http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/129.html
Tweet |
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/47021689fc825165cf7aec1a6c9857bc
2012年11月30日 世相を斬る あいば達也
小沢一郎が再び一兵卒になり八面六臂の躍動を日本の政治シーンに演出するに違いない、と云う話は昨日したので、あらためて語るまでもない。筆者としては、小沢一郎と云う政治家を畏怖の念を抱いて支持して来ただけに、政治権力の過酷さとは雖も、内閣総理大臣の椅子から一歩遠ざかった点は、幾分残念である。しかし、日本の閉塞した社会と政党政治の劣化と云う条件は、右傾化する跳ね上がりナショナリズムが台頭しやすい政治状況でもある。現に、安倍自民党、野田民主、石原維新など、強弱の差こそあれ右翼政党の色彩を濃くしている。
欧米における経済環境の悪化は発展途上国や後進国経済にも悪影響を及ぼしている。日本を取巻く関係各国においても同様であり、米・中・露・韓なども、経済環境の悪化をナショナリズムと云う、意味不明な覚せい剤的効能を期待し、説明のつけにくい内政の問題点から目を逸らさせようとする厳然たる事実がある。当然、我が国においても然りである。このような環境下で、カオスの中心に、限りなく右傾化する政党が鎮座する事は小沢の政治理念から、また再び日本が誤った道に突き進む危惧の面からも、何がなんでも阻止しなければならない決意の表れなのだと思う。
その意味では、小沢一郎が今回採った政治決断は、政局の次元ではなく、国家存亡の危機と云う、別次元での判断が中心にあったものと思考する。筆者は、小沢の政局ではない、国家の命運の次元で行った決断を、個人的政局の興味を排除して支持する。まさに“身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ”を演出したと云う事である。あの09年、政権が目の前にぶら下がっている最中、東京地検特捜による突然の秘書逮捕で窮地に陥った小沢一郎が乾坤一擲代表を退き、鳩山に代表の座を譲った時のデジャブである。09年は民主党幹事長として一歩退くことで乗りきったわけだが、今回は同じようなデジャブだが、二歩も三歩も退いて見せた。
国家存亡と感じ、敵の弾に身を挺して救済にかかったのである。おそらく、“自民・維新・みんな”が同じ穴の狢になる可能性は強く、右傾化どころか、対中戦略など考えるだけ無駄のような「空気」が生まれ、いつかきた道に突き進む危険は増大している。安倍や石原らが、権力欲の為に“強い日本”を標榜しただけであっても、吹き上がってしまった国民世論と云うもの収拾がつかなくなり、テロの時代の再来や、警察・検察の権力が増大し、恐怖国家に舞い戻る危険性さえあるのである。このような風潮を何があっても阻止しなければならないと考えたのが、小沢一郎や亀井静香だ。嘉田由紀子はその部分にも強く共鳴したに違いない。嘉田の小沢評価を時事通信は以下のように伝えている。
≪ 「小沢氏の力で政策実現」=嘉田氏が信頼アピール
新党「日本未来の党」代表の嘉田由紀子滋賀県知事は29日夜のネット討論で、同党に合流する国民の生活が第一の小沢一郎代表について「私は小沢氏の力を日本の政策実現、未来のために使わせてもらう」と述べ、小沢氏が党の実質的支配者になるとの一部の見方を強く否定した。
嘉田氏は、20年近く政党の離合集散を主導してきた小沢氏と組むことへの疑問が滋賀県庁に寄せられていることを紹介しながらも、「私は政治家としての小沢氏を尊敬している」と信頼関係を強調。「これまで小沢氏を利用した人は自分のために利用したかもしれない」と、小沢氏の「制御」に自信もにじませた。
一方、小沢氏は29日夕、 水戸市内の会合で、嘉田氏について「将来、必ず国政の政治家、リーダーとして立派にやっていけると以前から思っていた」と評価。「6年前の知事選で、全党相乗りの現職にたった一人で挑戦して当選した経歴の持ち主だ」と、選挙の強さを絶賛した。≫(時事通信)
筆者は嘉田由紀子についても、一定の範囲で知っているが、見た目柔和にも拘らず、頑強な女性政治家であり、21世紀の名実を伴う女性参画社会には打ってつけの人だと判断している。他人を誹謗中傷もせず、かといって迎合もしない点、小沢一郎の女性版と言っても良いだろう。今日はキナ臭い話題は避けるつもりだったが、千葉県には小沢の支持者が多く、06年以降の民主党の大躍進の起点となったのも千葉7区の衆議院補選で逆転勝利した。その上、千葉選挙区に“生活(未来)”の候補者を集中させた時点で、既に「日本未来の党」の結党が視野に入っていたのだろうと、今になって思う。集中させる事で、結党したばかりに“未来”の負担を軽くし、嘉田由紀子の遊説事情も考慮したに相違ない。野田佳彦の選挙区がある点も象徴的だ。
ところでキナ臭さついでだが、前述の“自民・維新・みんな”による右傾化危険政権の中に、公明党と民主党を入れる考えもあるが、この二つの政党は“自民・維新・みんな”に比べ、右傾化勢力とは言い難い部分がある。公明党は支持母体の関係上、右傾化が顕著であれば脱落せざるを得ない。民主党は、連合頼りで政党を維持しているだけに、仮に野田が右翼的思想の持ち主であっても、権力実態は有していない。自民と連立するような臭いがした瞬間に野田は代表の座を奪われるだろう。自民と連立しようと思う前に、降ろされるかもしれない。否、国会議員として永田町に戻って来られないかもしれない(笑)。
ところで、今回の選挙の結果がどうなるか別にして、筆者は嘉田の未来の出現により、投票率がアップし、過去の選挙データが参考にならないような結果を生み、すんなり内閣総理大臣を指名出来ないような可能性もあるのだと思う。その時、単に政界再編と云う政党の枠組みだけで、永田町が蠢くのか、それとも中小政党だらけになって、政党を構成する国会議員そのものの大移動が起きるのではないかと思う。筆者は、民主党などは夏の参議院選前に大分裂を起こすのではないかと考えている。そのような事態になった時、嘉田未来としては、当然、小沢一郎の力と智恵を頼らざるを得なくなる。現在、“未来”の支持率は一桁台だが、この3週間で周知徹底、嘉田の出現により、投票率アップも手伝い、剛腕小沢の面目躍如な結果を目撃する事も夢ではなくなってきたと言えるだろう。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK140掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。