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憲法改正で今すぐ戦争ができる?自民党憲法改正草案から改正九条内容について正確に把握、批判しよう。
http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/770.html
投稿者 賢者の石 日時 2012 年 12 月 11 日 14:14:23: Qf5ShLuWtoZHs
 

「憲法改正草案」を発表
http://www.jimin.jp/activity/colum/116667.html

なにやら、自民党支持者あるいは自民党の不支持者も含めて
おかしな風説がまかりとおっている。
自民党が憲法を改正したら、戦争になるというのだ。

そういう輩は自民党の憲法草案を一度でも読んだことがあるのか?

はっきりいって戦争をしたいという輩にとってこの憲法草案は絶句物だ。
改正案では前文に平和主義が宣言されているし
特に改正九条だ。改正九条の冒頭でもしっかり、国権の発動による戦争の放棄や
武力を国際紛争の解決手段に用いないとしっかりと書いてある。

これでどうして戦争ができるというのか?
少なくとも憲法を建てれば日本単独では自衛のためと認められる戦争以外はできない。
自衛のための戦争まで放棄しろというのか?日本人には自分で自分の身を守る事すら
認められないというのか?

むしろ、改正九条二項では自衛隊を国防軍と明確にその性格を自衛のための軍隊と位置づけ、さらに国民の生命と自由を守るための国防軍だと当たり前のことわざわざ強調している。災害時の国防軍の活躍をきっちり憲法が保障しているのである。
三項の領土の保全など主権国家として当たり前だろう。

エセ護憲派を語る、憲法教条主義者が気になるのは国際協調の部分だろうが
しかし、その部分は国会による法律の制定によって具体的に定めると書いてある。
国権の最高機関である国会による制定が駄目だというなら、一体どうしろというのか?

民主政体をやめろというのか?総理大臣の一任で気分で決めるというのか?

そもそも論としてエセ護憲派どもは憲法を不磨の大典と崇め、まるで神から
授かった聖書のように改変を忌み嫌うが、国政は宗教ではなく、憲法は経典ではないのである。立憲政治とは憲法を建て、正しく解釈し、行われるものであり
憲法の正しいあり方を見極め、保守できないのは立憲政治が機能していないのであり
エセ護憲派とはまさに政治の機能停止、思考停止の象徴にほかならない。
反対、反対と憲法を崇めるだけの三流国家の国民の地位に甘んじる前に
教条主義ではない諸君らの正しいと思う
新たな憲法のあり方を国民に示して頂きたいのである。
どうせそういう何が正しく、何が間違っているかの基本的な哲学も信念もないから
改正後は改正憲法を変えるなといつのまにか改正憲法の護憲派に鞍替えするのがオチである。

かつての日本は強力な経済大国として、国際社会の安定と秩序の維持に役割を果たせたが
日本の国力が衰退し、普通の国となっていく現在、国際社会におけるその地位に見合う、その負担をどう果たしていくのか?国際秩序が乱れれば困るのは世界の国々と交易をして
いる日本だ。その辺をどうするのか考えるのは当然だろう。

何よりも国民の代表者たる国会議員が選挙を通じて決めるのだ。
それに文句を言う連中は本当に民主的な連中とは思えない。

ちなみに現行憲法97条が削除されたと騒がしい基本的人権についてだが
その基本的人権の尊重が改正憲法前文に明記されている。
基本的人権のあり方については人類の文明史や法哲学に関わる難解な
問題で詳細は割愛させていただくが
自然権としての天賦人権論だけが、まかりとっているが
基本的人権が尊重されればいいのであり、それが天賦であるかどうかは手段の問題でしかない。少なくとも今の抑圧的な日本社会で本当に憲法の保障する人権が守られているかどうかまずは憲法を謙虚に学び、基本的人権が保証するあらゆる権利について現実の社会を見て考えて欲しい。

とも書く草案を読んで、憲法について学び、冷静な意見をしてほしい。
憲法は国の宝であり、憲法を管理し、保守する事は国民国家独立の意志の具現化でもあるのだから。大いに身のある憲法論議を教条主義にとらわれずした頂きたいものだ。

最後に日本が19世紀としては素晴らしい内容と賞賛された
近代的な大日本帝国憲法を発布の中心にいた伊藤博文の言葉を君等に贈ろう。
伊藤はいうまでもなく明治の元勲中の元勲である。
その特権的な人物が憲法を前にして語った言葉だ。

「憲法を考える上で、総理大臣も秘書官もない
私の言うことが間違っていたら、それは間違いだと徹底的に追及せよ。君らの言うことがわからなければ、私も君らを徹底的に攻撃する。互いに攻撃し議論するのは、憲法を完全なものにするためである。くり返すが、長官だの秘書官だのという意識は一切かなぐり捨てて、討論・議論を究めて完全なる憲法をつくろうではないか」

 

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コメント
 
01. 2012年12月11日 14:25:21 : Jb26LcokIQ
大きなお世話だ。お前の知ったかぶった憲法論など聞く気もしない。お前、本当に中国政府に怒っているのなら、PCで駄文を書いていないで、天安門でデモでもしてこいよ。

02. 2012年12月11日 14:32:15 : nYRTN8Lbqg
↑何が正しいかも提案も信念もないくせに
ただ現状を変えるのに反対し
因縁をつけて、カツアゲするのが左巻き893の正体です

893と同等の人間のクズが左巻きとちょんと中国人


03. 2012年12月11日 14:37:11 : nYRTN8Lbqg
日本人がなんで中国人のために天安門でデモしなきゃならんのだ

中国の内政の問題は中国の問題だ。

他国にそこまで干渉するのはまるでアメリカのような物の考え方だ

もっとも世界はバランス・オブ・パワーが基本だから

そんな事は長く続かないがな

偉そうにいうなら左巻きはきちんと憲法論を展開すれば

人様に駄文というのだから、さぞかし素晴らしい内容なのだろう(笑)



04. 2012年12月11日 15:14:39 : il8UW33C8Q
賢者の石?
愚者の立ちションだろ?

憲法改正は、96条でそう容易くできないように作られている。
暇つぶしを兼ねて阿修羅で偉そうに立ちションするようなものではない。

それと、憲法と言え法律は、時の国民の常識が反映されるもの。
「基本的人権」が云々とやたら理屈っぽく書いているが、
要は、
検察の仕組んだ小沢冤罪やマスコミの連日連夜に及ぶ小沢バッシングによる小沢氏の基本的人権を蹂躙してきた事実を国民がどう考えるかと言うことである。
この問題で、彼らの犯罪行為が「憲法違反」として糾弾されないような憲法なんて絵に書いた餅にすぎない。

憲法問題は、そんな身近なことから入るものなのだよ。
だから、知ったかぶりの立ちションをするなといっているのだ。
立ちションにしては、ダラダラと長過ぎるが・・・。



05. 2012年12月11日 15:54:05 : jXaTmXcG3s
 自民党の公約の憲法改ざんは、戦争遂行だけでなく「言論弾圧」が明らか。

06. 2012年12月11日 16:30:59 : 5NAgAfO9Lw

>>02. 2012年12月11日 14:32:15 : nYRTN8Lbqg
> 893と同等の人間のクズが左巻きとちょんと中国人

と、こんな程度の低い罵倒しかできない時点でもう下種の本性がバレバレになっちゃってる
nYRTN8Lbqg =投稿者 賢者の石 しかしてその実体は 愚者の石ころ 


07. 2012年12月11日 16:34:13 : Jb26LcokIQ
憲法改正なんて言っているのは、何でも在日や中国人のせいにしたい排外主義者。いくら理屈をこねくりまわしても、自分たちのそいう傾向を正当化したいだけ。だから、日本国内で喚いていないで、天安門か、青瓦台に言って喚いてみろ、と言っているんだ。中国や韓国の公安に投獄されても、主張を貫く根性があるのかどうか、見せてくれ。しょせん、キャンキャン吼えるだけの「弱虫犬」の癖に、憲法がどたらこーたら、偉そうなことょ言うんじゃないよ。ちょっとおちょくると、すぐ、2チャンネル系の「下品な言い回し」になるあたりは「お里が知れる」というものだ。ネトウヨなど憲法論議が出来る頭などないくせに。誰かに教えてもらった理屈を「丸写し」しているだけだろう。大体、お前ら、大学も出ていないのだろう。

08. 2012年12月11日 17:27:31 : keq01DgxRw
> 自然権としての天賦人権論だけが、まかりとっているが基本的人権が尊重されればいいのであり、それが天賦であるかどうかは手段の問題でしかない。

天賦人権論は手段じゃなくて根本原理だな。

男にも女にも、金持ちにも貧乏人にも、賢者にも愚者にも、等しく一票の、そして一票だけの投票権が与えられていることの根拠はなんだろうな? 人それぞれ違うのに、なんで投票権は平等であることが正しいこととされるようになったのだろうな?

拉致問題について国連人権委員会で、日本が北朝鮮に対する非難決議を他の諸外国に求めることができるのはどうしてだろうな? 日本でいう人権も、北朝鮮でいう人権も、その他の諸外国でいう人権も、およそ同じ概念を指しているのでなきゃ意味なしの決議になってしまうわな。

さて、天賦人権論を援用しないで、これらのことをいっぺんに合理的に根拠づけることができるのかね?

天賦人権論より優れた原理が見つけられたとして、それが世界というか人類共通の価値観になるまで、どれくらいの時間と労力が必要かね?

キーワードは普遍性ということだが、まさか「万系一世」とか「八紘一宇」とかから演繹するわけじゃあるまいな(笑)


09. 2012年12月11日 17:47:30 : 7HzeTJFiGw
小沢信者の阿修羅だが、小沢一郎は改憲賛成派だよ。

10. 2012年12月11日 17:47:58 : pSqvPWYgss
なんだ、この「賢者の石」ってのは。w
憲法のけの字も知らないくせに上から目線で「自民党を信じろ」だって?
寝言は寝てから言え。頭の悪さがもろだしの文章書きやがって。笑わせるな。

11. 2012年12月11日 18:03:10 : Jb26LcokIQ
O9よ。本当に頭が悪いな。改憲に賛成だとしても、どういう中味の改憲になるか、を議論しなければ、いいも悪いもないだろう。そんな論理学のイロハも分らない奴が、人権論のような難しい話をこなせるわけがない。誰かに、「改憲論をあおれ」と言われて投稿しているだけのバイト野郎だろ。

12. ひまりじじ 2012年12月11日 18:19:16 : QkZabwX5p/iUo : MOsFZIex2g
日本国憲法について語る気は更々ありませんが、憲法が制定されて以来
一度たりとも改憲されていない事についてはいささか疑問に思います
調べた訳ではありませんが、日本位のものではないでしょうか
当時と今とでは、状況も情勢もかなり変化して来ています
確かに、護憲派の言い分も改憲派の言い分もありましょう
それでも、ハードルの高さはギリギリのところに保っておくべきだと感じます
絶対に越えられないハードルでは議論にもなりません


13. 2012年12月11日 18:24:23 : 6kuobrWeYc
>ただ現状を変えるのに反対し

ばかか? 変える方に説明責任がるのは当たり前。

>自然権としての天賦人権論だけが、まかりとっているが
>基本的人権が尊重されればいいのであり、それが天賦であるかどうかは手段の問題
>でしかない。

天賦人権論をとらないということは、
人権は国家が与えらえるものということになり、国家が自由に制約可能なものになる。要するに保障されないということ。
明治憲法の法律の留保とおなじね。


14. 2012年12月11日 19:49:20 : WPiktkVuts
賢者の石ってここまで馬鹿だったのか。
ただの糞ウヨじゃん。
片山さつきと同レベル。

15. 2012年12月11日 20:41:22 : NHCS20JndQ
ついに賢者の石の正体見たり!だな。
HNのなかに賢者などというワードを入れている時点で不遜なやつだと思ってたがとんでもないやつだと分かったよ。

自民党の狙いはまず憲法改正のハードルを低くすることにあるんだよ。手続法も含めて特に国民の心理のね。
次に内容としては取り敢えず9条というより公権力の行使を強化する方向で改正したいのだ。
むしろ9条や天皇の扱いなどは企みの本質から目をそらす為の目くらましに過ぎない。
片山のバカがこの企みの本質を既に自白しているじゃないか。
いざ憲法改正の是とするムードが出来れば今の草案などいくらでも改悪方向に修正するだろうしね。
段階的に手を付けるってのもあり得る。

憲法の起源は王権神授説を否定するするところにあるんだから、根っこの天賦人権論をないがしろにすることは憲法の根本をないがしろにすることだ。
詭弁を弄するのはやめろ。

何度でも言うが憲法ってのは権力の暴走から国民を守るためのものだ。現憲法下ですら民主主義は見せ掛けであり、権力の暴走も危機的状況であるのに憲法改悪によるこれ以上の公権力の強化など以ての外だ!

そういう意味で考え方として公権力の行使にもっと厳しい制約を掛ける方向なら改正にも賛成となるが、当面は政治家も官僚も学者もそして国民すら信用できないので結論反対。だから私は共産党や社民党の支持者ではないが、憲法に関しては硬直的護憲派ということになる。


16. 2012年12月11日 21:52:15 : esmsVHFkrM

投稿主は、何か安倍自民党の改憲に反対する人間が安倍自民党の改憲草案を読んでいないか、そもそも憲法を理解できない馬鹿かのように思っておられるようだが、それは大間違いだ。

われわれは、ちゃんと現行憲法を読んでいる、そもそも民主主義の憲法典がどのようなものであるべきかを理解している、そのような民主主義的憲法がどのような歴史の中から生み出されてきたものかも理解している。その上で自民党の改憲草案を読み、これが民主主義の諸原則に反した極めて危険な改憲案であることを見て批判しているのだ。

「賢者の石」などというおよそ道理を弁えたまともな大人であれば自分から名乗るはずのない不遜でなペンネームを使うのは勝手だが、他人がみんな馬鹿だと思うのは大間違いだ。

自民党の改憲案が危険な点は多岐にわたるが、ここでは第9条と平和主義に絞ってそれがいかに危険なものであるかを示したい。

現行憲法の醍9条は以下のとおりだ。

「第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

これに対して自民党の改憲案(自民党ホームページの「自由民主党新憲法草案」http://www.s-abe.or.jp/wp-content/uploads/constitutiondraft.pdfによる)では第9条第1項はそのまま維持するが、第2項は全文削除の上次の新しい第2項を挿入するとしている(つまり第2項の総入れ替えだ)。

「(自衛軍)
第九条の二 わが国の平和と独立ならびに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮者とする自衛軍を保持する。
2 自衛軍は、前項の規定による任務祖遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織および統制に関する事項は、法律で定める」。

この自民党草案は第2項を全面的に入れ替えることによって、現行憲法の平和主義を守りながら自衛戦争とそれに必要な戦力を合憲化すると主張しているので、現行憲法第9条解釈についての「二項全面放棄説」に基づくことは明らかだ。

「二項全面放棄説」とは、第9条第1項の戦争放棄は「国際紛争を解決する手段としては」と限定されているから国際法上の用例に従って侵略戦争の放棄と解釈すべきあるが、第2項で手段としての一切の戦力の不保持が定めているから、結果として事実上すべての戦争が放棄されているとする解釈である。

自衛隊についての唯一の憲法判断である長沼ナイキ訴訟第一審判決はこの「二項全面放棄説」に基づき自衛隊は戦力に当たるとしてこれを違憲とした。

歴代日本政府(内閣法制局)は、基本的にこの「二項全面放棄説」を採りながら、第2項で不保持の対象となっているのはあくまで「戦力」であって、「戦力」に至らない程度の必要最小限度の実力(自衛力・防衛力)を保持することは否定されていない(自衛力論)との解釈をとっている。

この政府解釈の苦しさ(日本の軍備は予算規模で世界第6位(2006年)だから、これが「戦力」でないのならば世界大多数の国の軍隊は戦力でないことになってしまう)から、自民党が、一応理念としての平和主義を残しつつ国防軍とその戦力を合憲とするために「二項全面放棄説」に依拠しつつ第9条第2項を削除することで目的を達しようとするのは当然のことと言える。

以上を踏まえた上で、では、自民党の第2項はどこが危険なのか。

まず、それによって許容されることになる「戦力」の規模に限定がないことの危険を指摘する。

現在の規模の自衛隊(予算規模で世界第6位)でさえ現行第9条第2項による戦力禁止規定にもかかわらず政府によって強行されているのに、また逆に言えば戦力禁止規定のおかげでこの規模で抑えられているのに、戦力禁止規定がなくなったら「国防軍」の戦力規模はどこまで膨らむことになるのか。日本が持つことになる戦力はどれくらい大きくなってしまうのか。

自民党改憲草案の新9条第2項には一切の規定がない。一切の制限がない。

そもそも戦力に自衛用と侵略用の区別はつかないのであるから、安倍晋三のような好戦的な人物を首班とする政権においてその「国防軍」の戦力が天井知らずとなるのは必至だ。

戦前の歴史が示すとおり過重な戦力の保持は危険だ。それは国民経済の負担の面からも、またそれに必要な人的資源の面からも(徴兵制の問題であるが後述する)、さらにアジア周辺国に与える軍事的脅威とそれによる望まざる国際緊張の面からも日本に大きな危険をもたらす。

制限なき軍隊は国富と国民の基本的人権を食いつくし、帰って国際環境を危険なものにするのだ。それが日本の戦前の経験だ。

次に、その「国防軍」が自民党の説明とは異なり自衛以外の軍事行動を行う危険を指摘する。

自民党草案第9条第2項の3に「第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか」と第1項(この第1項とは自民党草案第2項の1のことであることに注意)の「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため」の例外として、海外活動(派兵)を許すばかりか、それに加えて「緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる」とまで規定している。

この第2項の3によれば、海外派兵については「法律の定めるところにより」のほかに何の憲法上の制限もないから、時の政府与党が必要と考え法律に定めてしまえば、どのような海外戦争(例えばイラク戦争やアフガン戦争のようなアメリカの戦争)にも「国防軍」を派兵することが可能だ。時の政府が対米従属的な安倍自民党であれば日本の自衛とはまったく関係のないアメリカの戦争へ「国防軍」が派兵されることは必至だ。

さらに、第1項の「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため」の例外として「緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動」が可能となっているが、これはいったい何のことであろうか。

「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため」とは自衛の意であるのは明らかであるからその例外となる「緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動」とは自衛ではない軍事行動ということになる。これはいったい何だ。自民党はこれが何を意味するか説明しているのか。

説明がないままこっちで勝手に想像すれば、それはまず海外居留民の保護やさらに海外権益の保護かもしれない。たしかにそれらは、「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため」(2項の第1項)でも「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」(2項の第3項)でもカバーされないから、別途規定する必要がある。

しかしこれは極めて危険だ。日本の過去の歴史においてそのような「海外居留民保護」や「海外権益保護」こそが海外戦争につながったことは厳然たる事実だ。満州事変を引き起こした関東軍がなぜそこにいたかと言えば「満州権益の保護」と「満州居留民の保護」のためだ。満州事変後の戦線拡大の理由には常に「権益の確保」と「居留民保護」を理由とした。自民党の真意が「海外権益の保護」と「海外居留民の保護」であるならばこの規定は日本を再び撤兵することが極めて困難となる海外戦争へズルズル引きずり込むことになるだろう。だからこの例外は極めて危険だ。

しかし自民党の真意がほんとうに「海外居留民保護」や「海外権益保護」ならばそうはっきり書けばいいことだ。どうして具体的に書かないのか。漠然と書いて何でもやれるようにしているところが怪しい。

わたしは自民党の真意は、実は「治安出動」であると思う。「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため」(2項の第1項)の例外としての「緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動」とは「国防軍」の「治安出動」しかありえない。

これはとんでもない規定だ。金曜日の反原発デモのようなものが極めて大規模なものとなり警察力で分散させたりできなくなり時の政権に打撃を与えるものとなったら「国防軍」が出てくると言うことだ。「国防軍」が時の政権(安倍自民党政権のような)の「私兵」となって同じ日本人に銃口を向けると言うことだ。

手のでもない規定だ。こんな危険を許すことはできない。

さらに続けて、この自民党改憲草案第9条第2項および他の草案規定のために日本人が被るであろう基本的人権侵害の危険を指摘したい。

すでに上に見たように自民党改憲草案の第9条第2項によって可能となる「国防軍」とその「戦力」の大きさについては制限がない。現在「戦力」以下だとされる自衛隊を上回るような戦力の人的リソースはどうするのか。いまの自衛隊だって定員を満足する志願者がなくて必至の入隊勧誘をやっているのに、そのような大きな「国防軍」の兵士をどうやって調達するのか。

わたしは自民党は当然徴兵制を狙っているものと確信する。

自民党がその憲法改正草案の検討に当たって徴兵制を議論していたのは事実だ。

毎日新聞は、2010年3月に自民党憲法改正推進本部が徴兵制を検討していることを以下のとおり報じている。

「自民党:憲法改正推進本部、徴兵制検討を示唆 幹事長は慌てて否定
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100305ddm005010015000c.html

自民党の憲法改正推進本部(本部長・保利耕輔元文相)が4日公表した論点整理に徴兵制の検討を示唆するかのような部分があり、大島理森幹事長が急きょ打ち消した。

論点整理は「多くの国では、憲法で、国民の兵役義務や、良心的事由に基づいてこれを拒否する者の代替役務等が定められている」と指摘したうえで、「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係などについて詰めた検討を行う必要がある」と提起した。これが「徴兵制検討」と速報されたのに慌てた大島氏は、談話で「わが党が徴兵制を検討することはない」と否定した。【木下訓明】」

また、自民党憲法改正草案には当初「徴兵制度の禁止」条項が存在し「国防軍」を設置するとしても徴兵制ははっきり禁止する方針だったが、石破などの党内右派が「国家のために生命を懸けることができないような国家を、果たして国家と呼べるのか?」と批判してその「徴兵制度の禁止」条項をわざわざ削除したという事実もある。

さらに、自民党は実際に憲法第18条を以下のように書き換えようとしている。

現行憲法、

「第十八条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」

自民党改憲草案、

「第十八条 何人も、その意に反すると否とにかかわらず、社会的又は経済的関係において身体を拘束されない。
2 何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」

現行憲法の「奴隷的拘束」の禁止が単なる「身体的拘束」の禁止に変わってしまっている。

この違いは大きい。

徴兵制では「身体の拘束」を受けないが(兵営に鎖でつながれているわけではない)そこから逃げられない。徴兵拒否や兵営からの脱走は重犯罪となるからだ。おとなしく屈服して兵役という奴隷労働(しかも死の危険が伴う)に従事するしかない。これが「奴隷的拘束」だ。だからこそ、内閣法制局ですら憲法だ18条の「奴隷的拘束」の禁止があるかぎり「徴兵制」は憲法違反であるとしている。

ところが自民党草案では「奴隷的拘束」の禁止がたんなる「身体的拘束」の禁止に変わってしまっているのだ。内閣府政局の解釈に従う限りこの変更の意味するところは明らかだ。自民党改憲草案は徴兵制を可能にするということだ。

自民党が徴兵制をやる気がないと言うのなら、そもそも徴兵制を論点整理のひとつとしてあげ党内論議をしているはずがない。そもそも草案に初め存在した「徴兵制禁止」条項をわざわざ削除する必要はない。憲法第18条の「奴隷的拘束」の禁止を「身体的拘束」の禁止に書き換える必要はない。

だから、自民党の改憲を受け入れたら徴兵制だ。「奴隷的拘束」を受けないと言う日本人の基本的人権は無にされてしまう。

そもそも自民党とその憲法草案は基本的人権に対して敵対的だ。

自民党の憲法草案Q&Aにこうある、

「権利は、共同体の歴史、伝統、文化の中で徐々に生成されてきたものです。したがって、人権規定も、我が国の歴史、文化、伝統を踏まえたものであることも必要だと考えます。現行憲法の規定の中には、西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるものが散見されることから、こうした規定は改める必要があると考えました。」

つまり自民党は天賦人権論を明確に否定している。基本的人権とはそれぞれの国の「共同体の歴史、伝統、文化」によって異なって当然だと言っているのだ。

これは自由民主主義の否定だ。

民主主義とは、基本的人権を生まれながらに持つ(自然権)人民が、その天賦の人権をより良く実現するために相互に社会契約を結び国家を作るが、その国家は基本的人権を擁護し実現することを第一義とし、そのために選挙による代議制とか三権分立とかの民主的諸制度を用意するという政治思想のことだ。どこに生まれようとどの民族に属そうと生まれながらに同じ基本的人権を持つ、これが民主主義の基本原理であり前提だ。世界中どこでもそうだ。

この天賦人権を「共同体の歴史、伝統、文化」を理由に制限しようとする企みは反民主主義だ。基本的人権が保障されない個人は国家権力の恣意的な行使の前に無力だ。それがドイツ人の優越としてナチスドイツが、プロレタリア独裁としてソ連全体主義が、万世一系の天皇が統治する神国として戦前天皇制国家主義日本ががやったことだ。

日本人は戦前戦中の過酷な国民体験から戦後天皇制国家主義ファシズムを清算して天賦基本的人権論に基づく民主主義国家として日本を再興したはずだ。それが現行の日本国憲法だ。

安倍自民党は戦前への復帰を主張するが、その主張は、まさにその改憲草案が戦前のような基本的人権の制限や否定を復活することで実現されようとしている。

そのような改憲は決して許されない。

自民党改憲草案により憲法第9条の戦力不保持が廃棄され戦争放棄が実質的に骨抜きにされるとは、その戦力に一切の制限がない「国防軍」が出現するということだ。その「国防軍」とは名前に反して自衛以外の戦闘行為も、それがアメリカの戦争であれ、同じ日本人に敵対する治安出動であれ、自由に行うことができる軍隊だということだ。その軍隊の兵隊は「奴隷的拘束」禁止が憲法から排除された結果日本人の中から徴兵制で自由に召集される。そんな日本では、国民の天賦のはずの基本的人権が「公益及び公の秩序に反しない限り」の名目で時の政権の意のままに制限されたり否定されたりする。そんな戦前とおなじような政治体制が出来上がると言うことだ

これほど危険なことはない。

だから安倍自民党の憲法改悪は絶対に許してはならない。

「賢者の石」を自称する投稿主にもお分かりいただけただろうか。


17. 2012年12月11日 23:17:38 : LcsiERbQYs
今、憲法9条がなければ、イラクでアフガンで日本の若者が現地の罪のない民間人を殺す手伝いをすることになったはず。

自主防衛権は当然あるが、日本は外交政策を国民が決めるという基本的がことが出来ない国。


18. 2012年12月12日 02:58:17 : Eljin74rx2
>>16
要約すると現状についての対案はないが

批判として

国民の代表を通じて、それらの心配事を国会で法律で定めるのは
危険だから日本に民主政体は無理ですと言うことだな。

自民党の狙いとかそんな妄想は聞いていない。
民主的な手続きで法律で定めるのだから、その手続がダメだと言うなら
君は今の日本国政府に同意してないのだろう。

現状の民主政体が嫌なら
日本から出ていく事か私のように王政復古論者に天候することをおすすめする。


19. 2012年12月12日 07:39:17 : esmsVHFkrM

わたしは>>16のesmsVHFkrMだが、

一晩明けたが、「賢者の石」はどこへ行ったのか。逃げてしまったのか。

「憲法改正で今すぐ戦争ができる?自民党憲法改正草案から改正九条内容について正確に把握、批判しよう」なんて挑発するから、

安倍自民党の改憲草案を、わざわざ条文に即して自由民主主義思想を踏まえて具体的に批判したのにがっかりだな。

「賢者の石」こそ安倍自民党改憲草案はおろか日本国憲法もその歴史的な淵源であるアメリカ独立宣言やフランス人権宣言、パリ不戦条約等々の文書もちゃんと読んだことがないに違いない。でなけりゃ、こんな粗雑な投稿で「賢者の石」などと気取っていられるはずがない。

その間雑魚が一人のこのこ出てきて馬鹿を言っているが、これが安倍自民党を支持する右翼保守を代表する反論(!)だと理解していいのか。

これこそ、「そういう輩は自民党の憲法草案を一度でも読んだことがあるのか?」じゃないのか、「賢者の石」よ。

この雑魚に対して反論の必要を認めないが(「お前の母ちゃんでべそ」と言われてまともな大人は憫笑するしかない)、本人にその無知蒙昧を自覚させるために教育的な好意から一言言ってやろう、

君の要約は間違っているよ、坊や、こっちは護憲だから「現状についての対案」などそもそも必要としない。「民主的な手続きで法律で定めるのだから、その手続がダメだと言うなら」だったらそもそも憲法は要らないよ。

自民党の改憲草案は、「平和主義」を無化し、天賦の「基本的人権」を否定している。その起草に参加した西田昌司は、「そもそも国民に主権があることがおかしい」 と朝生で堂々と発言して「国民主権」まで否定している。

つまり安倍自民党は、日本国憲法の三大原則である、「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「平和主義」をすべて否定しているわけだ。

「こんなに危険な政党はない」。

わたしの>>16の要約はこれだ。

やれやれ「賢者の石」には「釣られちゃった」な。


20. 比較対照表を読んで投票しよう 2012年12月12日 19:09:10 : JTD9GbbgVU9Bo : 0F1rVOGrmo
新聞も、集団的自衛権や憲法9条については熱心にとりあげます。
こんどの選挙で、憲法改正は自民党の公約になっていますが、その肝心の条文が隠されたままになっています。
自民党の政策パンフレットにもいくつかの箇条書きしかなくて、あれが改正の中身だと錯覚する恐れがあります。
重要な条文が削除され、立憲主義さえ否定されているのにそれをちゃんと知る術が、PDFファイルを開くしかありません。
これがわかりにくいです。

これは、参考になると思います。
 「++ ヤバすぎだ、と話題に・・・自民党 日本国憲法改正草案対照表 2012版 ++」
http://www.geocities.jp/le_grand_concierge2/_geo_contents_/JaakuAmerika2/Jiminkenpo2012.htm#top


21. 2012年12月26日 21:23:38 : ivWoQN9nSw
> 自然権としての天賦人権論だけが、まかりとっているが基本的人権が尊重されればいいのであり、それが天賦であるかどうかは手段の問題でしかない。
> とも書く草案を読んで、憲法について学び、冷静な意見をしてほしい。

以下、冷静な意見。

天賦人権説を止めて、別の「歴史、文化、伝統を踏まえた」人権にするとは、即ち「北朝鮮の様な国と同じ人権にする」っちゅうこっちゃ。

ちなみに真の保守は日本「歴史、文化、伝統」は『引き継いで』尚且つ、より良く『改善』するのが真の『保守』だ。「歴史、文化、伝統」は踏まえて人権にするものじゃねえ!

天賦人権説を否定するとは即ち「個人の自由と尊厳」を否定することであり、「個人」を「人」に、「公共の福祉」を「公益と公の秩序」に書き換えるのは『自由主義の完全否定』だ!

しかも改憲案第102条で「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と国民主権の基づく「立憲主義」を否定するなど、どこの国の「歴史、文化、伝統」を引き継いだんだ?

自民党の憲法改正草案は北朝鮮の歴史、文化、伝統でも引き継いだのか?

日本は、先の大日本帝国憲法の時代から理念は「立憲主義、自由主義、民主主義」だぞ!

俺は憲法9条の第二項だけ変えて、自衛権と自衛隊の明記だけなら賛成だが、今回の自民党の改憲案は、日本の目指す憲法じゃねえ。


22. syma 2013年1月10日 18:02:04 : AR/B5yeQNjnsw : NHm4sbg2CQ
esmsVHFkrMさんにお伺いしてみたいのですが、戦前とおなじような政治体制が出来上がったとして、阿部さんなり自民党は最終的に何を目指しているのでしょうか?

自分は不勉強者で恐縮なのですが、改定によって起こる様々な可能性があることはわかるのですが、最終的にどうなることを目指しているから、こういう改定をしようとしている、というような最終的なゴールというか姿みたいなものはどういったものなのか、あるいはこういうメリットがあると考えているからこうしようとしている、というような部分のお考えを聞いてみたいです。


23. あmaa 2013年8月25日 03:23:51 : 1bYowEPVouzwY : xIaFC47RPA
たぶんこの様子だと1000年後には日本国憲法教っていう宗教になって存在してるだろうね
で、伝えているうちに教典には脚色が入りまったく別のものになっている可能性があるな



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