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2012年12月06日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆小沢一郎元代表は、総選挙戦の火ぶたが切られると、水を得た魚のように、快進撃を始めた。演説にも力が入り、舌鋒鋭くと、自民党、民主党、日本維新の会に向けて、厳しく批判の矢を放っている。
公示日(12月4日)、愛媛県上浮穴郡久万高原町の町役場前で行った演説は、これまでになく、力強い演説で、圧巻だった。このなかで、小沢一郎元代表が、日本維新の会に向けた批判の矢は、ズバリ、石原慎太郎代表が就任してからの「変質」を念頭に、日本維新の会の矛盾を突いていた。
「いろいろな政党が、いまありますけれども、どの政党を見ても、結局は、いままでの自民党政治、あるいは、その亜流の民主党政治を継承するような政党でしかありません。このままでいくと、本当に大変だと。
日本維新の会は、いろいろ改革を言っておりますけれども、結局は、最近本音が出てまして、自民党と連携すると言っているんです。自民党と連携して何が維新でしょうか。全然維新ではない。私自身、その意味において、人様の悪口を言うつもりはありませんが、政治の考え方として、姿勢として、これでは改革を主張する資格はない」
小沢一郎代表は、石原慎太郎代表が日本維新の会に合流する前、橋下徹代表代行から水面下で盛んにアプローチを受け、連携を呼びかけられていた。ところが、石原慎太郎代表を誘い込んでからは、様子が一変してきたのである。それは、石原慎太郎代表の政治姿勢と持論に振り回されるようになったかである。考え方の違いは、「原発問題」に表れ、もともと「脱原発論者」である橋下徹代表代行が、石原慎太郎代表の「原発推進論」に引きずられるようになった。その石原慎太郎代表は、「核武装論」にまで踏み込んできた。これは明らかに、軍産協同体の利益を擁護する立場にある米国共和党、これらを最大のスボンサーとしているシンクタンクである「ヘリテージ財団」に影響を受けている石原慎太郎代表代行の政治的立場を裏付けていた。
◆小沢一郎元代表は、日本維新の会に批判の矢を浴びせた後、矢先を民主党に向けた。
「ただいまの民主党も、政権の幹部の人たちも、選挙が終わったら自民党と連携するということを公然と言っているんです。また元に戻す、みんなで一緒になってやる。ご年配の方は、おわかりの方もあろうかと思いすが、戦前の、昭和史の大聖翼賛会と一緒の政権に、このままではなってしまう。
しかも、少しどころか、かなり右寄りでございまして。いま原発の問題を心配していますよね。ところが、原発どころか、石原何某という人は、核武装の話までしているわけであります。私たちはこのような政権が出来上がったら、本当の国民生活よりは、国威発揚、軍備増強、そういうような考え方に支配される政権になってしまうんです。これではいけない。
そういう思いで、本当の国民の生活を考える、そして国民の未来の生活を確保するという政党を、あるいは志を持つ人が、みんなで一緒にやろうということで、未来の党をつくったのであります」
これは、石原慎太郎代表と野田佳彦首相に対する痛烈な批判である。野田佳彦首相は、公示の前から、「決める政治を前に進めなくてはならない。時計の針を後ろに戻していいのか」などと主張して、自民党政治を批判しておきながら、選挙後の政権枠組みについて「自民、公明、民主3党でやりたい」と述べている。すでに、国民有権者を欺く発言である。「ウソつき首相」はどこまで行っても「ウソつき首相」なのである。騙されてはならない。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
北海道は、「TPP反対」の新党大地が優勢、小沢一郎元代表が、「米国の戦略をよく知らなくてはならない」と言っているTPPの本質とは、何か?
◆〔特別情報@〕
総選挙戦下の北海道は、「TPP反対」を叫ぶ道民の声が、圧倒している。このなかで、新党大地(鈴木宗男代表)への期待が大きくなっている。逆に、野田佳彦首相が、「TPP交渉参加」に前向きなことから、民主党は、「全滅」の危機にさらされており、いかに「TPP隠し」をするかに懸命だ。最大の大物議員である民主党の横路孝弘前衆院議長、自民党の町村信孝元官房長官(元文相)らは、果たして当選できるのか、否か。
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