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選挙用政党「日本未来の党」 亀井の離脱で解党早まる、小沢の公式会見が待たれる
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2012年12月26日 世相を斬る あいば達也
「日本未来の党」のゴタゴタに関して、現在判っている事実をもとに検証すると、どうも嘉田代表の敗北のようである。両院議員総会を招集したのは嘉田代表だし、代表として、嘉田・阿部共同代表、飯田代表代行、幹事長鈴木と云う党人事案を提示、出席議員の同意を取り付けようとし、拒否された。しかし、森参議院議員らが、党内に何の打診もなく、独断専行で党人事を記者クラブにリークし、既成事実化を図った暴挙に反対の意思表示をし、逆に動議を提出、その場で決をとり、小沢一郎の共同代表案を賛成多数で議決した。動議は議決されたのである。
以上が、ことの顛末なので、党内手続きでは、既に「日本未来の党」の共同代表に小沢一郎は就任したことになる。まだ、小沢一郎の意思確認は行われていない。小沢が、「そか〜、皆さんがそのように言うなら、受けざるを得ないね〜」と答えれば一件落着の処まで事は進んでいる。嘉田が出したと云う声明文では“幹事会が主催する両院議員との懇談会”となっているが、嘉田が事務方に人事を固めようと“両院議員総会”の開催を告げているので、嘉田の提案は正式に非了承となったのである。
嘉田が発信したように伝えられる同声明文は未来の党事務方からの発信ではなく、嘉田“なりすまし”の手口で、発信履歴の痕跡を意図的に消している。嘉田の人事案を強行したい勢力又は人物の工作なのだろう。まぁ常識的に考えても、嘉田代表と飯田代表代行及び阿部だけで人事案を練ること自体が秘密結社のようなニオイがする。9割が「国民の生活が第一」議員で占められているのに、その主だった議員に何ら根回しをしていない等と云うことは、異常と思われる。党の代表の選挙結果責任の議論すらない。いずれにせよ、代表は民主的に選挙で選ぶものである。小沢のウン、イヤで決まるのも困るが、嘉田のウンイヤはもっと困る。
嘉田が「これはクーデターだ」と言った言葉の意味は重い。クーデターを認めたわけで、小沢一郎の共同代表は決定的だ。ただ、小沢一郎が共同代表を受けるかどうか、そこが未定なのだ。だから、嘉田は「小沢さんに連絡がつかない」「お隠れになった」「無しの礫だ」と記者クラブを利用する事に余念がない。どうも、幼稚園の園長さんのようだと思ったが、さにあらずの女性のようである。嘉田が小沢に確認したいと云うことは、小沢に代表就任の意志有りや無しかを確認したいのだろう。阿部知子もいい度胸している。首班指名に阿部知子と書かせる嘉田の考えに同調した時点で、経歴に傷をつけてしまった。
ただ、現実的に考えると、嘉田・飯田・阿部のラインは既に出来あがっている。みどりの風を抱き込む意味では亀井静香も同調しているかもしれない。小沢がオリーブの木構想に固執している弱味につけ込まれた面も否めない。そうなると、生活の議員の奮戦は、国民のためでもなく、小沢のためでもなく、嘉田や飯田やみどりの風の為に政治活動をする憂き目を見ることになる。小沢一郎支持者の9割の人々の期待を裏切ることになるだろう。拡大するつもりの小沢戦略が裏目に出たのだ。
小沢の選挙戦術が此処まで齟齬を来すのを、筆者は初めて目撃した。弘法も筆の誤りと云う見方も出来るが、7人の衆議院議員だけになった小沢一郎は苦しい。おそらく、安倍自民、石原維新と云う右派勢力の跋扈に、混乱を来した感は否めない。中道左派的民主平和路線の勢力維持に奔走しなければと云う焦りが、このような事態を引き起こした点では不幸な出来事だった。しかし、“過ちては、改むるに(あらたむるに)憚る(はばかる)こと勿れ”である。心情的には原点回帰だが、それが来夏の参議院選で有効に機能するかどうか、かなり怪しい。
それではどのようにすべきか。嘉田・飯田・阿部の良いようにさせるのか?それはない。共同代表は亀井静香が良いのだが、26日亀井は嫌毛をさして離党してしまった。嘉田が降りるなら、飯田も降りるだろうが、資金的事情で、阿部は降りられないだろう。それとも亀井、阿部がみどりと合流、再度政党要件を満たすかもしれない。
正直、今度の選挙による自公の独占体制は、正直長そうな気がする。ただ、最悪でも4年後には衆議院の満期が来る。違憲状態解消の為、W選と云う噂もあるが、それはない。日本を取巻く様々な諸条件にアクシデントが起きないと、安倍政権が簡単に下野する可能性はない。勿論、対中関係の更なる悪化であるとか、福島原発の重大な影響が顕在化するとか、沖縄で暴動が起きるとか、そう云うことが起きないと、結構しぶとそうだ。
その意味では、小沢一郎が来夏の参議院選で血道を上げ奮戦することが、正しい道なのか判断がつかない。一回休み、捲土重来と云う戦略も選択肢にあるのだろう。ただ、そのような心境を森ら側近にも知らせず、だんまりで通すのは難しい状況のような気もする。75歳の捲土重来も悪くないが、時代が小沢一郎を忘却の彼方に置き去りにしないとも限らない。
ところが、26日になって嘉田が出席出来ない両院議員総会を強引に開催し、首相指名選挙は森裕子副代表に投票することを決めた。この会議に嘉田、阿部、亀井は出席していない。事実上、小沢一郎が共同代表の立場になった事を印象づけるが、正直目も当てられない醜態を晒してしまった。亀井は筆者と異なり、小沢系議員の横暴を非難したようだが、自らの国民新党代表解任劇を思い出し、不快になったのかもしれない。いずれにせよ、政党交付金の政党要件を間に挟んで、年内又は来年早々には、未来の党の解党の道はハッキリするだろう。
選挙結果がかなりの惨状だった上に、この内紛騒動では、余程のことがないと、小沢一郎率いる議員団に追い風が吹く可能性はなさそうだ。政党交付金を棒に振る必要はないが、その問題をクリア出来た時点で、もう一度やり直すなら、やり直す重大な決意と、重大な反省の弁、支持者への謝罪を小沢一郎自身の口から明確に発する必要が出てきたと言えるだろう。少なくとも、今回は“黙して語らず”では済まされない。
そして、その場で、菅直人と対決した時に見せた迫力と内容で、日本をどのようにすべきかについて、今までの支持者に訴え、新たな支持者が得られるような明快にして、説得力のある演説と会見が必要である。マスメディアが無視できないレベルの演説と記者会見でもしない事には、このドタバタ劇の収拾は無理なようだ。それ以外に、出直しの術が見当たらない。なぜ、嘉田由紀子と手を結んだかまで、心情を露呈する実直さも求められる。厳しいようだが、そうでもしない限り、討ち死にした候補者への同情票が逃げて行き、新たな支持の獲得も期待できない。たしかに小沢一郎にとって最後の正念場が来たような気がする。(注:民主党との連携、合併などの話もあるようだが、そのような問題は、未来の党の一件に関するけじめがあって初めて考えられる政治的動きである。)
◇
嘉田代表 年内にも分党で調整
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121226/n67692510000.html
12月26日 15時41分 NHK
日本未来の党の嘉田代表は、党役員の人事を巡って、小沢一郎衆議院議員に近い議員との対立が深まり、このままでは事態の収拾が図れないとして、年内にも党を分党する方向で調整を進めています。
日本未来の党の役員人事を巡っては、嘉田代表が阿部知子衆議院議員を共同代表にする一方、小沢一郎衆議院議員を顧問とする案を示しましたが、小沢氏に近い議員は、小沢氏を共同代表にすべきだと反発していて、党内の対立が深まっています。
これを受けて、嘉田代表は、このままでは事態の収拾は図れないとして、年内にも、円満な形で党を2つに分ける、分党する方向で、すでに、みずからに近い飯田哲也代表代行が小沢氏と会談を行うなど、調整を進めています。日本未来の党は、発足から僅か1か月で、存続が危ぶまれる事態になりかねない見通しです。
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