★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140 > 903.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「安倍政権誕生」で浮かれる電力業界(ガジエット通信)
http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/903.html
投稿者 JAXVN 日時 2012 年 12 月 13 日 20:30:39: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「「安倍政権誕生」で浮かれる電力業界


「3.11」以来、意気消沈していた電力業界がにわかに活気づいている。福島第1原子力発電所の事故を機にそれまで「超優良企業」の名をほしいままにしてきた電力9社(原発を持たない沖縄電力を除く)の経営環境は暗転。保有原発が次々に運転を停止し、代替電源となる火力発電所の燃料コストが膨らんで赤字転落の電力会社が続出しただけでなく、「地域独占の上にあぐらをかく“お役所体質”」が批判の対象となり、小売り電力の完全自由化や発送電分離などを盛り込んだ電力システム改革が不可避の情勢になっていた。ところが、11月16日の衆院解散から雰囲気が再び変わりつつある。

「自民、単独過半数の勢い 民主100議席割れか」(朝日新聞)
「自民単独過半数の勢い 民主激減、70前後」(毎日新聞)
「自民、過半数の勢い 民主は半分以下も」(日本経済新聞)

 12月6日、朝日、毎日、日経の全国紙3紙が一斉に衆院選序盤の情勢調査結果を1面に掲載。いずれも自民党の大勝、民主党の惨敗を予測した。9月26日の自民党総裁選で勝利した安倍晋三総裁(58)の次期総理就任は一段と確実視されるようになった。

 拙稿「安倍自民党“原発再稼働シフト”と電力改革の行方」(2012年10月2日付) [リンク]http://www.fsight.jp/11840
でも指摘したように、電力業界にシンパシーを寄せる安倍の政権復帰によって、業界悲願の原発再稼働にゴーサインが出る可能性は限りなく高い(といっても、地元周辺自治体の不信感は根強く実現するかどうかは不透明だが……)。

・上昇する株価

 膨張する赤字と下がり続ける株価に顔色を失っていた電力各社の経営トップの表情に生気が甦りつつあるのは、安倍政権の足音が近づいていること以外に説明の仕様がない。国会の党首討論の席上で首相の野田佳彦(55)が唐突に2日後の衆院解散を宣言したのが11月14日。その日から月末の30日までの電力各社の株価推移が如実に風向きの変化を物語る。

 四国電力(11月14日終値871円→30日終値1121円、上昇率28.7%)を筆頭に、関西電力(628円→784円、24.8%)、中国電力(960円→1189円、23.9%)、北海道電力(668円→815円、22.0%)、東北電力(622円→747円、20.1%)と9社中5社が20%以上の上昇率となり、九州電力(653円→772円、18.2%)と中部電力(960円→1114円、16.0%)、北陸電力(793円→913円、15.1%)の3社が10%台後半と高い伸び。東京電力(123円→130円、5.7%)だけが1ケタの上昇だが、事実上国有化されている東電は例外と考えた方がよい。

 10年間で200兆円の公共事業を実施するという自民党の国土強靭化計画。3年前に「コンクリートから人へ」を政権公約に掲げた民主党に散々な目に遭ったゼネコン業界も電力業界に負けず劣らず沸き返っているものの、大手4社の株価をみると、上昇率が10%を超えているのは大林組(348円→389円、11.8%)だけで、清水建設(227円→248円、9.3%)、鹿島(218円→237円、8.7%)、大成建設(211円→224円、6.2%)の3社はいずれも1ケタの伸びにとどまっている。いかに電力会社の株価上昇が突出しているかがお分かりいただけるだろう。

・原発ゼロへの「圧力」の理由

 もう少し、株価動向の話にお付き合い願いたい。電力9社の中でも原発依存度が高く、収益基盤の脆弱化が著しかった5社の年初来最安値は9月12日に集中している。関西電力(482円)、九州電力(454円)、東北電力(451円)、四国電力(705円)、北海道電力(487円)である。この日は毎日新聞が1面で「エネルギー・環境戦略:『30年代原発ゼロ』明記へ」と政府方針をスクープした日。この頃、機関投資家のなかでも電力株に資金を注ぎ込んでいた海外ファンドの動揺が激しかった。

「日本のメガバンクは電力会社に対して兆円単位のエクスポージャー(投融資残高)がある。このまま『原発ゼロ』政策が採用され、電力会社が債務超過になって破綻したら、金融危機につながる」

 ある米系ファンドの幹部はこの時期にわざわざ来日し、日本の政府関係者やマスコミに接触してこんな具合に「原発ゼロ政策」回避の必要性を説いていた。

 原発ゼロ政策の説明のために米国に派遣されていた長島昭久首相補佐官(50)が「複数の米政府高官から原発ゼロ政策に対する疑問を投げかけられた」と報告し、首相の野田が「原発ゼロ」を織り込んだエネルギー・環境戦略の閣議決定を見送ったのは9月19日。その後、「核不拡散・平和利用に向けた日米協力の枠組みが崩壊しかねないとの懸念が背景」(2012年9月25日付日本経済新聞)といった解説が新聞・テレビなどでなされたが、「『原発ゼロ政策』に対する本当の米政府の懸念はプルトニウムや核不拡散よりも、日本の電力株や電力債を買っている投資ファンドの焦げ付きやウエスチングハウスなど米原発企業の業績悪化の方が大きかった」と内外のエネルギー政策に詳しい大手商社関係者は解説する。


・逆戻りの「発送電分離」

 9月12日に年初来最安値をつけた5社の株価は12月12日現在、底値より5−6割高い水準に回復している。危険水域を脱したと判断して気が緩んだのか、電力会社首脳が前言撤回や軌道修正の発言をするケースが目立ってきている。

 例えば、電気事業連合会(電事連)会長を兼務する関西電力社長の八木誠(63)。経済産業省の電力システム改革専門委員会(委員長・伊藤元重東京大学教授)が中間報告として発送電分離を進める「改革の基本方針」を決定した1週間後(7月20日)の電事連の定例記者会見で、八木は「新電力の参入拡大に対応した競争環境と安定供給を守れる仕組みを考える必要がある」と述べ、発送電分離の議論に積極的に協力する姿勢を見せていた。

 ところが4カ月後、衆院解散当日の11月16日の記者会見では「システム改革の基本方針が出た7月より、電力需給が逼迫するなど非常に不安定になっている。こうした時に組織形態を見直すことのリスクも出てきた」と情勢の変化を示唆したうえで「以前からわれわれが主張しているのは発送電一貫型。改革も今の一貫型でできる」と、一度は協力する意向を示した発送電分離への態度を180度変えてしまった。

 電力システム改革専門委は11月7日に4カ月ぶりに会合を再開。発送電分離の具体的な手法として「法的分離」「機能分離」のどちらを選択すべきかといった本格的な議論を始めたが、そこにオブザーバーとして出席した中部電力幹部は「(電事連は)発送電分離に賛同するということまでは表明していない」と断言。12月6日の専門委会合では、小売り(家庭向け)電力の段階的自由化が確認されたが、関電副社長の岩根茂樹(59)は「将来の電源構成と電力のシステム改革を一体的に検討する必要がある」とコメントし、専門委の議論をこれ以上進めないように働きかける一幕もあった。

・民主党への「復讐」

 こうした電力業界の態度豹変が衆院選挙後の政権交代をにらんだものであることは明らか。さらに自民党の政権復帰だけでなく、電力会社系労組を使った民主党候補の“選別”も進めている。

 9月に政府のエネルギー・環境会議が「原発ゼロ政策」を決めた際、同会議を主管する国家戦略相だった古川元久(47)は今回の衆院選(愛知2区)で中部電力労働組合の推薦を受けなかった。佐賀1区で出馬している元総務相の原口一博(53)は9月の民主党代表選に立候補した際、「原発ゼロ計画に直ちに着手すべきだ」などと脱原発路線を鮮明にしていたが、地元電力系労組幹部らから「(脱原発の)主張をそのまま続けるつもりか」と注文をつけられたという。このほか、四国電力労組が活動方針から「民主党を基軸とした」という文言を削除したことに伴い、同労組出身の県議が衆院選を前に民主党から離党するといった動きも出て来ている

「原発ゼロ政策」を打ち出した民主党に対する電力業界の復讐ともいうべき行動。3年前のマニフェスト(政権公約)をことごとく反古にした同党に対する「懲罰選挙」ともいわれる逆風の中で、有力支持母体の電力系労組の離反は痛手に違いない。しかし、だからといって電力労使の意向に沿って「原発再稼働」容認に与したからといって当選が約束されるほど、民主党候補にとって今回の選挙は甘くない。

・原発再稼働は視界不良

 一方、電力業界が目論む通り、自民党が選挙に勝ち、安倍政権が誕生すれば「原発再稼働」が次々に実現するかといえば、それもかなり難しい。自民党が単独過半数を取ったとしても、参議院でのねじれを解消するには公明党だけでなく、他の勢力との連立・連携が必要になる。長年友党関係にある公明党は今回の衆院選マニフェストで「1年でも5年でも10年でも早く、可能な限り速やかに原発ゼロを目指す」と「脱原発」をはっきりと掲げている。

 次なる自民党の連立候補は日本維新の会だが、ここは代表の石原慎太郎(80)と代表代行の橋下徹(43)の間で原発に対するスタンスが分かれている。「原発推進」の石原が老獪さで「脱原発」の橋下をねじ伏せたとしても、発足したばかりの同党の参院議員は片山虎之助(77)らわずか3人。これでは自民党と連立しても、ねじれ解消にならない。


 政党勢力の問題だけではない。原子力規制委員会は12月10日、評価会合で日本原子力発電敦賀原発(福井県)の2号機建屋の直下に活断層がある可能性が高いとの判断を下した。委員長の田中俊一(67)は「今のままでは再稼働の安全審査はとてもできない」との見解を示し、同原発は廃炉となる見通しになった。既存原発を廃炉に持ち込む際に立ちはだかっていた厚い壁に風穴が開いたことで、脱原発派が勢いづくのは必至の情勢。たとえ、発足後の安倍政権が各地の原発再稼働の手続きを整えたとしても、地元自治体が阿吽の呼吸でそれに応じると電力業界が考えているとしたら、あまりに世間知らずだ。福島原発事故での東電の対応や、昨年の九州電力の「やらせメール」問題をはじめ、業界に対する不信感は一段と深まっている。

 加えて、福島原発事故への対応策として防災計画の対象区域が従来の一律8−10キロ圏内から5−30キロ圏内に拡大、対象自治体は従来の15道府県45市町村から21道府県135市町村へと3倍規模に膨らむ。電力会社がこれらの自治体から再稼働の同意を得ることが可能なのか。同意を得られなくても国や道府県レベルの判断で原発を運転できるのか――。先行きは視界不良だ。

 これらの難題を解きほぐして原発再稼働にこぎ着けるのに果たして何年かかるかも分からない。その間、代替火力の燃料コストはかさみ、原発依存度の高い電力会社の赤字は膨張する。11月に関西電力と九州電力が家庭向け電気料金の値上げを申請し、年明けには四国電力と東北電力も申請を予定しているが、給与カット後でもまだ高水準の社員年収や資産売却の不徹底などが指摘されており、すんなりと認められそうにはない。はしゃぐほどには、電力業界への風当たりが弱まっていないことを、労使共々早晩思い知らされることになるだろう。(敬称略)」

http://getnews.jp/archives/278404  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年12月13日 20:53:38 : UMdKOi3Tv2
ま原発再稼動なんかやったらこの国はもたない。
火山列島で地震の多いところへ持ってきていまは地殻変動の活動期に入っている。
十年もつか五十年もつか明日にも起こるか。まるでロシアンルーレットをするようなものだ。
異常な国民の異常な政府としかいいようがない。

02. 2012年12月13日 21:02:36 : UTgYmhJmE6

投票日は無党派層の総攻撃で

撃沈するだろう。

風向きが、報道と反対に吹いてきた。

阿修羅と無党派が未来を決める。


03. 2012年12月13日 21:22:33 : UTgYmhJmE6

電力業界をエサにした作り話。

有権者の失望をさせようと、選挙終盤によくある手。

あせってますねー。

インテリ無党派層は見抜いています。

無党派が一斉に投票すれば「電力業界が凍りつく」結果がでる。


04. 2012年12月13日 21:34:38 : lQydFPZ0w4
自民党の 空手形(国債)  自分の勤めてる会社に例えたら

 裏付けの無い手形の乱発は 会社の倒産と 失業が待ちかまえる 


 空手形の 期日は半年くらいで 誰も信用しなくなる


 放射能の責任を取らない 強欲電力マフィアは 人類最大のテロリスト集団

 選挙で つぶすのが正当防衛


05. 2012年12月13日 21:39:29 : EYHTwT0u8w
取り戻す!原発利権!!自民党です。by安倍しんぞー

戻せ!!福島を綺麗な状態に。自民党よ。by国民


06. 2012年12月13日 21:54:02 : cWIBtbognM
経団連から原発を続ける条件で自民党に100億円

07. 2012年12月13日 21:56:33 : FESp9esFTQ
自民党300議席を超す勢い。。。と、大騒ぎして

電力株急騰?

....

インサイダーの臭い


08. 2012年12月13日 22:08:01 : YxpFguEt7k
五野井郁夫氏
「東アジア情勢を直視せず、年寄りの人気取りで威勢よく「戦争」を口にする軽佻浮薄の輩がいる。リアリズムを欠いており論外だ。今度も責任を取らず逃げ出すのだろうか。フォークランド紛争をマネて高揚感を煽るつもりだろうが、国運を掛け金にして博打をすることほど、政治家として無責任な行為はない。」
https://twitter.com/gonoi/status/279199214515412992

典型的なバカウヨ。誰とは言わんよ。言わんでも分かるだろうけど。


09. 2012年12月13日 22:33:04 : I0wUTwXRRk
中国でまたも日本人が襲撃される謀略が起きた。中国は謀略の中心となっている。
当然、安倍や石原は自分達が有利になると見ているだろう。背後にあるものを分析せねばならない。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧