http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/703.html
Tweet |
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2012-12-10
2月10日(月) 改憲・極右勢力に国会の多数議席を与えても良いのか
一昨日の『毎日新聞』12月8日付に興味深い調査結果が報じられていました。衆院選に立候補した1504人を対象に、政策課題への考え方を質問したアンケートです。
11月16日から配布を始め、5日までに1454人から回答があったそうです。回収率は96.7%ですから、かなりの高率です。
これを見て分かることの第1は、自民党はもはや3年前の自民党ではないということです。09年の調査と今回を比べれば、「憲法改正に賛成」は98%で1ポイント増、「9条改正に賛成」は90%で8ポイント増、「集団的自衛権の行使容認」は92%で15ポイント増、「核武装に前向き」は38%で13ポイント増となっています。
これを伝える『毎日新聞』の記事には、「保守先鋭化の自民」という見出しがでています。しかし、「保守先鋭化」というより「右傾化」と言うべきでしょう。
過去3年の間に自民党は急速に右傾化し、以前の自民党は様変わりしています。「期待を裏切った民主党を懲らしめるために自民党に入れよう」などという安易な考えで投票すれば、結果的に極右政党に変貌してしまった自民党に政権を取らせることになるでしょう。
第2は、自民党と公明党、日本維新の会、みんなの党の4党が「改憲勢力」を構成しているということです。「憲法改正に賛成」という回答は、自民党で98%、日本維新の会も98%、みんなの党が96%、公明党は87%になっているからです。
この4党が国会の3分の2以上を占めれば、憲法に「赤信号」が点ることになります。このような事態にならないようにするためには、これ以外の政党が少なくとも3分の1以上を獲得しなければなりません。
また、「集団的自衛権の行使容認」では、日本維新の会の方が多くて94%、自民党は92%です。しがって、自民党と日本維新の会の連立が最悪であり、平和憲法を守るためにこの2党の増大を許してはなりません。
第3は、憲法や安全保障など国政の基本問題で、自民党と公明党との間には大きな違いがあるということです。「集団的自衛権の行使容認」では自民92%対公明11%、「9条改正に賛成」では自民90%対公明4%となっています。
このほか、対中国政策でも「強い態度」が自民44%対公明4%、企業献金禁止は不要という意見は自民89%対公明4%と、大きく差が開いています。このような差があるにもかかわらず自公が連携しているのは、小選挙区での協力や支援を当てにしているからです。
理念や政策での大きな違いがあるにもかかわらず、選挙での当選を目当てに連携することは「野合」そのものです。自公の連携も、このような「野合」の一種にすぎないというべきでしょう。
第4は、このような自公連携という「野合」を維持したまま政権に復帰すれば、安倍さんは大きなジレンマに陥るだろうということが分かります。政策と票のどちらを取るかという選択を迫られることになるからです。
もし、安倍さんが自らの持論に従って集団的自衛権の行使容認や強硬な対中政策を実行しようとすれば、公明党の抵抗に遭うでしょう。その抵抗を押し切れば、次回の選挙から公明党の協力は得られなくなります。
かといって、公明党の言うことを聞いて右翼的な政策の実行を渋れば、安倍さんの支持基盤である極右勢力から強く批判されることになります。5年前と同様に、ストレスを溜めてお腹を壊し、また辞任などということになりかねません。
総選挙の情勢調査では自民党が過半数を越す勢いだと報じられています。その自民党は3年前とは異なり、右傾化して改憲のモンスターになった恐ろしい自民党なのだということを知らなければなりません。
また、右傾化して改憲のモンスターになっているのは、自民党だけではないということも知る必要があるでしょう。これらの改憲政党に国会の多数議席を与えても良いのかということも、今回の選挙では問われていることになります。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。