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2012/12/1 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
小沢一郎こそ腐敗自民政治を崩壊させ細川非自民政権を作り民主党による政権交代を実現し戦後日本の歪んだ政治統治機構の改革を実行している人物ではないのか
「卒原発」を掲げる滋賀県の嘉田由紀子知事(62)が新党「日本未来の党」を旗揚げしたが、大マスコミの報じ方はヒドイものだ。嘉田の背後にはダーティーな小沢一郎がいる。だから、「未来」はうさんくさい。新党結成は、小沢の生き残り戦術。その魂胆は有権者に見透かされ、未来は必ず失敗する――とまあ、こんな論調ばかりである。
朝日は社説で〈新党を作っては壊し、力を保ってきた小沢氏の政治スタイルが復活するようなら、脱原発も選挙向けの口実に終わる〉と書いた。読売の社説は〈クリーンイメージの嘉田氏を「表の顔」に担ぎ出して巻き返そうと考えたようだ。相変わらずの小沢流である〉と嫌みたっぷり。
イチャモンは未来の政策要綱案にも及び、朝日と産経はそろって、3年前に小沢が中心となってまとめた民主党の前回マニフェストと比較。〈こんなに似ている〉と同じことを書いていた。常日頃は主義主張が全く異なるのに、小沢叩きだけは完全一致である。
なぜ、国民生活を第一に考えた政策メニューにケチをつけるのか。メディアは〈「卒原発」は無責任〉と批判するが、それでは原発容認が責任ある政治なのか。子ども1人31万円の「子育て応援券」の理念が悪いのか。高校無償化がいけないことなのか。
大マスコミは「財源はどうするのか」「私たちと同じ失敗を繰り返す」と難クセをつけている民主党の安住幹事長代行の発言をタレ流しているが、そりゃあ、3年前のマニフェストを実現できなかった無能連中はそう言わざるを得ないだろう。
◆懲りないメディアのムチャクチャ論法
立大教授の服部孝章氏(メディア法)は、こう言う。
「安住氏の発言は国民との約束を守らなかった責任をタナに上げ、反省の色なしです。本来なら、無責任な民主党政権のメンバーこそ批判されるべきなのに、なぜ小沢氏サイドばかり一方的に叩くのか。卒原発を無責任となじるのだって、経済優先の発想で、果たして暮らしの安全より経済が大事なのか。あまりに短絡的で、とんでもない論法ですよ」
大マスコミは「嘉田新党の裏に小沢がいる」と、有権者にネガティブイメージを焼きつけるのにシャカリキだが、だからどうした。そもそも新党結成の裏で小沢が動いて、何が悪いのか。もう一度、真の政界再編に挑む姿勢のどこがいけないのか。
09年の政権交代前夜から、メディアは暴走検察と一緒になって謀略事件を騒ぎ立て、「小沢=悪」のレッテルを貼り続けた。しかし、小沢の「完全無罪」は確定したのである。
あれだけ盛んに有罪視報道を繰り広げれば、いつ大マスコミは小沢に名誉毀損で訴えられてもおかしくない立場だ。総sザンゲが当たり前なのに、謝罪や反省は全くなし。さらに輪をかけて小沢が悪だと叩き、小沢と一緒になっただけで、嘉田まで潰しにかかるのである。
本当にメディアは懲りていない。とんでもない話だ。
◆未来が救った選挙後の絶望的な政治状況
確かに小沢の存在は「劇薬」かもしれない。しかし、政界広しといえども約20年もの長きにわたって、戦後日本の歪んだ政治統治機構の改革に挑んだ人物は小沢以外に見当たらない。小沢一郎こそ、この国に真の民主主義を根づかせようと心血を注いできた唯一の政治家ではないのか。
93年には腐敗しきった自民党を飛び出し、細川連立政権をつくり上げ、38年間に及んだ自民党の「一党独裁」に終止符を打った。同時に自・社談合の「55年体制」という茶番政治を崩壊させたのも小沢である。
民主党を自民党に代わる政権政党に鍛え上げ、政権交代を実現させたのも小沢の功績だろう。
希代の剛腕政治家である小沢一郎を日本の政治のために使うのは当たり前のことだ。小沢を“一兵卒”として使う嘉田知事が興味深い発言をしている。
「これまで小沢さんを利用した人は自分のために利用したかもしれないが、私は小沢さんの力を日本の未来のために使う」「小沢さんを使いこなせずに、官僚を使いこなすことはできない」
まさに、その通りだ。政治の裏も表も知り尽くしている小沢という男を使って、日本の政治を変えればいいのである。
メディアは「嘉田知事は小沢の操り人形にすぎない」という印象づくりに躍起だが、小沢の操り人形より、官僚機構の操り人形となった野田民主党の方が罪深いことは言うまでもない。
◆メディアほど既得権益に守られた業界はない
「小沢氏が未来の結党に動かなければ、この国に『未来』はありませんでした」と、筑波大名誉教授の小林弥六氏はこう言う。
「未来が誕生しなければ、3党合意の密室談合で民主政治をかなぐり捨て、国民に大増税を押し付けた民主・自民・公明の野合勢力と、その補完勢力として存在自体が野合の日本維新の会が議席を占める。改憲ウルトラタカ派一色で議会は翼賛化し、民主政治は死滅。野合政治家が跋(ばつ)扈(こ)し、今まで以上に税金は私物化され、日本政治はもっと堕落していたでしょう。そんな絶望的な政治状況が嘉田新党の出現でガラリと雰囲気が一変しました。ようやく、マトモな選択肢を与えられたことを、多くの有権者は歓迎しているはずです」
本来なら未来の結党に拍手喝采、快哉を叫んでもよさそうなものだが、大マスコミの論調はそうならない。コイツらも官僚機構や税金私物化政治家と同じ穴のムジナだからだ。
嘉田は30日の党首討論で「なぜ皆さん、小沢さんをそう怖がるのか」と疑問を投げかけたが、大新聞テレビは真の改革勢力に特権を剥奪されることにビビっている。
「何だかんだ言って、新聞やテレビほど既得権益に守られている業界はありません。新聞は部数の激減、テレビは広告の激減に苦しむ中、官僚や政治家と組んで、自由競争を避ける『再販制度』や、電波独占の『放送法』『電波法』を死守しなければ即、死活問題です。しかも新聞協会は、あれだけ紙面で税の必要性を説きながら、消費税逃れの『軽減税率の適用』を政府に要求しています。社会の木鐸としての使命を果たさず、さらに権利の拡大を求めるなんて、無節操すぎます」(服部孝章氏=前出)
だから、裁判で完全無罪を勝ち取り、反転攻勢を仕掛ける小沢を恐れる。自分たちの特権が喪失する前に、小沢の政権返り咲きを徹底的に邪魔するしかない。大マスコミの狙いは、そんなところだ。有権者は今度こそ、薄汚れたメディアの小沢叩きに惑わされてはいけない。
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