http://www.asyura2.com/12/senkyo141/msg/856.html
Tweet |
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/15b2261ebaa13a28c1820a076de03f66
2012年12月28日 世相を斬る あいば達也
昨日一番のニュースは何といっても“ 米空母乗組員8人、東電提訴=誤情報で被ばく、120億円請求 ”だ。時事によると、
≪ 米メディアなどによると、東日本大震災を受けて被災地沖合に派遣された米原子力空母ロナルド・レーガンの乗組員8人が27日までに、東京電力が福島第1原発事故について誤った情報を伝え、危険なレベルまで被ばくさせたとして、同社を相手に損害賠償など計1億4000万ドル(約120億円)の支払いを求める訴えを、米サンディエゴの連邦地裁に起こした。 「トモダチ作戦」として救援活動に当たった乗組員側は「米海軍が東電による健康と安全に関する偽りの情報を信頼し、安全だと誤解させられた」と主張。「東電だけが入手できた当時のデータによると、原告が活動していた地域における放射線被ばく量は、チェルノブイリ原発から同距離に住み、がんを発症した人々の被ばく量にすでに達していたことになる」と指摘した。 また日本政府についても、「ロナルド・レーガンや乗組員への放射能汚染の危険はないと主張し続けていた」とし、意図的なミスリードだったと非難した。≫(時事通信)
本来であれば、当時の原子力委員会や経産省及び保安院も提訴の対象だろう。当然、時の首相である菅直人や枝野官房長官らも提訴の対象とすべきだ。米国の連邦地裁における提訴なので、民事上の損害賠償訴訟の形式をとった為、実害を与えた直接加害者東京電力が、表見代理人と看做され訴えの当事者になったのだろう。訴訟の成り行きが注目される。如何に大量の放射能が撒き散らかされたか、公判を通じて米軍の資料が何処まで出てくるのか、見物である。未だ、福島第一原発の事故現場では、アヒルの水かき宜しく、日夜現場作業員が放射能の封じ込めに奮戦しているのである。死者や負傷者が続出する事など望む筈もないが、そのような更なる不幸が起きない限り、再起し始めた原子力ムラの住民は懲りると云う事を知らない。
早速、安倍内閣の支持率が出揃ったようだ。最高はYahooの73%だが、これはネトウヨだけが元気な日本の政治状況(笑)が反映しているのだろう。特に、民主や未来・社民支持者は意気消沈なわけで、投票する気にもならないと云う事のようだ。マスメディア系では、読売が65%、日経が62%、共同が62%、朝日が59%、毎日が52%となっている。毎日の52%は低すぎるだろうが、62%辺りが愚民の第一印象としては妥当な数値だろう。いずれにせよ、対立する筈の財務省官僚の脅し役として、飯島勲を内閣官房参与に入れたことから全面対決と云うよりも、“命が惜しいなら”的風が睨みを利かせることになるようだ。財務官僚どもご愁傷さまでいい気味だが、実需のない架空の市場形成のツケはデカイものだろうが、愚民生活が困窮するだけである。
何処まで痛めつけられても怒らない国民だ。マゾヒズム嗜好の民族なのかと、フト嫌になることがある。マゾを相手に“痛いでしょう?助けてあげます”なんてのは、余計なお節介。“良いところだったのに、何するのよ!”と蔑まれるのがオチである。昨日のコラムで書いたように、経済成長の限界を悟り、成熟した経済国家の産業構造そのものの転換に着眼しない限り、前方に明りが見えることはない。
ところで、今日の本題だ。「日本未来の党」の嘉田非常識人事騒動が、漸く決着した。名実共の分党するとなると、1月1日までいがみ合い罵り合うような勢力が睨みあったまま新年を迎える事になる。そして、政党交付金の要件が整った後、どこかの段階で分党する事になるのだが、その辺の事務手続きが総務省から示されたのだろう。おそらく、正月以降も一定期間犬と猿が小さな船の中でキャンキャンキーキーかまびすしいわけで、とても参議院選に向け、汚名挽回どころの話ではなくなる。
マスメディアはどこまでも小沢勢力に不利な解説を加え、“追い出す”、“母屋取る”等々、一方的に“生活”が悪い方向の記事を書いている。一番すごいのは時事通信だ。トップページのトピックス表示には「未来から生活に変更=党代表に森氏、嘉田追い出す」となっていた。そのリンクをクリックすると、その見出しは消えており、以下の記事にリンクされていた。
≪「未来」から「生活」に変更=党代表に森裕子氏
日本未来の党は27日、党名を「生活の党」と改め、代表を嘉田由紀子滋賀県知事から森裕子参院議員に変更することを総務省に届け出た。社民党から未来に 合流した阿部知子衆院議員は生活に加わらず、「未来」の名を冠した新たな政治団体の結成を届け出る見通し。旧国民の生活が第一の小沢一郎氏らが主導したもので、所属議員17人のうち15人が生活に残る見通し。未来分裂の動きは事実上、小沢氏らが嘉田、阿部両氏を追い出す形で決着した。
政党助成法 は、国政選挙での得票率と所属議員数に応じて政党交付金を支給すると定めている。先の衆院選で、未来は選挙区299万票、比例代表342万票と、いずれも 有効投票の2%超を獲得するなどし、受給資格を得た。得票率に基づく交付金は存続政党の生活に支給される。
一方、嘉田氏側は所属国会議員が阿部氏だけになり、「国会議員5人以上」の政党要件を満たさず、交付金を受けられない。今後は、衆院選を機に国会議員4人となり、政党要件を失った「みどりの風」との連携を探るとみられる。
嘉田氏は27日夜、大阪市内で記者団に、党分裂について「ご支援いただいた皆さんにおわび申し上げたい」と陳謝。政党交付金は全て小沢氏側に奪われることになったが、嘉田氏は「未来の党の名前とフラッグ(旗)は阿部氏の方が持つ」と正統性を強調した。
未来では、嘉田氏が阿部氏を共同代表とする人事案を提示したことに、小沢氏系議員が反発し、党内対立が泥沼化。国民新党出身の亀井静香氏はこうした事態を憂慮して27日、未来に離党届を提出した。嘉田氏は慰留する考えだ。≫(時事通信)
≪旧国民の生活が第一の小沢一郎氏らが主導したもので、所属議員17人のうち15人が生活に残る見通し。未来分裂の動きは事実上、小沢氏らが嘉田、阿部両氏を追い出す形で決着した。≫、≪政党交付金は全て小沢氏側に奪われることになったが、嘉田氏は「未来の党の名前とフラッグ(旗)は阿部氏の方が持つ」と正統性を強調した。≫となっているが、嘉田の言い分だけを取り上げた報道で、公平さへの配慮はゼロである。また、嘉田が「政党交付金は全て小沢氏側に奪われることになったが」と言っているような、時事の記者の質問のような、曖昧な表現形式を利用して、金に汚い小沢勢力と云う印象操作の典型のような記事を書いている。
“生活の党”側が17人の議員頭数の15人を占めるのだから、大半を“生活の党”が交付金を受け取るのは理の当然である。共同通信などは、交付金の大半と言っているのだから、応分の取り分が“未来”側にもあるかもしれない。最低でも阿部知子一人分は、交付金名目ではなく、政治資金の寄付行為などで処理する事になるような気がする。亀井にも多少の寄付は必要かもしれない。この嘉田記者クラブ通じて発言するのが、彼女の“仕掛け”だったのか〜と、昨日気づいた。飯田の入れ知恵だろうが、小沢一郎とマスメディア・記者クラブの 相剋を巧みに利用したと云うことだろう。結構卑怯な手を使うものである。
菅・仙谷・江田の手法をみる思いだ。再起不能とさえ思える総選挙の惨敗に加え、この嘉田仕掛けは愚民への悪印象刷り込みには、大いに貢献したと言える。Wのダメージを受けてしまった今後の“生活の党”の政治活動は容易ならざるものとなった。森裕子(参議院)が代表に就任したが、それで良いのだと思う。小沢一郎は一時蟄居謹慎の身ともいえる。野田佳彦のように、居酒屋で万歳三唱などするものではない。今回の顛末は小沢のミスリードである。その点は、小沢支持の筆者でも指摘せざるを得ない。
騙すほうが悪いとか、不正選挙がなされたとか、色んな難癖もあるだろう。マスメディアのスクラム報道に愚民が騙されたと云う説もある。自爆テロ解散が、小沢潰しの気さくであったと云う意見もある。しかし、今さら確たる証拠もない敗因を四の五の言っても意味はない。今後をどのようにするか、その事だけに全力を投入すべきである。今回はドデカイ十字架を背負わされたわけだが、一歩一歩日々歩むしか道は残されていない。仕切り直しの政権公約は、その具体的道筋を明確に有権者に知らせる努力をして貰いたい。
その点で、“生活の党”(国民の生活が第一)のネットにおける情報発信能力、ネットの効果的駆使策について、数段精度や頻度を挙げて行く必要がある。有料のメルマガなどふざけている。資金不足云々の問題ではない。ネットは原則無料が掟だと思うべきだ。ツイッターでつぶやくのが流行っており、日々語っているようだが、限定された文字数で政策を語る、訴えるのは無理である。ついつい愚痴や怒り発散の場になりやすい。ジックリ書くには、最低限ブログだ。サイトの更新の政策訴求を中心にすべきだ。
どうも、“生活の党”の支持者は中高年齢層が多いわけだが、若年層にも訴求できるネットメディアの運営は不可欠である。スマートフォン連動のブログサイトで切々と訴える手法も取り入れるべきである。正直、IT関連の専門アドバイザーや技術者を雇うと云う発想がないようだが、それでは駄目だ。ニコニコ動画の有料に出ていても意味はない。何か勘違いをしている。猛烈な支持者も一人一票、愚民の一票も一票。この辺の割切りがないと、正しい理念と政策を掲げていても、虚しい自己満足になる。
嘉田・飯田でさえ利用しようとするくらい、マスメディア・記者クラブは小沢勢力にとって敵なのである。その認識があるのであれば、ネット環境の整備に金が幾らかかってもやるべきだろう。それ以外に、“生活の党”を空中戦で拡散する手立てはない。ドブ板選挙も必要だろうが、ネット時代である認識があるのなら、スマートフォン対応までウィングを拡げ、且つ専門家のアドバイスと技術を駆使しなければ、浮かぶ瀬は見出せない。それから、小沢一郎自身のドタバタ劇の顛末と分析、反省、今後の取り組みなどは、自ら発信するのは、小沢一郎の責務と考える。けじめを着けて出直して欲しいものだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK141掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。