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2012-12-30 陽光堂主人の読書日記
日本未来の党の小沢氏らは、嘉田滋賀県知事や環境学者の飯田哲也氏らと手を切って「生活の党」として再出発しましたが、総選挙後直ぐの分党という禁じ手を使わざるを得なかったのは、嘉田氏らの正体が露わになったことが原因のようです。
嘉田氏は選挙の際、「卒原発」という聞き慣れない言葉を使い始めました。これはいずれ原発を卒業しましょうという意味で、直ぐ様原発ゼロを目指したものではありません。10年を目処にゼロにするのが党是ですが、嘉田氏が本気でそれを実現しようとしていたかどうか、怪しいものがあります。
嘉田氏は選挙前に、原発再稼働を容認する発言をしています。時事通信は、12月1日付でこう報じています。(http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/183.html)
嘉田代表、原発再稼働容認に言及=「第一声」、未来も福島【12衆院選】
日本未来の党の嘉田由紀子代表(滋賀県知事)は1日午前の読売テレビの番組で、原発再稼働について「原子力規制委員会が安全性を担保し、必要という判断を政府がした場合は再稼働になる」と述べ、容認する可能性に言及した。
嘉田氏は、規制委が安全基準を定めていない現段階では再稼働は認められないとの立場だが、未来は「卒原発」を前面に掲げて衆院選を戦おうとしている最中。再稼働には党内に強い異論もあり、嘉田氏の発言は波紋を広げる可能性がある。
ただ、嘉田氏は番組で「安全基準があるなら(原発は)動かしていいというのは、理屈として正しそうだが、私たちはまずは(核の)ごみをこれ以上増やさない」とも語った。
嘉田氏は番組後、記者団に、4日公示の衆院選の「第一声」は福島県内で行う意向を示した。 (下線は引用者による)
発言が矛盾しています。大飯原発の再稼働の時も、関電から脅かされたという理由で認めていますから、本音では原発を容認していると見られます。脱原発を掲げれば支持が得られやすいので、単なるポーズの疑いが濃いのです。
飯田哲也氏が代表代行に就任したことも、日本未来の党の「卒原発」の本気度が疑わしめる一因となっています。飯田氏は、どういう訳か一度副代表に降格された後、直ぐ様代表代行に復帰しています。この段階で既に、嘉田氏と小沢グループの間で暗闘があったことを窺わせます。
飯田氏は、自然エネルギー導入を推進する環境学者としてよく知られています。しかし、御用機関である中央環境審議会などに呼ばれていますし、原発推進の櫻井よしこ氏が理事長を務める公益財団法人「国家基本問題研究所」の客員研究員でもありますから、真に如何わしい人物です。
飯田氏は一見すると原発に反対しているようですが、実現しそうもない自然エネルギー政策を持ちだして、火力発電を潰す工作をしていますから、反原発を偽装した原発推進論者です。こうしたシナリオには東電も一枚噛んでいるそうですから、百鬼夜行の魑魅魍魎の世界です。
飯田氏は、安倍総理とは神戸製鋼で先輩後輩の関係で、今回の総選挙前に急接近しています。仲立ちしたのは、「脱原発」の昭恵夫人と言われています。飯田氏を夫の安倍晋三に引き合わせていますから、昭恵夫人の「脱原発」も信用できません。
要するに、自民党の安倍と繋がった偽装反原発の飯田氏が、同類の嘉田滋賀県知事を引き連れて「国民の生活が第一」などと合流したわけです。これでは選挙が上手くゆくはずはありません。
日本未来の党の候補者の届出が遅れて批判を浴びた一幕もありましたが、これは飯田代表代行が、直前になって比例名簿の順序を入れ替えたことが原因です。この辺も、意図的なものを感じます。
問題は、小沢氏がどこまで真相を知っていたかです。当然承知していただろうと見る人もいますが、これは本人に聞いてみないと分かりません。総選挙に惨敗したから手を切りましたが、勝利した場合にはどうなったか、予測するのは困難です。いずれ内紛に陥ったと思いますが、当初は円満に行ったのではないでしょうか?
嘉田氏に接近したのは小沢氏の方だと言われていますが、真相は不明です。稲盛和夫が引き合わせたそうですから、小沢氏の意向ではなかった可能性もあります。
飯田氏らの狙いが小沢一派潰しにあったとすれば、見事目的を達したことになります。嘉田氏らが、自分たちに不利な分党をあっさり承諾していることも、怪しいと言わざるを得ません。
先日NHKで、番組名は忘れましたが、総選挙開票直前の嘉田代表の様子が放映されていました。ホテルの薄暗い一室にNHKの記者らしい人物と一緒に座っているのですが、その人物が嘉田氏に、「未来の党の当選予測は10人」と正確に告げていました。
その点からして可笑しいのですが、それを聞いた嘉田氏も、大して動揺した様子は見られませんでした。やはり予定通りの展開だったのでしょうか? 不正選挙工作を窺わせるシーンで、この国には深い闇が存在しています。
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