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ミサイル発射 防衛相と自衛隊 防衛力強化の口実に?
2012年12月13日 東京新聞[総合]
北朝鮮が発射したミサイルに対し、森本敏防衛相は12日、ミサイル防衛(MD)システムや情報収集能力を向上させる必要を訴えた。しかし、今回のような事態に対するMDシステムの有効性には疑問が持たれており、むしろ、ミサイル対処を大義名分に自己増殖をもくろむ防衛省と自衛隊の意図が透けてみえる。(編集委員・半田滋)
日本のMDシステムは、宇宙空間で迎え撃つイージス護衛艦搭載の迎撃ミサイル「SM3」と、撃ち漏らした場合に地上で対処する迎撃ミサイル「PAC3」の二段構えとなっている。防衛省はイージス艦3隻を東シナ海と日本海に、PAC3を沖縄本島、石垣島、宮古島に配備した。
ところが、SM3、PAC3とも日本を飛び越える長距離弾道ミサイルには対処できない。それでも2009年4月と今年4月、そして今回、北朝鮮がミサイルを発射する度にMDシステムを配備した。防衛省は「破片の落下など万一の事態に備えるため」と説明している。
だが、北朝鮮のミサイルと同じように、南西諸島上空を通過する韓国の人工衛星打ち上げには無関心だ。韓国のロケットも技術的には確立されておらず、衛星は09年には軌道に入れず、10年は飛行中に爆発した。
そもそもMDシステムが弾道ミサイルそのものや、その破片落下に対処できるのか疑わしい。PAC3部隊を持つ航空自衛隊の片岡晴彦航空幕僚長は「状況によって(精度は)違う」と述べ、迎撃を確約していない。
防衛省の狙いは、むしろ「危険な北朝鮮」のイメージを利用して、中国対処を意識した南西防衛、島しょ防衛を強化することにあるのではないか。
今年4月にあった北朝鮮のミサイル発射の際、PAC3や災害派遣のための陸上自衛隊の配備に1カ月かかったが、今回はわずか1週間で完了した。防衛省幹部は「いい機動展開訓練になった」と本音を隠さない。
島しょ防衛を目的に陸自が中隊(200人)配備を計画する石垣島へは今回570人、宮古島へは170人を送り込んだにもかかわらず、予告軌道下にありながら部隊配備の計画がない多良間島へは20人どまり。部隊配備の「地ならし」が強く疑われた。
日本を狙ったわけでもないのに毎回繰り返される大騒ぎ。ミサイル対処を防衛力強化の口実にするなら「焼け太り」が過ぎる。
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