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「12・9抗日記念日」それに続く南京陥落(虐殺事件)週間を気にかけていたが、大きな「反日デモ」もなく、南京虐殺事件の始まりとする12・13に海洋局の飛行機が尖閣の領空を侵犯するにとどまった。
水面下でどういう決着をみたのかはわからないが、中国側も、日本との関係修復に動き始めた証であろう。
今回転載する中国サイドの論考は、経済成長と政治的自信が政府や人々を変えることがよくわかる例として紹介させていただいた。
中国人も、西欧的モダニズムを中国的に吸収しながら変わっていくのだろう。それは、日本にとっても好ましいことだと思う。
それにしても、日本では、「12・13南京陥落」記念日がほとんど取り上げられなかったようだ。ポーズだけでもいいから、「忘れてませんよ」というメッセージを発したほうがいいと思うのだが・・・。
(航空自衛隊幕僚長は、中国海洋局の領空侵犯機がレーダーで捕捉できなかったと語ったが、発見していたと言えば、なぜスクランブルをかけて駆逐しなかったのかという責めを負うから、そう説明しただけだろう。関係悪化や軍事的危険を回避する目的で、中国当局からは、日本の外交当局に、南京陥落記念日に軽飛行機を飛ばすからよろしくと事前に通報があったはずである)
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「愛国主義は多様な価値観に門戸開放すべし」中国紙
南京大虐殺75年周年に当たる13日、30万人に及んだ犠牲者を追悼するイベントが開催された。これは、愛国主義にとっての「無形の」活動でもある。愛国主義が奏でる旋律は、決して大きいボリュームではないが、そのメロディは極めて深遠だ。環球時報が報じた。
中国は、落後し屈辱を受けた状態から、世界で大きな力を持つ国家への発展を遂げた。その結果たどり着いた今日の地位から、過去75年間を振り返り、また、未来を展望した時、我々中国人は感無量の気持ちでいっぱいになる。国恥の傷は今も癒えないものの、我々は国の変貌ぶりをしっかりと感じると同時に、中国人自身の複雑な変化も経験してきた。祖国に対する中国人の「愛」という包みには、過去には入っていなかった色々なものが加わった。
70数年前、中国人が「愛国」と言えば、自国が民族滅亡の危機にあったため、愛国主義とは中華民族の生存を守ることを意味し、「背水の陣」で臨む悲壮感に満ち満ちていた。中国の国歌は、当時作られたもので、「中華民族最大の危機」という本筋があり、中国人の感情を長い間支配するものであった。
現代史の100年は、中国人にとって、有史以来最も心に深い印象が残る100年となった。その上、その間の出来事は、中国人が自ら経験し、中国人の現代世界観の土台を築いた。中国人の集団心理が、この現代に作られた「恥辱」という枠組みから抜け出すことは、極めて難しい。中国人は、少なくとも最近の数世代の人々は、そのような心理状態を転換する必要性は皆無だと固く信じていた。
しかし、改革開放と中国の急成長は、中国人の集団心理に、多様化と不規則性をもたらした。中国人が過去の出来事を忘れることはあり得ないが、新たな経験も大量に流れ込むようになり、過去の記憶と混ざり合って化学反応を起こし、物理的な覆いがなくなった。中国人の愛国主義にも、それに伴い変化が生じた。
今日の愛国主義は、世界第2の経済大国・中国として全く新しく生まれ変わった土台の上に築かれている。慌ただしく変動はするが確固とした中国の立ち位置は、過去・現在・未来に連なり、中国人が過去に持ち得なかった新しい思想が駆け巡る空間となっている。多様化は、成長を止めることができない春の新緑のようにぐんぐんと広がり、愛国主義にも極めて独特な多様化が生じている。過去の愛国主義を単純な加減計算だとすれば、今日の愛国主義は複雑な微分積分といえよう。
強大化した中国には、依然危険が付きまとい、愛国主義というガードマンを必要とする。しかし、今の中国にとっての危険とは、往々にして屈折し不明瞭であり、国家防衛の有り方をめぐる論争は止むことがない。中国という国家が前進するためには、さまざまな力を合わせて推進する必要があるため、今日の愛国主義の力は、局所的あるいは段階的な差が激しく、時には対立が生まれる可能性がある。愛国力の「一致団結」は、お互いが一定の距離を置くことによって、初めて効果が生じる。
今日の中国において、民間の愛国主義は、具体的な目標に欠ける場合が多い。釣魚島(日本名・尖閣諸島)をめぐる対立で起こった愛国主義の集結は、旧態依然で一時的なものにすぎない。国家存亡に対する危機感は、だんだんと希薄になり、一部の人の主張は、現実社会におけるさまざまな政治・社会的危機からかけ離れたものとなった。国家は、党、政府、社会など各種勢力層によって分断され、それぞれの運命は、実にお互い関係がなくなったように見える。
しかし、中国人の全体利益は、虚偽ではなく真実であり、国家の前進も真実である。これらは全て、各種思想活動を整理する強大な能力を備え、中国が最終目的とする方向を定める。従って、人々が現在の社会で個人的利益を追求することと、国家全体の利益と深い相関関係にあり、批判には客観的なより多くの建設的作用がある。国家の力量と勢いが強大ならば、愛国主義という溶鉱炉の中で、様々な材料を十分に燃やすことが可能となる。
南京大虐殺75周年記念日は、中国人が慣れ親しんだ見方では、現代中国に大量に埋蔵されている愛国主義が姿を表したように見える。それは、依然として比類なき大きさで、手を振り上げるだけで誇示される威信と力を備えている。しかし、愛国主義には、中国人の多くがあまり見知らない側面もあり、それらについて我々が理解し、それらが水面に浮上するまでのプロセスも進行している。
中国が発展し、ますます強大化した中国と世界とが互いに受け入れ合うことによって、中国国民の福利はまずます向上する。しかも、このプロセスに矛盾はない。これらは現代愛国主義の核心部分を構成している。この方向性において貢献した人は、全員愛国者だ。このような考え方こそ、中国人が愛国主義を理解する上での最大公約数となるべきだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年12月17日
http://j.people.com.cn/94475/8060048.html
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