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「選挙の顔」で全国遊説の2首長
2012年12月8日 東京新聞[こちら特報部:ニュースの追跡]
選挙活動中の給与の差し止めを─。日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事と、日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長が、それぞれ地元で住民監査請求を突き付けられた。自治体首長と国政政党のリーダーを兼務する「二足のわらじ」に問題はないのか。(佐藤圭)
住民監査請求したのは、滋賀県では同県彦根市の獅山向洋市長、大阪市は市民オンブズマン「見張り番」。
獅山氏の6日の請求では、嘉田氏が4〜6日の3日間、党の選挙活動に携わり、県政とは関係のない一政党の党首として行動したと指摘。3日間の給与相当額約10万2,000円と、今後の給与の支払い差し止めを求めた。
一方、「見張り番」は3日、橋下氏が市長の公務に専念せず、選挙活動を優先しているのは不当として、給与返還と今後の支払い差し止めを要求。大阪市によると、橋下氏が代表代行に就任した11月17日から12月3日までの17日間のうち、13日間が「公務日程なし」だった。
特別職の知事や市長には、一般公務員のような職務専念義務や勤務時間の拘束はなく、選挙活動自体は違法ではない。嘉田氏は、住民監査請求について「知事は勤務時間が決まっていないので、請求は成り立たない」とコメント。橋下氏は「選挙や政治がいかにバカにされているかの象徴だ」とツイッターで反論した。
首長と国政政党のリーダーの両立には、嘉田、橋下両氏とも「可能」と断言する。特に橋下氏は「プライベートや寝る時間を割けばいい」と自信を見せている。国政政党の党首と首長の兼務は過去、1977年12月から3カ月間、社会党の委員長と横浜市長を務めた飛鳥田一雄氏らの例しかない。橋下氏は2年半、地域政党の大阪維新の会代表と大阪府知事、大阪市長を兼務した。
だが、国政政党のリーダーともなれば活動範囲は全国に広がる。実際、嘉田、橋下両氏は連日、衆院選の全国遊説に明け暮れている。
滋賀県知事を3期務めた後、衆院議員に転じた武村正義・元新党さきがけ代表は「首長が国政政党のリーダーを引き受けるのは、とんでもない話だ」と批判する。「私は知事も党首も経験したが、知事の仕事だけでも、24時間フル稼働しても足りない。二足のわらじは物理的に無理。両方とも中途半端にしか努められず、惨めな結果に終わることは目に見えている。知事や市長をきっぱりと辞めてから国政に飛び出すべきだった」
政治ジャーナリストの角谷浩一氏も「党本部は東京、党首が地方にいるとなると、誰がどこで何を決めているのかが分かりにくくなるのではないか」と懸念。「嘉田、橋下両氏はいずれ国政に出ていかざるを得なくなる」との見立てだった。
兼務に肯定的な意見もある。後藤・安田記念東京都市研究所の新藤宗幸・研究担当常務理事(行政学)は「首長が国政政党のリーダーになるのは好ましいこと」と歓迎する。
「『国政が上、地方が下』という伝統的な観念を打ち破るべきだ。物理的に可能かどうかは、その人の才覚としか言いようがない。県民や市民が『首長の仕事をサボっている』と判断すれば、次の選挙で落とせばいい」
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