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2013/1/17 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
生活必需品に軽減税率の自公協議などやるフリの目くらましで実現しない
金融市場はアベノミクスに沸き返っているが、この空騒ぎによって、消費税増税は既成事実化されたも同然だ。
消費税率は14年4月にまず8%、15年10月には10%まで引き上げられる。増税法には景気が悪ければ税率引き上げを先送りする「景気条項」が付いているが、そんな条件は市場の浮かれムードで完全に忘れ去られてしまった。
そもそも安倍政権の大盤振る舞いは、この景気条項をクリアするのが狙いだ。増税実施の可否を決める今年7―9月期の景況感を底上げするため、国の借金が膨らむ中でも無い袖を振る。無理やり景気に化粧を施してでも、増税を強行する。そんな魂胆なのである。
財政拡大策を打ち出す一方で、増税を強行するのは、アクセルとブレーキを同時に踏むようなものだ。アベノミクスのムチャクチャを象徴するような話なのだが、フザケたことに自公両党はすでに増税強行を大前提として、生活必需品への軽減税率適用の議論を進めている。「新聞にも適用を」と訴える日本新聞協会を巻き込み、「コメを認めるなら、パンはどうする?」「スーパーのお寿司も対象品目に加えるべきだ」とスッタモンダを繰り広げているのだ。
こんな愚にもつかない議論を重ねているうちに、大増税は既成事実として国民の間に刷り込まれていく。そのウラで大増税を悲願とする財務官僚が、ほくそ笑む姿が見えるかのようだ。
◆国民を欺く目的のパフォーマンス議論
お人よし過ぎる国民はもういい加減、財務官僚のしたたかさと政治家のデタラメさを思い知るべきだ。政治評論家・本澤二郎氏が言う。
「軽減税率の議論なんて、議論自体が目的のパフォーマンスです。増税に対する国民の反発を和らげるのが狙いですよ。軽減税率は対象品目の線引きが面倒だし、そもそも財務官僚が税収が減る政策を認めるわけがない。この夏に参院選も控え、有権者に『少しはお上も国民生活を考えているんだ』と思わせようとする単なる目くらまし。あくまで今回の議論は消費増税強行に向けた地ならしに過ぎないことを国民も知るべきです。もうダマされてはいけません」
政治家や官僚にとって庶民の暮らしなんて、どうでもいい。知ったこっちゃないというのが、彼らの基本的な考え方なのである。
◆増税分を借金のカタに無軌道なバラマキ
国民も心底ナメられたものだ。政治家も官僚もこの調子だから、大増税の前提条件に掲げた約束は全部チャラにされてしまう。
消費税の増税分はすべて社会保障の充実と安定に充てられるはずだったのに、その詳細を議論する「国民会議」は、もはや忘れられた存在だ。「国民に負担を押し付ける以上、政治家も身を切る」と言った議員定数の削減だって、まったく手付かずのままだ。
増税の条件として「やるやる」と言っていた全てが今や棚上げ。消費税増税の大義名分や理念、根拠も意図も条件も、何もかもスッ飛ばして、借金漬けの大盤振る舞いに明け暮れているのが、今の安倍政権なのである。
それじゃあ、われわれの増税分の血税は、どこに消えてしまうのか。どうせ、社会保障に充てるなんてタテマエに過ぎないということは、今回のバラマキ補正を見てもよく分かる。
「安倍政権は今回の補正で巨額の公共事業費の捻出に汲々とし、基礎年金の国庫負担分2・6兆円の財源確保まで後回しにしてしまった。結局、基礎年金分は将来の消費増税分で返済する『つなぎ国債』の発行で補填するのです。無軌道なバラマキ策を優先し、社会保障は二の次、三の次。揚げ句に消費税の増税で借金を穴埋めしようなんて本末転倒です」(野党関係者)
バラマキ補正の中で、防衛省は「緊急経済対策」を名目にして、2124億円もの軍備増強費を要求している。防衛省に限らず各省庁とも財源の分捕り合戦に躍起で、予算欲しさに「復興予算の流用」でダメ出しをくらった事業も続々と復活。経済対策とは名ばかりで、われわれの税金が再び政官財のムダ遣いに浪費されようとしているのだ。
増税分も、ムダな公共事業や軍事費に使われるのは目に見えている。
◆野田の歴史的犯罪は万死に値する
消費増税がこんなヒドイ結果を生み出すことは最初から分かりきっていたことだ。法大教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
「増税法案の3党合意で、自民党はチャッカリと『消費税の引き上げ分を原資に防災・減災対策に重点投資する』という条文を盛り込ませました。それを承知で消費税増税に前のめりになった野田前首相は、愚かですよ。野田前首相が消費税にあんなに入れ込まなければ『近いうちに信を問う』と約束する必要もなかったし、『私は嘘つきじゃない』と解散に追い込まれることもなかった。自爆解散の結果、民主党は案の定、消滅の危機に立たされ、税金ムダ遣い、利益誘導の自公暴政が完全復活です。その代償に増税の重荷だけを背負わされる国民にすれば“やらずぼったくり”の詐欺被害に遭ったようなものです」
アベノミクスのツケはいずれ、さらなる消費増税という形で国民が支払うことになるのだろう。
前出の五十嵐仁氏は「野田民主党政権は歴史に残る大きな過ちを犯した」と言ったが、本当だ。野田前首相は、何ということをしてくれたのだ。この先、塗炭の苦しみを味わうことになる国民にすれば、野田の歴史的犯罪は万死に値する。
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