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大型補正予算 「10兆円ありき」は疑問(12月25日)
次期政権を担う自民、公明20+ 件両党が、景気対策として10兆円規模の大型補正予算20+ 件を編成する方針を打ち出した。
マイナス成長に落ち込んだ日本経済を下支えし、デフレからの脱却につなげるため、早急な対策が必要だとの認識はその通りだ。
問題は予算規模だ。国費だけで10兆円近くを見込み、財源捻出のため、国債を大量に増発する。民主党政権が定めた年間の新規国債発行額「44兆円」の上限も取り払うという。
一方で、対策の中身は、東日本大震災や中央自動車道・笹子トンネル(山梨県)の崩落事故を受け、インフラの補修など防災・減災分野の公共事業が中心になる見通しだ。
深刻な財政危機にもかかわらず、初めに「10兆円ありき」では困る。防災・減災の名の元に、不要不急の公共事業を積み上げる愚を繰り返してはならない。
また公明20+ 件党は、1999年に実施した地域振興券の交付を検討しているが、経済効果は疑問視され「ばらまき」との批判を免れない。
2013年度予算は、年末に衆院選が行われた影響で19年ぶりの越年編成となり、予算成立は来年5月の連休前後にずれ込む。それまでは暫定予算でつなぐが、必要最低限の事業しか盛り込めない。
暫定予算による落ち込みを防ぐため、自公が緊急経済対策を急ぎ、1月中に補正予算案を国会に提出する方針を決めたのは妥当だ。公共事業削減で不況が深刻な北海道の建設業界などの期待は大きい。
しかし、公共事業頼みの経済対策には限界がある。内閣府の試算では国内総生産(GDP)を増やす効果は公共事業への投資額を「1」とすれば、20年前には「1・33」に増えたが、今は「1・07」しかない。
10兆円もの予算を年度内に消化しきれるのかとの懸念もある。被災地の復興事業は、重機や人手不足で執行が滞り、予算が繰り越されるケースも目立つからだ。
公共事業の多くは自治体の負担を伴い、自治体財政の悪化を避けるためにも事業の精査が欠かせない。
自公が補正の規模にこだわる背景には、14年4月から予定する消費税増税も見逃せない。
増税の可否は景気動向を踏まえ、来年秋に最終判断するが、増税できる環境を整えるために過大な財政出動をするなら本末転倒だ。
借金の山をつくって一時的に景気が浮揚したとしても、その分反動も大きくなる。
国債発行が44兆円を突破すれば、国際公約である基礎的財政収支の20年度までの黒字化も危うい。将来に禍根を残してはならない。
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