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株式日記と経済展望
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後進のスター選手を育てず、往年の人気レスラーがメインイベントを張ってきた様は、
同じく後進に道を譲らずポストにしがみつく老齢政治家とダブって見える
2012年12月14日 金曜日
◆日本の政界はプロレス界にそっくりだ 繰り返される内部分裂と衰退 12月12日 ムーギー・キム:プライベートエクイティ投資家
http://toyokeizai.net/articles/-/12079
ムーギー・キムムーギー キム
プライベートエクイティ投資家
1977年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。欧州系投資銀行、米系戦略コンサルティングファーム、米系資産運用会社の東京支店にて勤務した後、香港・シンガポールに移住し、アジア・太平洋地域でのプライベートエクイティ投資業務を担当。英語・日本語・韓国語・中国語を操る。現在は欧州に拠点を移し、フランス在住。
政治家とプロレスラーの高齢化〜一流選手が入ってこない〜
ご存じのとおり、日本で政治家になるには政治家の息子として生まれないかぎり、お笑いタレントになるかプロレスラーになるかがいちばんの近道であるが、歴史的に政界で起こっていることは、長年プロレス団体で起きてきたことと極めて似通っている。
たとえば、メジャーだった新日本プロレス、全日本プロレスは、新しい時流に対応できず、長期間にわたりファンを失い続けてきた。そして新しい世代のスターと観客を創出できず、長らくシルバー世代に突入した往年のIWGPチャンピオンたちがリング上の一線で活躍してきた。
後進のスター選手を育てず、往年の人気レスラーがメインイベントを張ってきた様は、同じく後進に道を譲らずポストにしがみつく老齢政治家とダブって見える。少し前の自民党総裁選でもそうだったが、出てくる顔ぶれも一昔前どころか二昔前と比べても代わり映えがしないし、支持層もどんどん高齢化している。
別に年をとることが悪いことだとは言わないが、60歳で“若手”と呼ばれている産業が政治の他にあるだろうか。イギリスでもアメリカでも40代で首相や大統領が誕生しているが、一国の指導層が60代、70代ならば自然と高齢者優遇の政治にならざるをえない。(中略)
父親の足下にも及ばない世襲議員と世襲レスラー
多様化する有権者の要望に、政策のサプライヤー側(つまり政治家)が、まったくついて行けないのはなぜだろうか。
理由の一つは、政治家の選別プロセスに十分な競争原理が働いていないことにある。ビジネスの場合、新規参入者が“変化できない既存のプレーヤー”から市場を奪っていくのだが、政治の場合、二世議員、三世議員といった世襲議員が多く、“選挙地盤”という参入障壁がそれを阻む。
政治もプロレスも昔の選手のほうがクオリティが高く迫力とカリスマがあったし、ファンからも有権者からも尊敬されていた。しかし後継者の選別を誤り、自分の子供や孫に権力と既得権益票を引き継がせてしまっている。これでは、既得権益打破が進まず、政治家のクオリティが低くなるのは当たり前だ。
日本の政治家は「中国は一党独裁だ」と言って批判するが、中国ではさまざまな政治腐敗が問題になっても、共産党トップの世襲は絶対に認めない。それこそ巨大な政治腐敗と停滞の温床になるからだ(なお毛沢東の息子さんは朝鮮戦争で戦死した。それが世襲が実現しなかった理由だという人もいる)。
ちなみにプロレスラーも父親プロレスラーのいわゆる“サラブレッドレスラー”に人気が集まるが、父親レスラーの足元にも及ばないケースが大半だ。同様に政治家を選ぶときも、江戸時代から続く“我らが城下町のお殿様信仰”から脱却しなければならない。(中略)
一流外国人選手を呼べなくなったプロレス業界
政治界と同じく、内向きになり、小粒化してしまった日本のプロレス界は、昔のような大型外国人スター選手を呼べなくなってしまった。
最近マカオに行ったとき、「もう引退したのかな」と思っていたK-1選手が大規模な格闘技団体のトーナメントに出ていたが、それは彼らが単に日本に来なくなっただけである。これも世界市場から見た“ジャパンパッシング”に共通していて悲しい。
かつてアントニオ猪木にホーガンやブッチャーがいたように、中曽根さんにはレーガンとサッチャーがいた。全日本プロレスの改革に成功して中興の祖となった三沢光晴選手や、最近引退を発表した小橋建太選手(長い間お疲れ様でした。今まで熱い戦いありがとうございました)にハンセンがいたように、小泉さんにはブッシュ大統領がいた。
これらは長期的に安定しているメジャー団体のトップだからこそ、海外のスター選手(大統領や首相)にも真面目に取り合ってもらえたのだ。これに対し、麻生さんや野田さんはオバマ大統領からパートナーと認識してもらっていただろうか。
某団体のように、昔ながらの内向きな顔ぶれで質の低い試合ばかりしていては、結果的に一般のファン(政治における有権者)の関心は激減するだろう。そこでは昔ながらの内輪の古株だけが生き残り、足腰のよたついたボディスラムとゆるゆるのストンピング、さらに聞き慣れたマイクパフォーマンスが繰り返される。そして若い観客がまったく見に行かなくなった古くからの団体と、中途半端なサイズの新興団体が乱立することになる。
ただしプロレスと違って、さらに政治家のタチが悪いのは、有権者が(プロレスファンと違って)他の趣味や選択肢に移れないことだ。
結果、“政界というリング”から客足はますます遠のき投票率が低下し、どんなにつまらなくなっても会場に足を運ぶ昔ながらのマニアックな、到底一般大衆を代表しないコアファンのための、歪んだ試合が展開されることになるのである。
(私のコメント)
選挙もいよいよ大詰めに入ってきましたが、政治家もプロレスラーも体力仕事であることでは共通している。インターネット選挙に切り替えればいいのにと思うのですが、体力自慢の古い政治家が多いからインターネットは苦手なのでしょう。選挙期間が二週間に限られているのも、走り回るしか無い選挙運動をしているから短期間しか選挙運動が出来ないのです。
選挙運動の形態も、選挙カーから大声で怒鳴るだけの演説であり、有権者と討論する光景は見られない。私が候補者に消費税増税やTPPや原発問題について問いただしたいと思っても、一方的に選挙カーの上から演説するだけの一方通行なのだ。イギリスのように一軒一軒戸別訪問して有権者の意見を聞くと言った事は出来ない。
地元の有力者の集まりなどでは政治家は来てくれるのでしょうが、普段からのきめ細かい活動はほとんどしないから個人献金も集められない。インターネット選挙が解禁されれば個人献金も集めやすくなるのでしょうが、ブログそのものが詰まらなければ読者も集まらずに個人献金も集まらない。プロレスもファンの要望に応えず離合集散が激しくなり客の集まりも悪くなってしまった。
力道山やジャイアント馬場やアントニオ猪木などのプロレス黄金時代は、分裂を繰り返して衰退して行った。新しいスター選手を育てなかったからテレビ中継も行なわれなくなり視聴率も落ちて行った。政界も同じであり古手の大スターがいつまでも頑張って、新鋭のプロレスラーが育たなかった。長州力もスターではあっても小兵レスラーであり外人レスラーとは歯が立たなかった。
プロレスラーといったら怪物であり人間離れした体力と運動能力がなければ務まりませんが、ついにはジャイアント馬場やアントニオ猪木を上回るレスラーは育たなかった。相撲界でもそうであるようにハングリーでなければプロレスラーも相撲取りも成り手が居なくなってしまった。相撲取りにすらなり手がいなくなってしまったのだから、プロレスラーのなり手がいなくなり小兵レスラーばかりになって外国からの有名プロレスラーが呼べなくなってしまった。
タイガーマスクのような総合格闘技では怪我などで長くは続けられない。相撲にしてもプロレスにしても八百長でなければ、並外れた体格と体力の持ち主だから手加減しなければ怪我してしまう。ジャイアント馬場にしても16文キックが出ればそれで終わりと言う暗黙のルールがあった。相撲取りもプロレスラーも怪物のような体格と体力がなければ客は呼べない。
政界も、国会審議は言葉のプロレスであり、並外れた弁舌と頭の回転の良さなどで質疑が行なわれますが、質問するほうも答弁するほうも官僚の書いたシナリオ通りの質疑であり、火花が飛び散るような論争が行われる事は珍しい。国会議員は法律を作るのが仕事なのですが、みんな官僚が法律を作って議員立法は非常に少ない。
新しい総理大臣が決まり内閣が発足して、当初は支持率も期待人気で高くても、総理大臣の支持率は外交などで成果を上げないと支持率を高く保つ事は難しい。李大統領が竹島上陸や天皇発言するのも支持率を高める為であり、中国が尖閣に手を出してくるのも政府への支持率を高める為だ。それに対して日本政府はひたすら謝罪と譲歩を繰り返して支持率を下げてきた。
G20などの国際会議があっても、日本の首相と会談してくれる相手を見つけるのに苦労するような状況が続いている。日本が小国ならそうなる事も仕方がありませんが、日本の首相と会談しても何の情報も得られず時間の無駄遣いだから会談相手が見つからない。外交ではトップ会談でこそ最重要課題が話し合われますが、日本のやり方では事務方がほとんど決めるやり方だからだ。
ムーギー・キム氏が書いているように、「政治界と同じく、内向きになり、小粒化してしまった日本のプロレス界は、昔のような大型外国人スター選手を呼べなくなってしまった。」「これらは長期的に安定しているメジャー団体のトップだからこそ、海外のスター選手(大統領や首相)にも真面目に取り合ってもらえたのだ。これに対し、麻生さんや野田さんはオバマ大統領からパートナーと認識してもらっていただろうか。」と言うように、小兵レスラーばかりでは大物外人レスラーは呼べない。
今回の衆議院選挙でも、立候補している議員は知らない議員ばかりで、どんな政策なのかも分からない。くだらない国会議員を選ぶのは選ぶ有権者が悪いと言われても、くだらない候補者しかいなければ選びようが無い。政党がしっかりして若手から育てて行かなければ有能な政治家は育ちません。日本のプロレスはジャンボ鶴田で終わり、それ以降はプロレス団体が乱立して「維新軍団」が出てきたのは政界と良く似ている。
プロレスも長い間、新日本プロレスと全日本プロレスの二つの団体から小団体に分裂した世界となってしまった。今回の衆院選挙では12もの政党が乱立してプロレスの世界を思わせるようになり、まとまりがなくなり人気や支持率の低迷から抜け出せなくなってしまった。政界もプロレス界も人気スターが出てこなければ低迷した時代が続くのだろう。
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