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以下は『週刊朝日』1月25日号掲載の、嘉田由紀子インタビュー記事の自由な引用。一部私自身のコメントを差し挟んでいる。
嘉田由紀子が今度は『週刊朝日』のインタビューに答えた。記事は「小沢さんとの "成田離婚" すべて明かします」と銘打たれている。いまや朝日新聞本紙では無視されるようになった「日本未来の党」の内紛劇だが、こうやって『週刊朝日』でマニア向けの記事を掲載するあたり、相変わらずの「朝日商法」だが、ヲチャーにとっては垂涎の記事なので、禁を破って買ってしまった(笑)。
サブタイトルに「『衆院選で100人通す自信がある』と言われ、代表就任を決意」、「『肝心なとき "お隠れ" になる』のは本当」などとあるが、このあたりはよく知られていることなので省略する。ここでは、核心部分の分裂劇について少し触れる。以下は、『週刊朝日』1月25日号からの自由な引用。
クリスマス・イブの12月24日午後5時に、未来の党の幹部だった嘉田由紀子、飯田哲也、森裕子、阿部知子、広野允士、谷亮子らが出席して幹事会が開かれたあと、6時過ぎに小沢一郎を除く国会議員16人が出席した幹事会プラス両院議員総会が開かれ、その場で小沢に共同代表を要請するという動議が出され、採決された。
このやり方に対し、閉会後に嘉田由紀子は「非民主的」とする談話を発表したが、これに対して森裕子ら生活系の15議員(小沢一郎を含む)も、連名で嘉田を「独裁的」と非難する文書を出して応酬した。この文書は、さる「小沢信者」のブログでpdf化されたものを見たことがある。
この泥沼の対立の仲裁に入ったのが亀井静香だった。亀井は26日朝小沢と会談し、「わしも抜けるから、あんたも未来から抜けろ。傷が深くならないうちに、平和的に分党したほうがいい」と提案し、承諾されたという。この会談についても新聞で報じられた通り。
ところが、小沢は未来を「抜ける」のではなく「乗っ取って」しまい、世間を唖然とさせたのだった。ここまで書いたところで時間がきてしまったので、続きはまたあとで。
12月26日に亀井静香が小沢一郎と会談し、未来の党から出て行けと小沢にアドバイスした同じ日の午後、飯田哲也がその小沢と分党の協議をしたが、飯田は小沢側に「選挙に7,8億円かかった。年内に分党問題を決着できなければ、そちらが負債も引き継ぐことになる」とすごまれたという。未来の党は結局、生活系に乗っ取られることになった。
小沢側は旧未来を生活に党名変更して継承することにこだわった。それが成就し、生活の党が政党交付金約8億6500万円を手にしたのは周知の通り。「選挙にかかった7,8億円」とは普通に考えれば7億数千万円だろうから、生活の党には負債を全部返済しても差し引き約1億円の政治資金が残ったことになる。
分党を正式発表した12月28日、嘉田由紀子、小沢一郎、森裕子の三者が記者会見したが、小沢はほとんど言葉を発さず、代わって森裕子が勝ち誇ったように「知事には身軽になってもらい、大切な未来の名前を持っていってもらった」と言った。
この件で私がずっと訝っていたのは、1月1日まで未来の党を維持すれば、衆院選得票率2%以上を取っていたので、仮に議員が阿部知子1人になっても国政政党の資格を維持し、政党交付金を受け取れたはずなのに、なぜ嘉田由紀子らはその道を模索しなかったのかということだ。この件について嘉田はこう言っている。
「嘉田代表の名前で1月1日に政党交付金の申請書を総務省に出すのは絶対に嫌だ」と生活側の議員に拒否され、昨年末に分党手続きをとらざるを得なかった。平和主義者の私はけんかが苦手なので、仕方ないかなと……。この結果は、相手がどうこうというより、私の判断が甘かったために招いたと反省しています。
(『週刊朝日』2013年1月25日号 嘉田由紀子滋賀県知事「小沢一郎さんとの『成田離婚』すべて話します」より)
この言い訳の言葉にはどっちらけた。「小沢さんを使いこなせずに官僚を使いこなすことはできません」と大見得を切っていたのはどこのどなただったのだろうか。
小沢一郎と嘉田由紀子の確執は、「どっちもどっち」というほかないが、嘉田由紀子がぺらぺらとしゃべったインタビュー記事の中にも、小沢一派の体質を指摘する、核心を突いた言葉が全くなかったわけではない。最後にその部分を紹介する。下記の嘉田由紀子の言葉は、記事の最初のほうに出てくる。
惨敗後、卒原発や子ども・女性政策などを先鋭化させる議論をしたかったのですが、小沢グループの方々は政策論議ではなく、『選挙に勝てない』と言うばかり。違和感を持ちました。
(『週刊朝日』2013年1月25日号 嘉田由紀子滋賀県知事「小沢一郎さんとの『成田離婚』すべて話します」より)
さすがは小沢一郎、配下の議員たちへの教育がよく行き届いている。「政策論議ではなく、『選挙に勝てない』と言うばかり」とは、まるで小沢一郎本人の言葉みたいだ。しかも、そうやって「政策よりも国民の生活よりも自分たちの選挙が第一」のはずの彼らが衆院選に惨敗したのだから、目も当てられない。いや、上記は7人しか生き残れなかった衆院選の当選者たちの言葉かもしれないが。
いずれにせよ、この分裂劇は、小沢一郎、嘉田由紀子双方に多大なダメージを与えた。ことに小沢一郎一派は、差し引き約1億円の政治資金と引き替えに、政治家にとって何より大切なはずの、国民の信頼を完全に失ってしまった。もはや小沢一派の再起はあり得ないだろう。
kojitakenの日記
2013-01-17
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130117
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