http://www.asyura2.com/12/senkyo142/msg/442.html
Tweet |
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-7807.html
2013/1/8 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
ほんの1カ月前まで政権政党だったとは思えない情けなさだ。民主党の輿石東・参院議員会長が、こう悲鳴を上げている。
「夏の参院選は野党が互いに候補を立てたら、自民党が勝つに決まっている」
正直といえば、正直だが、もはや民主党だけでは自民党には歯が立たないということだ。実際、参院選で自民党に勝てないことはもちろん、民主党が政権に復帰することは二度とないのではないか。
「2012年総選挙の大きな意味は、日本の政治が〈自民、民主〉の2大政党から、1強多弱になったということです。民主党は57議席しかない。この先、自民党政治が行き詰まっても、民主党には“受け皿”になる力は残っていないと思う。4年前、自民党も下野したが、自民党は地方組織がしっかりしていたし、議員も個人後援会を持っていた。しかし、民主党にはなにもない。国民の信頼まで失ってしまった。カリスマの救世主が現れない限り、民主党が政権に返り咲くことは難しいでしょう。参院選で敗北し、そのまま分裂してしまう可能性さえあります」(政治評論家・山口朝雄氏)
1998年の結党から、わずか15年。民主党は崩壊の道を歩みはじめている。参院選後、消滅しておかしくない。
◆わずか4年間で再び自民党の永久政権がつづく悪夢
要するに、日本は再び、自民党の永久政権に戻ったということだ。日本は戦後、60年間も自民党の一党独裁がつづく異常な国だった。4年前、ようやく「政権交代」を実現し、健全な民主国家になったはずだった。
しかし、すべて水の泡、元の木阿弥である。
ふたたび自民党の永久政権がはじまったことで、日本の政治はどうなるのか。この先、庶民生活が豊かになることは絶対にないだろう。もともと、保守政党である自民党は、カネ持ち階級のための政党だからだ。
「安倍内閣は、首相、外相、財務相、法相、環境相……と主要閣僚は全員、ボンボンの世襲です。昔でいえば貴族出身。特権階級ばかりです。もともと、保守政党の本質は、体制を守ることにある。乱暴に言えば、支配体制を死守することにあります。だから、当然、政策も特権階級のための政策になる。これは世界中、どの保守政党も同じです。巧妙な自民党政権は、庶民が反乱しない程度に果実を与えてきたが、その裏側で巨万の富を〈政官財〉という特権階級でヤマ分けしてきたのが実態です」(政治評論家・本澤二郎氏)
さっそく政権に復帰した自民党は、社会保障は「自助」が大事だ、「公助」はそのあとだ、と社会保障費を削れと大合唱している。生活に困窮している庶民は眼中にないということだ。
◆アベノミクスも富裕層だけが潤う
市場が持てはやしている「アベノミクス」も、しょせんは富裕層を潤すための政策にすぎない。
たしかに、日銀の輪転機をフル回転させて札を刷れば、「円安」になって輸出企業の業績は良くなるだろう。公共事業を乱発すればゼネコンの受注も増える。しかし、庶民の生活が良くなる保証はどこにもない。「小泉―安倍コンビの02〜07年は〈いざなぎ景気超え〉と騒がれたのに、サラリーマンの平均年収は10万円もダウンしてしまった。企業の内部留保は200兆円を突破したと騒がれましたが、多くの国民は貧しくなり、格差社会になった。利益が大企業や富裕層だけに分配されたからです。安倍首相は、あの時と同じことをやろうとしているとしか思えません」(法大教授・五十嵐仁氏=政治学)
いま政治がやるべきは、富裕層をさらに富ませることじゃない。グローバル化が進んだ結果、労働者の賃金がダウンし、経済全体の活力を低下させているという現実を直視することだ。貧困層を引き上げ、少しでも中間層を厚くするしかない。なのに、自民党のやり方では、日本の衰退を早めるだけだ。
ヤバイのは、民主党が惨敗したために、自民党に対抗する政治勢力が消えてしまったこと。このままでは、富裕層だけが豊かになり、庶民はますます貧しくなりかねない。
「余裕があった高度成長時代は、自民党も少しは庶民に富を分配していました。しかし、この先、高い成長は望めない。安倍政権は“勝ち組”だけで富を分配するつもりでしょう。早くも弱者への予算をカットする政策を次々に打ち出しています」(本澤二郎氏=前出)
◆アンシャンレジームに屈した菅直人、野田佳彦の重罪
4年前、国民が政権交代を実現させたのは、自民党政権では、日本の閉塞状況を打破できないと気づいたからだ。民主党なら「国民生活を第一」に考える政治をしてくれるだろうと期待した。
なのに、たった4年間で自民党が政権に復帰し、ふたたび永久政権になりそうなのだから、こんなバカな話はないだろう。しかも、夏の参院選で圧勝して「ねじれ国会」が解消したら、安倍内閣がやりたい放題やってくるのは目に見えている。
なぜ、こんなヒドイことになってしまったのか。いったい誰が悪いのか。
「やはり最大の責任は、国民の期待を裏切った民主党にあります。あまりにも民主党政権がヒドかったために、政権交代しただけで株価が上がっている始末です。民主党が掲げていた〈コンクリートから人へ〉という考え方は、間違っていなかったと思う。鳩山首相が所信表明で提唱した〈人間のための経済への転換〉も、時代に合っていた。しかし、鳩山政権以降、民主党はアンシャンレジームに取り込まれてしまった。いま考えると、東京地検による小沢捜査も、アンシャンレジームによる“民主党潰し”だったという疑いさえある。結局、大黒柱の小沢一郎は、4年間、検察に追われて力を発揮できなかった。なぜ、菅直人と野田佳彦の2人は、旧勢力と戦わなかったのか。本当にバカだし、残念ですよ」(本澤二郎氏=前出)
国の借金が1000兆円に膨らんだのも、原発事故が起きたのも、すべて原因は60年間つづいた自民党政権にある。ふたたび自民党の永久政権がはじまったら、どうなるのか。この国は絶望的である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK142掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。