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2012年12月15日 世相を斬る あいば達也
ここ数日、超多忙でコラムの更新もままならない。なにが忙しいのかと尋ねる野暮はやめて頂こう(笑)。マスメディアの大方の予想を裏切る結果を導き出す、独り講釈に余念がないのである。たかが一人の力で何が出来ると問われれば、それは微々たるものである。しかし、その微々の集合が、僅かに日本を“奈落の世界”への一本道を踏みとどまらせる唯一の行動であるのなら、敢えて行ってみるのが、筆者の流儀だ。群れることは、我が信条に反するので行わないが、独り講釈にも、それなりの反応が把握できるし、且つ国家の方向性を議論することは、マスメディアが意図的に醸成する「空気」を斬り裂く役目が出来ると疑わない。
近時のマスメディア選挙情勢を確認する限り、自民党の圧勝である。今回の選挙は、マスメディアの選挙情勢分析が真実かどうかを判定する素晴らしき試金石になるのではないかと考えている。ただ、6割の世論調査回収率と選挙区・比例区への投票を何処にすべきか留保している有権者が40〜50%存在する事を考えると、必ずしも調査結果通りの最終結論が出るとは限らない。筆者が動いた範囲は、100人×2,3であるから、延べで250人程度と日本の政治的問題点を素直に講釈した。筆者が支持する小沢一郎の論をすべて是認する講釈でもなかった。どちらかといえば、“池上彰風味”で論は構成した。
その場で幾つか判明した事がある。多くの人々に共通した一番の問題点は、殆ど知識らしいレベルの情報を手にせず、投票行動を起こそうとしている事実だった。消費増税は既成の事実で、止める手立てはないと諦めている人が殆ど。原発電力が最も安い電力と信じ切っている人が殆ど。円高の是正や公共投資でバラマキを行えば、日本の企業の経営が楽になり、経済が活況を呈し、税収が増えると思い込んでいる人が殆ど。09年民主党が打ち出したマニュフェストは、どれもこれも現実不可能と思い込んでいる人。筆者は意図的に、情報弱者を中心に講釈を試みた。結果がどのようなものか、それは明確ではない。ただ、事実関係そのものは、理解された方が多いと思う。勿論、最終的選択は、彼らの手に委ねられているのだが、一種のワークショップを“勝手連的”に実行したのだが、酷く時間もかかるし、疲労もするが、こう云う行動も民主主義の定着には必要不可欠なものだと実感した。
ところで、マスメディアにおいては相変わらずの“自民安定多数確保”の報道に終始している。まぁ、衆議院の比較第一党になる可能性は多いかもしれないが、楽々単独過半数と大見出しで書けるほど各社自信はない。少なくとも、筆者の肌感覚とはかけ離れた選挙結果です。固定電話RDD方式の安上がりリサーチで、紙面を埋めようと云う魂胆なのは明白、手抜き以外のなにものでもない。記者クラブ育ちの利権屋似非ジャーナリスト共に、本当の情勢など判りようはないのが現実だ。彼らは、記者らにオベンチャラ使う選挙関係者としか接触が出来ないからである。各紙のデスク連中は、更に酷く白アリ(霞が関)や利権(広告スポンサー経団連)に蝕まれているわけだから、みんなで渡れば、誤報も怖くないと云う構図なのだろう。情勢分析が外れた時は、「5割の無党派層の反乱」と云う見出しを用意しているに違いない。
マスメディアは、日本維新の会を引っ張ってきた若きリーダー橋下徹を持ち上げてきたが、石原と組むと云う青天の霹靂を行った事で、持ち上げようがなくなり、から足を踏み、第三極すべてが泡沫になったような報道姿勢で情勢分析をしている。未来の党と云う小沢一郎率いる第三極も一緒に泡沫に括る戦術に出ているようである。ここが、筆者の肌感覚と大きく異なる部分である。勿論、筆者の接近し得る人間の層にも偏りがあるわけで、確信を持って分析しているわけではない。ただ、マスメディアの情勢と異なる“反原発、反消費増税”勢力の票が増えることは確実である。
安倍自民党は、マスメディアが“未来の党”潰しのために、維新や自民にスポットを当てている事を知ってか知らずか、政権与党を手中におさめた気分満開で、組閣予想名簿を作ったり、安倍の訪米日程を組み込んだりと大はしゃぎである。年明けには、典型的バラマキの象徴、公共投資10兆円の補正を打ちだそうとしている。本予算においても同様の手口で、財務省との談合に勤しみ、シロアリの友であるけど、こちらの顔も立ててくれと、建設国債乱発に打って出るだろう。おそらく、現在の経済不況は世界的枠組みの構造から生まれているものであり、日本一国がグローバル経済無視で、ひとり良い子になる政策は傷口を拡げる無駄な財政支出を招くに違いない。
消費増税による歳入増加など夢のまた夢で、あっという間に消費税20%時代が到来するに違いない。救いは、参議院選が半年後に迫っている事だ。つまり、安倍自民はデカイ事を言い放った割には、腰の引けた政策しか打てないと云う点である。現在の参議院の情勢から、自民は民主との連携にも意欲を見せるだろうが、民主党の代表は総選挙後に必ず野田更迭が必至になるだろう。おそらく、衆議院選で絵に描いた程の大惨敗を喰らうであろうから、野田更迭は当然である。そうなれば、次の代表は反野田的代表を選ばざるを得ないわけで、自民との違いを打ち出す代表が選出される可能性が高い。つまり、参議院のネジレ状態は逆の形で継続するわけで、半端な政策しか自民党は打てない。
そうなると、自民も半端、公明は存在感を失い、維新は自民との連携を強くするので、単なる与党政権の一派閥化するだろう。日銀短観によると、12月の 景況感は2年9カ月ぶりにマイナス12を示し、経済の落ち込みを一層鮮明にしている。安倍と石原の組み合わせは最悪で、対中貿易は悪化の一途を辿るだろう。下手をすると、本当に中国と戦火を交えるような最悪な事態も想定の範囲に入ってくる。なし崩しに、日中関係を修正しようとしても、習近平は応じないだろう。更に刺激的行動を示し、日本を揺さぶるに違いない。この時、石原が“尖閣買い取り”のような不用意な発言を繰り返せば、火に油を注ぐ。
80歳の爺さんは戦争に駆り出される心配がないから、なんとでも言える。安倍も腹イタだから、丙種扱いで兵隊にとられる事はない(笑)。迷惑するのは若者と女性と子供だ。石原慎太郎は、実は「戦争を知らない子どもたち」の走りなのである。1932年生まれで戦争に行った人はいない。つまり、鬼畜米英と戦いたかったが戦えなかったフラストレーションを抱える昭和前期世代である。そういう意味で、80歳前後と云う世代は危ないのだ(笑)。90歳は本当に戦争の怖さを知っている。その子供たち世代70前後も親の影響で戦争忌避の念が強い。時代と云うか、世代間が持つ戦争への感慨とは、奇妙な変種を生むものでもある。
マスメディアの“未来の党隠し”は、16日の結果で判明するだろうから、それまで待つとしよう。無党派の5割が予想外の投票行動なんて記事を目にしたいものである。ようやく、小沢・嘉田のツーショットが15日最終日に実現するようである。小沢は14日の首相官邸周辺で行われている「反原発を訴える抗議行動」に顔を出し、反原発を明確に訴えた。選挙で最も大切な最後の訴えと云う行動を地で行っている。15日は嘉田と一緒に、有楽町・藤沢・横浜・日比谷・上野・大宮・池袋・新宿・渋谷とツーショット行脚で選挙戦を締め括る予定だ。岩手は固まったと判断したのだろう。それにしても、1日にこれだけの大移動可能なのだろうか?フト心配になるが、やれるだけやって貰いたいものである。
明日の投票で誰を選ぶか、それは各自の選択である。出来るだけ、自分の考えに近い候補者や政党を選んで欲しい。それが民主主義の原点であり、国民目線の政治実現の早道である。まかり間違って戦争でも始めたら、究極の財政赤字を出すだろうし、多くの犠牲者も出す。そんなバカなことにならない選択眼は必須だ。国民が愚であればある程に、政治も社会も愚を具現化する。国民が賢くなるほど、政治も社会も知恵あるシステムを生むものである。寒くても、億劫でも、投票所に足を運びましょう。そして、自分なりの考えを信じ、選択しましょう。筆者も些か遠いのだが投票所のある小学校に行こうと思っている。まぁ、マスメディアの選挙情勢が当たるのか、ネットによるアンケートが当たるのか、チョッと野次馬的興味も尽きない。では、16日の深夜、17日早々にでもお会い致しましょう!
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