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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36732
Financial Times
社説:安倍氏の首相返り咲きが意味すること
2012.12.11(火)
(2012年12月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
安倍晋三氏の政治的なカムバックは、近年の日本の政治の入り組んだ歴史でもかなり奇妙な展開だ。5年前、今から数えて5代前の首相だった安倍氏が、不名誉な1年を経て突如辞任した時、同氏の返り咲きを予想した人はいなかったろう。
当時、戦時中の国の歴史を恥じない「美しい日本」を創るという安倍氏の使命は、持続的な経済停滞を気にかける国民の意識とはズレていた。
安倍氏に有利な3つの要素
それ以来、状況は大きく変わった。最も重要なのは、以前より強硬に日本の支配下にある尖閣諸島(中国名・釣魚島)を取り戻そうとする中国の姿勢だ。中国各地で暴力的な反日デモを引き起こした直近の「尖閣ショック」で、多くの日本人は新たに台頭した中国は恐れるべき存在だと確信した。
この流れは、日本は陸軍や海軍の保有を禁じる平和憲法を破棄すべきだと主張する安倍氏に有利に働く。安倍氏は国防費の増額も望んでいる。同氏の見解は妥当に見える。
安倍氏に有利に働く2つ目の要素は、3年間で3人もの首相を出した民主党の惨憺たる成績だ。民主党は2009年、半世紀以上にわたる自民党支配の後、日本を活性化してくれるかもしれないとの期待から政権与党に選ばれた。だが、民主党はチャンスをつかめなかった。日本は今も漂流し続けている。
安倍氏に有利に働く3つ目の要素は、しつこいデフレに対してより抜本的な解決策を検討する意欲だ。安倍氏は中央銀行に2〜3%のインフレ目標を課し、目標が達成されるまで紙幣を増刷する意志のある総裁を任命する考えを口にしている。
安倍氏が中央銀行の独立性を脅かして度を越してしまわない限り、物価に対する同氏の大胆な姿勢は歓迎すべきだ。どちらかと言えば、安倍氏は発言を後退させるのが早すぎた。
幻想を抱いてはならない
安倍氏について幻想を抱いてはならない。彼は前回、だめな首相だった。国内では、指導力と斬新なアイデアを欠いた。国外では、日本の戦時中の歴史の一部の要素――帝国陸軍による性の奴隷の日常的な利用など――をごまかそうとする同氏の主張は、恥ずべきであり、近隣諸国から正当な怒りを招いた。
安倍氏が今の顔ぶれの中で最善の候補に見えるということは、2つの事実がもたらした結果だ。1つは中国の誤った外交政策、もう1つは、もっと良い人物を生み出せない日本の政治制度のお粗末な状態である。
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Dec 9, 2012
Abe’s return
LDP revival reflects absence of good alternatives
http://www.ft.com/cms/s/0/3d1d9ce0-4095-11e2-aafa-00144feabdc0.html
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