51. 2013年1月11日 00:12:18
: ipMHT4UKLc
>>18です21(27), 24, 25番さんへ。 有難うございます。 私は「識者」ではなく、市井の者です。 18は、>>5さんをはじめ何人かの方々の文章からヒントを得て、作ってみました。 他に送るということなので、あわてて注を作りました。 というのは、18は自分の「復習」も兼ねて阿修羅の皆様と気持ちを共有することを想定して書いたもので、これまでのいきさつをあまり知らない方々には、言葉が足りないと思うもので。 周辺知識を広げないまま何かを熱心に話してもなかなか受け入れられないという経験を、ずっとしてきています。 それで、小沢事件の内容や捜査のいきさつ等は全部割愛して、さらにその入り口で浮かぶ疑問や抵抗感を考えて、書いてみました。 折角だから18が少しでも自然に理解できるようにと考えると、つい、長くなってしまいます。 18を一度読んだ後なら勢いで読める人が多いのではないかと思うのですが、相手によって、よければお使いください。 今後も、みんなで協力しあって、生活の党を応援していきましょう。 昨日のうちに投稿したかったのですが、思いのほか時間がかかって、遅くなってしまいました。 18への注(ここから) 1 なぜ小沢氏はマスコミから集中攻撃を受けるのか 一般には小沢氏が裏で悪いことをしているから悪く報道される、と思われている。だが、逆である。悪く報道され続けることによって、国民の間に悪いイメージが意図的に刷り込まれたのである。 小沢氏によれば、官僚が主導する癒着しあった既得権益層による支配は日本の伝統であるが、これはすでに限界に達していて、日本はこれを脱し、自立した国民と国家を目指さなければならない。上からでなく下からしっかりしなければならず、国はそれを促し支援するということである。したがって政策としては、既得権益層よりも国民の生活を第一とし、中央集権を大幅に削減して地方主権(分権)を進めるという主張になる。(既得権益層の旧弊を廃し弱者に優しいといった面はもちろん大きいが、それだけでなく、支配されることに慣れている我々国民に対しても、判断する主権者としての精神的な自立が期待されているわけである。) 大手マスコミは、政府機関や大企業から天文学的な宣伝費を受け取る既得権益層の代表格のひとつである。そして、各省庁や大企業には大手マスコミだけが参加できる「記者クラブ」というお抱えの宣伝窓口が設けられていて、フリーの記者や、中小報道機関、外国人記者などは、記者会見に参加できなかったり、参加は出来ても質問が出来なかったりなど、大きな制限が課せられている。その結果、大手マスコミは、自身が既得権益層の代表格の一つであることに加えて、既得権益層全体の代弁者の役割を果たしている。 こうした事態に違和感を感じる国民がマスコミから離れて、インターネット上から生の情報を仕入れたり発信をしたりする風潮が強まり、すぐれた数々のブログのほか、「阿修羅掲示板」など、一般の国民からも活発に記事やブログの紹介や自分自身の発言がされるようになっている。 また、岩上安身さんのIWJ、上杉隆さんを中心とした自由報道協会、愛川欽也さんのパックインニュース(キンキンドットTV)など、マスコミを明確に批判して、ネット上から情報発信する組織が、厳しいながらも経営が何とか成り立つようになっている。(一方で、大手マスコミでも、気骨ある人々の活動で、東京新聞、BS11やNHKの一部、また一部週刊誌などで自由な報道姿勢が見られることがある。ただし、ごく一部である。) しかし、これらの自発的な試みのいずれも、通常の大手の紙面や画面で紹介されることはほとんどない。忙しい若者や中年層の大部分にとっては、偏向した報道番組と愚劣な娯楽番組、あるいはスマホ・携帯の狭い画面を覆う大手マスコミのニュースと娯楽サイトなどが「全て」であり、目隠しはほぼ成功し続けている。 こうした体制の中で、小沢氏悪人説を当然視する報道が日夜意識的に繰り返され、そのまま信じているお人好しのタレントや女子アナがどんどん使われることもあって、国民自身が気づかないうちに、小沢氏に対する感情的な嫌悪感が、国民全体に強力に刷り込まれたのである。 (できれば、クロスオーナーシップについても検索してみてほしい。) 2 小沢氏の実像
2-1身近なことはやらない? 原発事故当時、小沢氏は資格停止されて「一兵卒」になっていた。達増(たっそ)岩手県知事によれば、この時期、被害地域の多量で重層的な要望に応えて強力に各省庁に働きかけるという、小沢氏にしかできない作業を、裏方に徹して行ってくれていたという。 (官僚について「政治家が責任を持って指示さえすれば彼らは動く」と、小沢氏は平常時から何度も明言している。また、優秀な官僚層には小沢氏の改革を支持する人々も元々存在する。) (被害地域だけでなく中央も混乱を極めたこの時期、小沢氏側も官僚側も公表できないような、省庁の垣根を越える臨時の「超法規的」な措置が大小さまざまに要求され、実際にかなりの速度でそれらの措置が講じられ、それが知事のやや抽象的な謝辞になったのではないかと、個人的には思っている)。 また政府東電への批判が強まってきてからは鳩山さんとともに全面協力を菅内閣に申し入れたが、丁重に無視された。 長く政治の表には出なかったが市民グループの座談会などには出席して、闊達に持論を語っている。広域避難について膨大な出費と混乱への恐れから消極的な態度を示す菅内閣のやり方や「直ちに影響はない」と繰り返す枝野氏の言葉を批判して、「どれだけお金がかかっても放射能封じ込めと被災者救済が最優先」と明確に語っている。この時期に(現在も!)ここまで語れる国会議員は、万年野党を前提として物が言える部分は別として、小沢氏とそのグループなどわずかな数である。これはその後もインタビューなどがあるたびにその都度主張している。マスコミには流れないが、いくつかはまだネット上に残っている可能性がある。 小沢氏が身近なことをやらないのでなく、マスコミが、福一封じ込めや被災者救済、汚染物質流通などについて、「本当に身近で深刻」な問題を取り上げずに、おざなりで先延ばしの「政策」ばかり報道しているだけである。 2-2 小沢氏は性格が悪い? 小沢氏自身は、何を言われても弁解もせず、人を悪くも言わない。だから悪意をこめて言う方は、反論されないのだから言いたい放題である。現実に小沢氏が出演するインタビューや座談会の動画を見て、「性格が悪い」のは報道と小沢氏のどちらなのか、自分で実感するしかない。 また、これは震災前ではあるが、2010年9月の民主党代表選での立会演説会の動画も、菅氏のものと対比して是非見てほしい。 御用評論家の口癖には、小沢氏が金に汚い、人が離れる、言うことが変わる、など、決まり文句がいろいろある。本当に金に汚く、言うことが(都合によって)変わる人間なら、マスコミがこんなに必死に叩く必要もないわけだが、底の浅い言いがかりなので、報道を鵜呑みにせずに自分で調べてみてほしい。どれだけお金に気を使ってきたか、また「ぶれない」ということがどういうことか、お手本のような実例にいくつも出くわすことになる。 2-3 人が離れる?小沢グループの実態 ところで、多くの人が離れたのは一方の事実である。しかし、逆境でも離れない人間が多いのも他方の事実である。 全盛時代の自民党で次期首相候補と目された若手幹事長からの長い変遷であり、加えて「来る者は拒まず去る者は追わず」の姿勢なので、政界を泳ごうとする多くの人が近づき去っていった。 09年以来の逆境の中で小沢さんを支持し続けている若手議員たちはそれとはまったく対照的である。議員であること自体を商売にしようとする人は若手にはまずいない。 三宅雪子さんのようにツイッター発信が活発な人もいるし、森ゆう子さんや姫井由美子さんのように聞かせる演説をする人もいるし、多士済々である。自由ではつらつとした、率直でひたむきな、つねに生活者とともにあろうとする若い群像を、是非、自分の目で確認してほしい。 彼らは「小沢さんは指示しなさ過ぎる」と言って笑っているが、彼らの言動をみる限り、それはおそらく本当である。 こうした人々が、小沢氏が一貫して示している反論せず言われるがままの「お天道様は見ている」という態度に対して、その心根に強く共感し感化を受けつつも、「今年はそれじゃだめ」と小沢氏を叱っている漫画(三宅さんのツイッターから飛べる)があるが、グループの雰囲気がよく出ている。 2-4 肯定 また、小沢氏は壊し屋というイメージで語られるが、実際の小沢氏の方針は、基本的に相手を肯定し生かすということである。官僚、公務員、財界、電力会社などいろいろ問題が指摘される業界も、常に「みんなは一生懸命やっているが」という言葉が伴い、すべて、新しい体制下ではその能力がさらに生かされる、という姿勢である。 検察やマスコミなどに対しても、向こうが明確な虚偽で敵対してきている中でも、小沢氏の側は常に、本来の正しい姿に戻ってほしいという姿勢で一貫していた。 このように、小沢氏自身の体質は基本的に相手を肯定した上で、自発的な立ち直りを期待するものであるが、悪意ある孤立化政策に一敗地にまみれた現在、若手からも支持者からも、その姿勢に賛否の声が上がっている。 小沢氏といえども神ではない。この動きは、小沢氏の肯定の理念を受け継ぎつつ、その弱点の克服も目指して次世代が育っていく、という過程なのかもしれない。 2-5 多彩な支持者たち ぶれず、しかし状況に合わせて柔軟に修正し、誤りは率直に認め(原発を過渡的エネルギーとして肯定していたことを普通に認め、謝罪した)、そして相手を肯定し、自分は弁解しない。 この人に検察の謀略とマスコミの攻撃が集中することに、多くの人が立場や見解の違いを超えて、心底から怒りを覚えた。 官民上げての権力犯罪という特徴と、誰をも肯定するぶれない小沢氏の資質から、小沢支援は、右からも左からも、多くの人々を集めている。 小沢支援デモは自発的に全国でいくつも起きたが、大阪では、日の丸とゲバラの旗が両方見られる椿事が起き、大勢の参加者の誰もがそれをごく自然な光景として、好感を持って受け入れていた。日の丸にもゲバラにも尽きせぬほど多くの美点があるのは当然のことで、それが小沢支持の場ではごく自然なこととして参加者に共通に肯定される。最近強まる民族間の偏狭な罵りあいとの対比において、この信頼と包容力は特徴的である。
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