http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/280.html
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アーミテージやジョセフ・ナイを代表とする“ジャパンハンドラ―ズ”が米国議会を操作して日中対立を煽っている。この15年間、米国は次々と新手のバブルを発生させて経済を維持してきたが、それもリーマンショックで吹き飛んだ。
オバマ政権に残された財政再建の道はただ一つ“真面目に働き、適正に稼ぐ”しか残されていない。米国には、政府財政の半分を占める軍事費を1/3以下に減らす健全な民主主義が欠落しているから、財政再建(貿易赤字改善)は輸出倍増でしか解決できない。
オバマ政権が始めたアジア回帰政策の背景は危機的財政を救うための輸出倍増政策であった。しかし、EUも日本も米国製品をあまり輸入しないか輸入出来ない。米国産業には魅力的商品が無い。結局、巨大化した中国内需に取り入るほかに術が無くなった。だが、オバマ政権は舵取りを誤った。
日本を意のままに操縦し、米国に迫る経済大国のなってしまった日本からの輸入品不買運動と為替レート強制操作で完全にスポイルできた。日本を優等生から属国根性にシフトさせることにも成功した。この経験が米国を高慢で暴力的な外交の虜にした。
米国政府は、そんなジャパン・ハンドラ―ズの手法を中国にも使おうとし、アジアの領土問題を焚き付け、米国や日本の非民主性と変わらないのに中国の非民主性を半ばでっち上げ、この二つで中国を日本のような属国に仕立てようと画策した。
米国は日本を従えてASEAN関係会議に割り込み、日本の原発ダンピング輸出とTPPをぶつけて、ASEAN共同体と中国の一体化を阻止せんとした。それによって中国を米国に向けさせ、米国は中国にもASEANに対しても輸出を倍増させられると甘い期待を抱いていた。
中国は日本のように敗戦国ではない。戦勝国としての強いプライドと米国の4倍の人口を持つ国だ。中国は怒りを押えてASEAN諸国と密接な協議を重ね、信頼関係と人脈を作り上げることで、米国の野望を抑え込んだ。そのきっかけは胡錦濤主席の訪米経験にある。
ASEAN諸国では、マレーシアが米国の野望に不道理不徳義を察知し、ベトナムも中国連携へと舵を切った。ASEAN諸国はマレーシアやタイと連携したインドネシアの説得によって2015年ASEAN共同体設立とその前提たる中国との経済と社会活動の密接化で一枚岩になろうとした。
切羽詰まったアジア・ハンドラ―ズ(≒ジャパン・ハンドラ―ズ)は米軍と国務省のアジア部局を焚き付け黄岩環礁事件(5月)と釣魚事件(9月)を発生させた。そのために日本に中古巡視艦艇7隻を供与させ、米軍も中古駆逐艦2隻を供与した。
その結果は惨めであった。ウラジオストックとプノンペンで開催されたASEAN拡大会議はアジアの経済連携の具体策に費やされ、日米による海洋安全問題提起は邪魔な外乱として排除された。
これで、オバマ政権の国務省ははっきりと認識した。日本のような属国化路線が中国とASEANには通じないことを。クリントンの国務省は少し前にジャパン・ハンドラ―ズと距離を置いた。アーミテージは共和党系の過激派であるが、ジョセフ・ナイは民主党系であるにも関わらずに。
アーミテージらは米国“議会操作”にシフトせざるを得なくなった。米国議会は盛んに中国非難決議(ダンピング、民主化運動抑圧避難といった)を繰り返すから都合が良い存在。今日のニュースがそんな状況を物語っている。⇒次の【ニュース1】と【ニュース2】
【ニュース1】「尖閣問題、米は中立にあらず=中国に誤解−アーミテージ」
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2012120100189
アーミテージ氏は、10月に訪中した際、中国側高官から「尖閣問題に対する米国の中立的な立場に感謝する」と言われたと紹介。これに対して「米国は中立ではない。特定の立場を言明していないだけだ」と答え、中国側の誤解を解くよう努めたと明かした。(時事)
米国務省も米国防総省も“中立”を再三再四表明している。それをアーミテージが国防総省と国務省の“嘘だ”と中国政府に直接暴露した。
アーミテージとジョセフ・ナイが北京を訪問する半月前に、バネッタ国防長官は訪中し、“中立”を北京で強調した。アーミテージはバネッタに対する猜疑心を中国政府に植え付けた。汚い手だ。
【ニュース2】「米上院は11月29日の本会議で、釣魚島およびその附属島嶼(日本名・尖閣諸島)が日米安保条約5条の適用対象であることを定めた追加条項を2013会計年度国防権限法案に盛り込むことを決めた」(新華社−人民日報)
http://j.people.com.cn/94474/8042077.html続≫
「米上院は釣魚島をめぐる騒動の収束を望んではいない。釣魚島紛争が来年いくらかエスカレートして、中日関係が悪化し続けていくことを暗に望んですらいるのかもしれない」
「米上院が中日間の釣魚島紛争で火に油を注いで」「中日関係が悪化し続けて、もはや発展に専念できなくなった場合、どうして地域の繁栄が得られようか?」それで「中日が傷つくのは確かだが、米国のアジア太平洋リバランス戦略が損なわれ、米国経済の回復基調も同様に阻害される」
「日本が戦後国際秩序に挑戦して軍国主義の古い道を再び歩むことを放置した場合、どうして地域の安寧が得られようか?」「火を消すのではなく油を注ぐこうしたやり方は、アジア太平洋の人心および平和・発展の大勢と相いれず、アジアにおける米国の長期的利益にもマイナスだ」
「日本右翼の企ては失敗する運命にあり、情勢をかき乱すことで利益を得ようとする米上院の企ても思い通りにはいかない。釣魚島問題で火に油を注ぐやり方は、自他共に害するのみだ」(新華社−人民日報)
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