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荒井聡議員は「選挙で頑張ってくれた地方議員の声を聞かずに党の再生はありえない」と声を荒げた。=19日、民主党本部。写真:田中撮影=
決まらない民主党健在 来夏の参院選も敗北明白
http://tanakaryusaku.jp/2012/12/0005894
2012年12月19日 20:04 田中龍作ジャーナル
「どうしようもない」とは、こういう組織のことを言うのだろう。きょう開かれた民主党の両院議員総会で、それをまざまざと見せつけられた。
政権を奪取した前回(09年)の衆院選では300議席余りを獲得したため、党本部のホールには入りきれず、両院議員総会は専ら憲政記念館や院内の講堂で開かれていた。今回の選挙で議席が激減したため、きょうの両院総会は2009年夏以前のように党本部で開かれた。
出席した衆院議員は選挙区で辛うじて勝ち残った議員や比例復活した議員ばかりだ。「お疲れ様」「(応援に来てくれて)有難う」…労いの言葉を掛け合っていた。
執行部が野田佳彦代表の辞任に伴い、「22日に新代表を選出する」と提案を出したが、反対論が噴出した。「総括もせず、地方議員の声も聞かずに新しい代表を選ぶのは拙速過ぎる」というのである。
民主党は2010年夏の参院選で大敗を喫したにもかかわらず、総括をせず菅直人代表(当時)はそのまま居座った。反省のないところに新しい出発はない。当然のように今回の衆院選では壊滅的な敗北を喫した。
今回は野田代表と党三役が辞任を表明しただけで、敗北の総括をしていない。する予定も今の処ない。
執行部は反対論を抑えきれなくなった。輿石東幹事長が「ご意見を重く受け止めなければならない」と述べ、代表選出の日程は延期されるかに見えた。
ところが議長役の直嶋正行・両院総会会長が議論を複雑骨折させる。「首班指名で私の名前を書くようであれば、私は(両院総会会長を)辞める」と言うのである。事態を収めなくてはならない重鎮がこのありさまだ。
そこで長老格の石井一参院議員が「こんなことをしていたら『やはり民主党は決めきれない』と国民から見られるぞ」と一喝。
新代表の選出は再び執行部提案の22日に傾いた。
結局、輿石幹事長が「(首班指名が行われる26日前日の)25日に再び両院総会を開き(そこで)執行部が(新代表選出について)提案する」とした。
やはり決まらなかったのである。それも分かりにくいまま。国民の暮らしを破壊しかねない原発再稼働や増税はゴリ押ししてでも決めるのだが。
明白なことは来夏の参院選も、この党が敗北を喫するということだ。
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