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2012年12月10日 世相を斬る あいば達也
マスメディアの選挙情勢を基準にコラムを書いてみたら、怒りのコメントが続々(笑)。勿論、筆者はマスメディアの世論調査など、歯牙にもかけていないが、世間はそうも行くまいと云う視点でコラムを書くこともある。絶対小沢支持、絶対「日本未来の党」と云う視点だけで、コラムを書くことは、或る意味で視野狭窄に陥り、全体像が見え難くなるものだ。年がら年中、同じ趣旨の内容を書き続けるのは、思考停止でもある。切り口が変わる度に、興奮されても困るのである(笑)。
政治のコラム等々を読む人々と、日がな一日テレビやゲームに興ずる人々の間には、異様なほど政治に対する感受性が異なるのである。天と地くらいの差がある。その辺を踏まえないで、向きになって正論だけ吐いていても、同種の空間だけを彷徨い歩くだけになってしまう。国政選挙における政党と云うものは、この異なる感受性を持つ人々から関心を持たれるようにしなければならないのだから、容易なことではない。特に今回のように、突発的解散総選挙の場合、政治へのアンテナがゼロの有権者に関心を持たせるのは容易なことではない。
今回のマスメディア大政翼賛的選挙情勢の報道が、捏造であろうとなかろうと、或いは偏った有権者の意見を意図的に拾っているとしても、テレビや新聞が展開している世論誘導の流れに、大衆が迎合している風潮(空気)は厳然たる事実として有権者の中に存在する。多くのB層と呼ばれる人々の頭の中には“民主か自民か”と云う程度の政党意識しかない可能性も大いにある。この辺をどのようにブレークスル―したらいいのか、頭の痛い問題だ。殆どのメディアが敵の場合、尚更である。橋下のように、芸能人の乗りで、「僕、選挙後逮捕されるかも?その時は助けてね!」と云う具合にアキバオタクに訴える手法は、芸能風味な男だから出来る所業。
一般的な政治家は、中々橋下のように軽佻浮薄を売りにする芸当は出来ない。真似ることが出来るのは東国原くらいのものだろう。B層の中には、これを喜ぶ人々も多い。多いだけに厄介だが、投票所に行かない可能性が高いのだから、維新も伸び悩む事になるのだろう。その点では、拙コラム「小沢・亀井曰く「俺たちの票は俺達が固める。貴女は反原発の集票を目指せ」(推測)」で指摘したような流れが生まれてくれる可能性があるのは「未来の党」なのだろう。嘉田に、激しい路線を望んでも、馴染まないことは無理しない方が良い。小沢・亀井への岩盤基礎票の上乗せに、嘉田がどれだけ貢献できるか、ここにかかっている。
だからといって、直接的に「日本未来の党」が政権与党になる可能性は限りなく少ない。まず、候補者を121人しか出していないのだから、仮に全員当選しても121議席だ。常識から考えても、無党派層が動いたとして、多くて60〜70議席と皮算用するのが精一杯だ。とても241議席には届かない。ただ、予想に反し、自民が伸びず、維新、みんな、社民、共産などに票が別れた場合のみ、ハプニングのような連立政権が出来る可能性は残しているが、1%程度の可能性だろう。最終的には、自民・公明・維新・みんなの連立の可能性が90%、自公民の可能性が9%と云うところだろう。
ここ数日を見ていると、自民の安倍が消費増税を行う前提に、景気の上向きが条件と強く打ち出している。財務省主導の三党合意と趣旨の違う事を口にしている。各選挙区から、消費増税に対する支持者からの異論が強く出されている事情なのだろう。ここまで有利な選挙情勢を目にしてしまうと、大勝しなければ、安倍の責任になるのは必定だけに、これからの1週間、安倍の発言が最も注目に値する。野田の方はもう良い。民主党候補の街頭演説、立ちどまる人さえマバラ、お気の毒の体をなしている。 *選挙戦もあと1週間、中盤から終盤にかかってきたわけだが、糊代が残されているのは、間違いなく「未来の党」だ。嘉田の応援演説も、少しずつヒートアップしてきている。日ごと“代表らしさ”が加わっている。飯田も自分の選挙区に張り付いているので、露出もなくなり、いい塩梅だ。間違っても、小沢や亀井の岩盤支持票にほころびを起こすような真似は慎んで貰いたい。既に、若干失っている嫌いもあるのだ。昨日現在、朝日新聞だけが嘉田・未来の党代表の演説内容を詳しく伝えている。
≪ 「小沢さんと原発ゼロの社会つくる」嘉田・未来代表
■嘉田由紀子・日本未来の党代表
国会議員の皆さんに原発をどうしてもやめたいという人がかなりいる。しかし、その人たちがバラバラだということで声をかけていただいた。小沢(一郎)さんと力をあわせて原発ゼロの社会をつくるため国政で声をあげている。自民党、民主党、公明党。本気で原発をやめようと思っていない。20年、30年、先延ばししている。社民党、共産党。スローガンで原発ゼロを言うだけで見通しが立っておりません。
いま確実にプログラムを持って原発ゼロを目指す政党ができなければ、国際的にも日本は存在感を失う。原発ゼロの社会を琵琶湖から発信して国政政党として声をあげなければいけない。小沢さんをはじめ亀井(静香)さん、多くの力のある政治家と力をあわせて、子どもたちの命と未来を守る、それが知事として私が国政政党を目指している大きな理由だ。≫(大津市の琵琶湖畔での街頭演説で:朝日新聞デジタル)
嘉田代表はこの演説の中で、小沢・亀井と云う両巨頭への配慮を滲ませ、岩盤支持票のこぼれを消そうと云う意図が見られる。ところが、この部分に目をつけたのが朝日の抜け目なさだ。≪「小沢さんと原発ゼロの社会つくる」≫の見出しが曲者だ。この見出しを、筆者などは、その通りと解釈するが、無党派層は必ずしも、筆者のようには受け取らないだろう。“そうだった、未来の党は小沢の党だったっけ”と思い出させようと云う意図が込められている。イヤラシイ言論の嫌がらせだ。こう云う連中が陰湿なイジメ社会を醸成しているのだな〜(笑)。
しかし、国際社会で恥をかかない国家像を見せる為にも、嘉田の≪原発ゼロを目指す政党ができなければ、国際的にも日本は存在感を失う≫この言葉の意味は深い。筆者などは、それほど過敏に放射能に反応しないが、あれだけの事故を起こし、放射能を、偏西風に乗せ、高濃度汚染水を意図的に太平洋に流さざるを得なかった国家が、電気が足りなくなる、料金が高くなる等々の理由で、再稼働や新設を継続するなど、流石に国家の恥だと思う。中国のことを“一人当たりの命の値段が安価な国家”等と批判できるわけがない。一昨日の一瞬ドキリとさせた関東東北地方を襲った揺れは、バカバカしいようだが、311及び原発事故を思い出させた。間違いなく“原発ゼロ”政党には“思い出し効果”を齎したであろう。
未来の党の嘉田代表が、どの時点で小沢や亀井とのツーショット、スリーショットで最後の追い込みをかけるのかが見物だ。そういう事をしない可能性もあるが、次の参議院選までに、戦闘態勢を盤石にするためには、嘉田・飯田コンビだけでは、馬力がなさすぎる。おそらく、安倍自民党中心の政権が生まれるとしても、夏までに成果を上げられるような特効薬はない。なんだ、野田民主と変わらないじゃないか、と云う評価になる可能性は高い。その時、未来の党は参議院第一党になる可能性を秘めている。それで良い、今無理をして政権与党になろうとする必要はない。存在感を示すことが出来る50前後の議員を擁する政党であることが肝心だ。
最後になったが、消費増税に幾分腰を引き気味の自民党安倍総裁が文藝春秋にまたまた「新しい国」と云うタイトルの寄稿文を出したようだ。内容は読んでいないので詳細はわからないが、共同通信によると、悪化する中国との関係では“戦略的互恵関係に立ち戻る”とし、喫緊の課題を経済政策に置き、明確な物価上昇率目標2%に言及している。政権を握り、矢継ぎ早に補正を組み、本予算でも、国土強靭化を名目に、財政規律を激しく悪化させるのだろうが、まぁここ数年はそれでも良いだろう。それに膨大な公共投資でも行わない限り、2%のインフレは到達出来ない。そうなると、消費税も凍結になるのだろうか?その辺は、正直なんとも判断つきかねる。
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