http://www.asyura2.com/12/senkyo141/msg/384.html
Tweet |
脱原発と送発電分離は別問題だよね。
アメリカはブラックアウト(大停電)。誰が得するのかな?
産経から
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121212/plc12121203110001-n1.htm
ジャーナリスト・東谷暁 新政権のもと電力戦略
2012.12.12 03:11 [野田内閣]
最近、電力の発送分離について聞かれることが多くなった。この欄で、原発事故後の混乱のなかで発送電分離を進めるのは「火事場泥棒」のようなものだと書いたためだと思われる。しかし、前回はあまり詳しく触れていなかったので、ここではもう少し細かいことを述べたい。
今回、経産省の「電力システム改革専門委員会」が発送電分離を言い出した背景には、同委員会の「電力システム改革の基本方針」にも明らかなように「原子力を中心とする大規模電源の限界とリスク」を指摘し「地域割の垂直一貫体制」を批判することで、以前に挫折した発送電分離を実現しようとする意図がある。つまり、原発事故をいまの発電・送電一貫の電力体制と結びつけ、脱原発の風潮のなかで発送電分離を一気に断行しようとしているのである。
しかし、地震と津波で生じた福島第1原発事故と、これまでの電力の垂直一貫体制との間には何の関係もない。それは、前回述べたように、ある発送電分離派の論客ですら認めるだけでなく、津波に襲われても事故を回避した女川原発の東北電力も、同じく垂直一貫体制であることを思い出せば明らかなことなのだ。
しかも、発送電分離を進めてきた欧州においては、競争が激化したあげくにかえって寡占が進み、はじめは低下した電力料金もすべての国で上昇に転じた。発送電分離派は、たとえばドイツでの料金上昇は増税のせいだというが、増税分を除いてもなお、以前より高くなっている。
また、競争が高じて逆に寡占化が進むと同時に、外国企業に買収されることが多くなった。これも発送電分離派はグローバル時代だから当然というが、政治や経済が同質の欧州ならまだしも、ロシアや中国といった国々に囲まれている日本では安全保障の観点からも問題だろう。
さらに、電力自由化が進展したことになっている米国でも、発送電分離をまがりなりにも実施したのは16州にとどまり、部分的な分離が7州、あとの27州は垂直一貫体制のままだ。これは、カリフォルニア州電力危機などの教訓による。それでもなお発送電分離派は、同電力危機は発送電分離のせいではないとして次の5つの原因をあげている。
猛暑の夏だったこと、山火事で送電線が破損したこと、エンロンのような企業が価格つり上げを図ったこと、新電力システムの設計にミスがあったこと、電気料金に逆ざやが生まれて財政破綻した電力会社が発生したことなどで、これらが偶然にも同時に起こったというのだ。しかし、最初の2つは自然現象だが、残りの3つはすべて発送電分離をしたために生じた事態に他ならない。
加えて、日本で行われようとしている発送電分離とは、日本全国をカバーする「広域系統運用機関」を創設して、9電力会社の中核資産である送電線をすべて、法的に分離させて規制するか、あるいは機能的に分離させて管理・運用するというものだ。これでは戦中の国策特殊法人・日本発送電の復活ではないか。
その運用機関の長に、元経産省事務次官が就任することにでもなれば、ほとんど電力自由化の戯画というべきものだろう。民主党政権のもとで進んだ発送電分離案は凍結して、新政権のもとで電力戦略を検討しなおすべきだ。(ひがしたに さとし)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK141掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。