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2012/12/12 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
民主党惨敗の原因は野田の自民との野合大増税にあるが、国民の政権交代の夢をブチ壊した責任と反省もなく「未来への責任」を宣伝するデタラメさ
連日のように報じられる選挙情勢に気がめいってしまう。そんな良識派の有権者は多いだろう。ほかのメディアの見通しによると、今回は自民党が単独過半数を確保するという。自公両党で300議席を超えるとの見方もある。09年選挙で失った郵政選挙での議席をすべて取り戻す勢いだ。
世襲の新人も次々当選する。武部勤元幹事長、福田康夫元首相、田野瀬良太郎元総務会長、中川秀直元幹事長、大野功統元防衛庁長官といった面々のボンボンたちだ。何の苦労もせず、税金にたかって生きていくつもりである。
まったく冗談ではない。安倍総裁は改憲して集団的自衛権の行使を可能にし、自衛隊を国防軍に変え、尖閣諸島にも公務員を常駐させるとしている。隣国を刺激し、東アジアの緊張を高め、いざとなれば戦争も辞さない。そんな考えで国家運営をしようとしている。
果たして自民党に投票する有権者は、「戦争バンザイ」なのか。互いを憎しみ、国旗や写真を燃やし、殺し合う。そんな暗くて息苦しい未来を望んでいるのか。冷静に考えた方がいい。
◆自公と維新で3分の2超えならねじれも解消
法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「メディアの予測が当たるようなら、由々しき事態です。自公で300議席を上回り、その上、維新が50議席となれば、自公プラス維新の3党で優に3分の2を超える。どんな法案も、衆院で再議決すれば成立です。事実上、ねじれは解消。いくら参院が反対しても、安倍さんのやりたい放題になってしまう。維新は、右寄りの政策であればあるほど賛成です。安倍さんと石原さんという極右モンスターはシンクロする。歯止めになるはずの公明も、孤立して存在感をなくしたくないから、それほど抵抗はできない。その結果、5年前に中途半端に終わった極右政策が次々と現実になっていくのです」
原発もノンストップだ。経済も、日銀に何でも買わせて市場をジャブジャブにするみたいなことを言っているが、うまくいくのか。カネが余っても、国内での投資に回らず、海外でのマネーゲームに使われるようなら、国内の物価は上がらない。底が抜けたバケツに水を注ぐようなものだ。
安倍は、すでに首相をやっている。当時は「美しい国、日本」とか叫んでいた。だが、成果らしい成果は何も残っていない。「再チャレンジ」のテーマを掲げ、雇用を生み出すと大見えを切りながら、実際に「2度目」をつかんだのは言い出しっぺだけ。負け組が挑戦できる土壌はまったく育っていない。前代未聞の政権放り出しもあり、実績はゼロだ。
そんな政治家に、景気だ雇用だとエラソーに言われても、出るのはタメ息ばかりである。
◆「民主にペナルティー」で自民に投票する危険
もちろん、右翼思想に共感する一部の人たちを除き、安倍自民を選ぼうという有権者はそれほどいないだろう。政権返り咲き濃厚という情勢を受け、幹部たちがはしゃいでいる姿を見ると、まったく反省していないこともハッキリとする。
それでも国民は、「野田民主よりマシか」と諦めて一票を投じようとしているのだ。「多くの有権者は民主にペナルティーを与えたいと考えているのでしょう。自民党政権はウンザリだったが、民主党政権もひどかった。たとえ政権交代する以前の体制に戻っても、今回は我慢するか、と。しかし、今の自民党は昔の自民党ではありません。右から左まで、多様な考え方を取り込む国民政党ではないのです。右翼思想に支配された政党であることを見極めるべきです」(五十嵐仁氏=前出)
軽い気持ちで投票すると、日本が壊れてしまう。やはり、野田首相の罪は重い。自民の悪政復活という悪夢が現実になるとすれば、最大の戦犯だ。その罪は万死に値する。
政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「国民は政権交代に希望を抱いていました。がんじがらめで身動きがとれない行政に風穴を開け、閉塞感に満ちた社会を変える原動力になってほしい。そんな期待から民主に圧倒的な議席を与えたのです。それがどうだったか。彼らは非力で幼稚な上、国民の声を無視した。決定的なのは、マニフェストにもない増税を強行したことです。それも前回選挙で国民がノーを突き付けた自民と手を握って成立させている。とんでもない裏切り行為です。政権が変われば政治も変わる。そんな民主主義の原則もないがしろにしたのです」
政権交代の原動力となり、その剛腕で官僚政治を打破して欲しいと期待された小沢一郎も追い出した。「コンクリートから人へ」「東アジア共同体」といった新しい理念を打ち出した鳩山由紀夫は引退に追い込んでいる。野田に冷静な判断を求める方がムリなのかもしれない。そんな絶望的な気持ちにもさせられる。
◆民主党消滅のための総選挙という愚の骨頂
なにしろ野田はまったく懲りていないのだ。醜悪な顔写真が入った選挙広告で「今と未来への責任」と訴える。大飯原発の再稼働にゴーサインを出しながら、「原発ゼロ」も主張。平然とウソを並べるのだから厚かましい。
もしも本気で責任を感じていると言うのなら、議員辞職が筋ではないか。比例と重複立候補するような器の小ささをさらすことなく、頭を丸めて引退すればいい。
そもそも、やれば負けて首相の座を失うと分かっていながら、解散・総選挙に打って出たことからして狂っている。主張を同じくする仲間を減らし、自らの首を絞めた上で、政権を他党に禅譲する――これは歴史的な暴挙だ。だれもが予想していた民主党消滅のための総選挙。いったいなぜ、野田はそんな道を選んだのか。愚の骨頂である。
こんなペテン首相に振り回されるために、国民は政権交代を望んだわけではない。同じような過ちを繰り返さないためにも、有権者は一票を投じる前に冷静にならないとダメだ。
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