http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/878.html
Tweet |
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2012-12-13
12月13日(木) 「議員定数の削減」を「政治改革」だとする民主党の嘘
呆れてしまいました。民主党の新聞広告です。
落ち目の民主党を叩いてみてもしょうがありませんが、それでもこの新聞広告は酷いものです。
マイクを握っている野田首相の写真が大きく写っています。その上に、「覚悟を決めた。政治が動いた。」とあります。それに続いて、「社会保障改革が、動きはじめた」「原発ゼロ社会が、動きはじめた」「政治改革が、動きはじめた」とあります。
そして、一番下に「動かすのは、決断。」と書かれています。前の総選挙で嘘をついたと批判されている民主党ですが、まだ、嘘をつき足りないのでしょうか。
この民主党の新聞広告では、「動く」という動詞が沢山使われています。「動いた」(過去形)、「動きはじめた」(進行形)、「動かす」(未来形)という3種類です。
一体、どれなのでしょうか。はっきりせず、また、させられないから、このような形で曖昧にしたのではないかと勘ぐりたくなります。
とりわけ、「政治改革が、動きはじめた」として、「国民の皆さまに消費税増税をお願いする以上、政治家も身を切るのが筋です。公約に書いてあるばかりで誰も実行しなかった『議員定数の削減』が動き出しました」と書かれているのは大きな問題です。
議員定数を削減すること、とりわけ比例代表区の定数を75議席も削減して小選挙区の比重を高めることが、どうして「政治改革」になるのでしょうか。小選挙区制の導入こそ、政治改革の失敗を生み出した根源なのに……。
昨日の『朝日新聞』に、「右傾化への歯止め必要」という興味深い記事が掲載されています。このインタビュー記事で、元衆院議長の河野洋平さんは「今の自民党は右へ右へとウィングを伸ばしている」と指摘しつつ、「民主党政権の誕生や多党化が原因ですか」と問われて、「小選挙区制にも原因がある」と述べています。
「では、小選挙区制の導入で細川護煕首相に協力したのはなぜですか」との問いに、「正直こうなるとは想定していなかった。当時、派閥のない政党、党組織を重視する政治に変わるという指摘は、かなりくすぐられた。政治にカネがかからなくなると思っていたが、あの時の選挙制度改革が正しかったかどうかは疑問だ」と答えています。
諸悪の根源は小選挙区制にあると、その生みの親である河野さんも主張しているのです。その小選挙区制の比率を高めることが「政治改革」になるはずがありません。
しかも、民主党の広告には、「国民の皆さまに消費税増税をお願いする以上、政治家も身を切るのが筋」とあります。それがどうして「政治改革」なのでしょうか。
本来、「政治改革」は、「消費増税をお願いする」しないにかかわらず、取り組まなければならないはずのものです。「政治改革」と「消費増税」には、何の関係もありません。
「定数を減らして『身を切る』から、消費増税を認めて欲しい」と言うために、それを関係づけてしまったところに、民主党の間違いがありました。「定数削減」を「政治改革」と読み替え、それを「消費増税」に対する言い訳としたからです。
つまり、今回、民自公3党の談合によって合意された「議員定数の削減」では、「政治改革が、動きはじめた」とは言えません。これもまた、嘘に嘘を重ねてきた民主党のもう一つの嘘にほかならないものです。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。