保安庁、海上自衛隊、航空自衛隊による少なくとも「威嚇射撃」程度のことを、なぜしないのか。明らかな領土・領海・領空侵犯事件が起これば、自動的に「威嚇射撃」してしかるべきである。憲法9条の制約を気にしているのであれば、それは間違いである。場合によっては、撃沈、撃墜するのが、国際法上、常識であるからだ。
そのような覚悟もないのに、「領土問題は存在しない」といくら喚いても説得力はない。もしかしたら、中国公船あるいは艦船、さらに航空機による度重なる領海、領空侵犯事件は、「事件ではない」とでも、言い張るつもりなのであろうか。これは、どこから見ても、「中国共産党一党独裁北京政府による侵略」である。この侵略に対して敢然と撃退しなくてはならないのに、それもしないで、「領土問題は存在しない」と言い続けているのは、逆に言えば、中国公船あるいは艦船、さらに航空機による度重なる領海、領空侵犯事件は、「事件ではない」と明言しているのに等しい。領海、領空侵犯事件でないのであるから、中國は、平気でどんどん侵犯をエスカレートさせてくる。
この意味で、鳩山由紀夫元首相が、「中国公船あるいは艦船、さらに航空機による度重なる領海、領空侵犯事件」を捉えて、「紛争が起きているのは事実」と発言したのは、極めて正しい。
毎日新聞毎日jpは 1月16日午後11時40分、「鳩山元首相>訪中し『尖閣紛争認めることが大事』伝達」という見出しをつけて、以下のように配信している。
「【北京・工藤哲】北京訪問中の鳩山由紀夫元首相は16日、賈慶林(か・けいりん)・中国人民政治協商会議主席や楊潔篪(よう・けつち)外相と相次いで会談した。鳩山氏は会談後、記者団に対し、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡る問題についても意見交換したことを明かし『紛争が起きているのは事実で、互いに認めることが大事という考えを伝えた』と語った。日本政府の『領土問題は存在しない』とする公式の立場とは異なる見解を伝えた形だ。鳩山氏は中国側の招待で訪中。記者団に『歴史的事実を認め、日本国民も感情的にならず、冷静に処理をして早く日中間が正常な状態になり、互いに利益のある関係に戻すことが大事だ。早期に外相・首脳会談を行い、問題の答えを見いだすべきだ』と語った。鳩山氏によると、賈氏は『(日本側は)新政権になったのでしっかりした答えを出してほしい。問題はあくまで対話で解決をしたい』などと語ったという」
◆それにしても、中国が、賈慶林(か・けいりん)・中国人民政治協商会議主席や楊潔篪(よう・けつち)外相らが、鳩山由紀夫元首相をわざわざ招待したということは、中国が本当に困っているという何よりもの証である。2012年秋の「反日デモ・暴動」によって、日中貿易が大打撃を被っているからだ。経済成長も大幅にダウンしている。こればかりではない。最近の中国は、公害問題・環境悪化問題が、ますます深刻化している。石炭を燃やし続けて、視界が最悪化している内陸部の重慶市ばかりでなく、北京市の大気もひどいという。このため、多くの人民が、空気洗浄機を買っている。水は、伝統的に悪く、とても飲めるようなシロモノではない。それでも飲むしかない。公害問題・環境悪化問題は、中国全土におよんでいる。
安倍晋三首相は、第1次内閣を樹立する前に、中国に対するODA(政府援助)を従来型の「環境型」に変えて、継続することを約束し、実行してきた。中国は、資金援助だけでなく、世界最高水準にある日本の環境技術に期待したのである。だが、それでも、中国の公害問題、環境悪化問題の進行は、言語を絶する勢いだという。そうした切実な問題を抱えているからこそ、鳩山由紀夫元首相を招いたのである。これは、安倍晋三首相への期待感の表れであり、「SOS」のメッセージでもある。
◆日本にとっても、中国との関係をこのまま「手詰まり状態」にし続けていると、景気に対する大打撃ともなる。アベノミクスが、ただの「夢物語」に終わってしまう公算が大となる。しかるに、いまの安倍晋三首相は、米国CIA対日工作者の軍門に下っていて、対中国政策も思うように展開できない。「戦略的互恵関係」と言っているけれど、いまや「空念仏」になっているのだ。
この結果、日本経済と景気はとうなるか。朝日新聞は1月16日付け夕刊「2面」で、「日本の成長率予想下げ」「0.8%に 世銀『対中輸出が急減』」という見出しをつけて、暗い見通しを報じている。
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