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2013/1/4 晴耕雨読
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『カナダの教訓』は20年前に書いた本。
私は2012年8月『戦後史の正体』を書いた。
占領期以降、日本社会のなかに“自主派”の首相を引きずりおろし、“対米追随派”にすげかえるためのシステムが埋めこまれている。
ではその中、日本はどう生きていけばよいか。
石橋湛山の言葉にヒント。
終戦直後、膨れ上るGHQの駐留経費を削減の石橋蔵相は、すぐに公職追放。
その時の彼の言葉。
「後に続く大蔵大臣が、俺と同じ様な態度をとることだな。また追放になるかもしれない、まあ、それを二、三年続ければ、GHQ当局もいつかは反省」
米国は本気ならいつでも日本の政権を潰せる。
しかしその次に成立するのも、基本的には日本の民意を反映した政権。
次の政権と首相がまたがんばればいい。
自分を選んでくれた国民のために。
それを現実に実行したのが、カナダの首相達。
まずカナダのピアソン首相が米国内で北爆反対の演説をして、翌日、ジョンソン大統領に 文字どおりつるしあげ。
カナダは自国の一〇倍以上の国力をもつ米国の隣に位置。
当然米国から非常に強い圧力。
しかしカナダはピアソンの退任後も、歴代の首相達が“米国に対し、毅然と物をいわなければならない”という伝統、二〇〇三年 “国連安全保障理事会での承認がない”とイラク戦争への参加を最後まで拒否。
国民も七割がその決断を支持。
私が1992年『カナダの教訓』を書いたのはカナダ外務省局長の助言。
彼は「日本は米国の関係で苦労している。しかし、米国との関係で、世界で最も苦労しているのはカナダである。日本がこの歴史を学べばきっと役立つ」と助言。
私は歴史家ではない。
カナダの地域研究家でもない。
私がカナダを学んだのは、ひとえに、日本の行く末、日本として行うべき外交を考える参考として、である。
何故カナダがイラク戦争に参戦しなかったか、学ぶ価値がある。
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