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【2013年のココが知りたい】外務省出身ベストセラー著者 孫崎享氏に聞く
2012年12月29日 掲載
東アジアの今後はどうなる 習新体制の中国と再選オバマ米国
オバマ再選の米国、習近平体制スタートの中国、安倍政権が誕生の日本。米、中、日の関係はどう動くのか。元外務省国際情報局長で著作が次々にヒットしている孫崎享氏に聞いた。
<米中関係は経済で協調ますます緊密化します>
習近平体制の誕生直前、中国の英字紙グローバル・タイムズは、中国18都市で行った世論調査の結果を発表しました。中国が抱える課題を尋ねた回答のうち、国民がもっとも関心を寄せたのは「経済の発展」です。
これがつくられた世論でなければ、おそらく習近平は国民の生活水準を上げるために経済最優先の政策を推し進めるでしょう。主力の輸出産業に引き続き力を入れると思います。
経済大国化する中国にオバマ大統領は、どう向き合うのか。以前から中国を重要視しており、この路線は再選後も続くとみています。米国内に中国の軍拡化を懸念する声はあるものの、金融を含めた経済を考えた場合、米中は互いに協調路線を取らざるを得ません。
習近平の一人娘の留学先はハーバード大。常識的に考えれば敵視する国に子供は留学させません。ということは、中国も米国と友好関係を築きたいという思惑があり、米中関係はますます緊密になるとみていいでしょう。
<対米従属は時代錯誤、現実を直視すべき>
米中連携が深まる一方、日中関係は尖閣問題などで緊迫化しています。それでも、日本国内では、米国に従属していれば国は繁栄するとの考えが相変わらず支配的です。この考えは時代錯誤です。日本のGDPに占める輸出は15%ほど。このうち対米輸出は15%です。一方、中国、韓国、香港などの東アジア向けは約4割になる。対中輸出は全体の16%で、米国よりも多い。仮にこのマーケットを失えばGDPは1%落ちることになるのです。
一方、中国の輸出先は米国とEU(欧州連合)がそれぞれ2割前後。日本は1割弱に過ぎません。台湾や香港など、中国には日本に代わる輸出先がたくさんあります。日本ではまだ、「日中関係がこじれて経済が困るのは中国側」といった論調がありますが、現実を直視すべきです。
世界経済の中心は今後、東アジアにシフトしていく。軍事力だって、どんどんつけていく。「中国軍より自衛隊が上」なんて言っていると、アッという間に追い越されることになります。
◇まごさき・うける 1943年、旧満州国鞍山に生まれる。東京大学法学部中退後、外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「アメリカに潰された政治家たち」など著書多数。
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