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選挙において、どの政党が国政運営に最適かという判断を行う基準は、当然ながら、その政党が打ち出す政策指針を踏査(とうさ)して、それが、国の安全や国民生活の向上にどのように寄与するかを見極める作業があると思う。しかし、今の日本で重要なことは、それと並行して、大手メディアが政党をどう扱い、どう持ち上げているか、どう低く評価しているかが、かなり重要な判断基準となる。
これが意味することは、日本の現代マスメディアの姿勢を考えれば見えてくる。小泉政権以降の国政の流れを見た場合、マスメディアが国民の政治意識を都合よく誘導しようとする姿勢が強く表れている。言わば、これは日本のマスメディアが、米国と我が国のエスタブリッシュメント階層に組み込まれ、米官業利権複合体のための洗脳公器と化しているからである。(東京新聞(中日新聞)や現代は少し方向性が違うところがあるようだ。)
マスコミが国民の生活向上や国家の防衛に全く興味を示さないどころか、逆にそれらを棄損する方向に報道の目標を定めていることは今さら言うまでもないことだが、それは小泉政権以降、特に顕著になっている。東西冷戦構造時代は、政治の問題を右派、左派的な二極対立で論じられることが多かったが、冷戦構造が瓦解すると同時に、アメリカの世界戦略はグローバリゼーションという、国際金融資本に一方的に有利なだけの市場原理至上主主義を世界に強要し始めた。
アルゼンチンを筆頭とする南米各国やニュージーランドの事例でわかるとおり、アメリカの口車に乗って新自由主義政策を国政にした国家は例外なく悲惨な境遇に導かれている。米国は、資本主義を採用する世界各国に、その国々固有の事情や歴史的経緯で成り立った市場性を無視し、新自由主義政策という、資本強者にのみ有利な市場原理の統一的ルールを押し付けている。
国境を越えて資本が自由に移動し、規制緩和というルール変更を押し付けて、相手国から障壁のない状態で金融収奪を可能にするのがグローバリズムである。典型的な弱肉強食が実践され、国際金融マフィアのような資本強者のみが一人勝ちする世界である。日本の国政は、小泉政権時代からすでに右派左派の対立構造をはるかに超え、このグローバリゼーションという魔物にどう対処するかが最大の懸案事項となっている。
ところが、経済に関して言うなら、アメリカ国際金融マフィアの走狗となった現代マスメディアは、我が国の国政上の真の問題が、国際金融マフィアの日本侵略であるという事実をいっさい報道せずに、国政問題を国内の政治対立に矮小化して報道している。マスコミが国政選挙にどういう悪魔の役割を演じたのかと言えば、われわれが絶対忘れてならないのが、2005年、小泉純一郎氏が凶暴化して行った郵政選挙(平成17年第44回衆議院議員選挙の通称)だった。
これは参院で郵政民営化法案が否決(衆院では可決)されたことを受け、小泉純一郎首相が衆院を解散、9月に実施された総選挙であった。抵抗勢力だと不当なレッテル貼りをされた民営化反対派が自民党を離党すると、小泉元首相はその選挙区に、落下傘候補として有名人の刺客候補を立てたりして意識の低い国民層をたぶらかし、自民党を圧勝させている。
この一連の郵政解散総選挙は、小泉劇場の最大の見せ場であったが、忘れてはならないのが、この観客動員型劇場政治を演出したのがマスコミであったという事実だ。マスコミは民営化論者を正義の味方と祭り上げ、反対論者を抵抗勢力と位置付けて、徹底的に封じ込めた。マスコミは国民の敵なのである。
小泉・竹中構造改革路線は新自由主義政策の強行であり、その国政出力は日本の優良企業に外国資本を侵襲させ、ほぼ不可逆な格差社会を生み出した。小泉政権が生み出した格差社会がなぜ不可逆なのかと言えば、外国資本が経済界を牛耳り、それが国政に多大な影響を与えているからである。
格差が国内問題のみで生じたものなら、比較的容易に復旧的な政治は可能であるが、外国資本が日本企業の経営権を支配する現状にあっては、所得配分が恒久的に株主に向かって傾斜配分になる実態はほぼ固定化されている。その意味で小泉政権の罪深さはいくら言っても言い足りない。これを打破する政治家は、“米海軍第7艦隊で米軍の極東におけるプレゼンスは十分だ”と言い切る胆力を持つ人物だろう。
今度の選挙の争点は、反消費税増税、脱原発、反TPPであるが、このどれを取って見ても、国際金融マフィア、国際ウランマフィアの日本侵略にどう対応するかという構造になっている。ところが、マスメディアは、郵政選挙時と同様に、その構造をまったく知らせず、反グローバリズム、反原発ムラの論陣を徹底して封じている。
逆にこれらを益する政策を掲げる政党(維新や自民党)に対しては、異常な頻度で報道し、その持ち上げ方は過熱している。マスコミは、国際金融マフィアや原発ムラに対抗して、国民の生活や安全を第一に掲げる政党については、極めて冷淡かつ無視する姿勢を露骨にしている。つまり、維新のようにマスコミが異常に取り上げる政党は、国民にとって有害であり、逆に無視したり冷淡な評価を下している政党は、国民にとって望みがあるという話になる。
マスコミがその政党をどう評価するかは、逆説的、反意的に投票の有力な判断材料となるのではないだろうか。マスコミが頻繁に、かつ好意的に取り上げる政党は、国民にとって危険だということである。日本の大手報道機関を高踏的で品の良いメディア論で捉える必要はまったくない。なぜなら彼らは押しなべて“マスゴミ”なのだから。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2012/12/post-5ebb.html
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