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京都大学教授・佐伯啓思 大衆迎合の政治文化問う総選挙(産経新聞)
http://www.asyura2.com/12/senkyo139/msg/848.html
投稿者 そのまんま西 日時 2012 年 11 月 29 日 00:35:57: sypgvaaYz82Hc
 

京都大学教授・佐伯啓思 大衆迎合の政治文化問う総選挙(産経新聞)
2012.11.22 03:27

 野田佳彦首相の突然の衆議院解散によって、様々(さまざま)な政党が乱立しつつ12月の総選挙へ突入しようとしている。この乱立ぶりもあってか、今回の総選挙の争点が見えないという声がしばしば聞こえてくる。確かに、消費増税も環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)も脱原発も争点とはなりにくい。なぜなら、自民も民主もそして日本維新の会も、それぞれの内部に、これらの争点の賛成派も批判派も抱えているからである。

 ≪争点は民主党政権の評価に≫

 では、一体、何が争点なのか。私には実ははっきりしていると思われる。それは、まずは表面的にいえば、この3年余りにわたる民主党政権への評価である。それは個々の政策如何(いかん)ではなく、民主党という政党の政権担当能力に対する評価である。

 そして、現状でいえば、民主党の3年余は全くの失敗だったということになっている。とすれば、民主党の何が失敗だったのか。

 この点についても現状での評価はおおよそ次のようなものだ。

第一に、民主党は経験不足の即席の政治集団であった。

第二に、民主党は選挙を目的として実効性のない大風呂敷をひろげた。

第三に、民主党は政治主導をうたい、官僚と敵対したために
    有効性ある行政能力をもたなかった。

第四に、民主党はそもそも政策論の異なった烏合(うごう)の集まりだった。

 これらが民主党の失敗の理由だとすれば、事態はただこの3年余りの民主党の失政ではすまない。なぜなら、この民主党の性格こそ、1993年の小沢一郎氏による自民党離脱からはじまる20年におよぶ政治改革の帰結だったからである。

 政治改革は、ともかくも自民に代わる二大政党政治を唱え、そのことによって民意を反映するという政治の民主化を唱えた。そのさいに、最大の敵対者とみなされたのが、官僚組織と自民という既存勢力であった。


 ≪失政は政治改革の誤りの帰結≫

 明らかに政治改革は進展した。各種世論調査やテレビ討論などで「民意」は反映され過ぎるぐらいに反映された。脱官僚化も進展した。二大政党政治による政権交代も民主党政権で成し遂げられた。マニフェスト(政権公約)の導入による政策論争も行われた。そしてその結果が民主党政権であり、このことごとくが失敗したのだ。

 もちろん、これは民主党の失策だったともいいうる。もっと賢明で有能な「第二の民主党」が出現すればうまくいく、という意見もある。

 しかし、私にはそれは信じられない。日本がうまくいかない中心的な理由は、グローバル競争への距離感覚がとれず、政治・軍事を含めて中国・韓国・北朝鮮・ロシアという近隣諸国への対応が定まらず、家庭や地域や社会規範の崩壊によって子どもたちを育てる広義の教育がうまく機能しないからである。さらにいえば、人口減少・高齢化のなかでの将来の社会像が描けないからである。

 霞が関の中央官僚組織に問題があるのかもしれない。しかし、中央官僚をたたき、「統治機構改革」すなわち「政治改革」を続行しても、決して日本経済がデフレから脱却し、社会規範や教育が回復し、将来の社会像が安定するとは思われない。

 民主党の失敗とは政治改革の失敗だったのである。政治改革がもたらしたものは、二大政党政治のポピュリズムへの転化であり、従来の派閥型政治の世論中心型政治への転化であった。政治は、マスメディアを通した大衆的気分と「人気主義」に大きく左右されることになった。すなわち、「国民世論」という名の大衆の気分こそが政治において決定的な要因になってしまったのだ。

 ≪民主失敗、維新に当てはまる≫

 私には、今回の選挙の基本的な争点はまさにそこにある、と思われる。

「政治改革」および「経済構造改革」も含め、脱官僚化、民主化の進展、市場競争主義、成果主義の進展というこれまでの「改革主義」をいっそう展開するのか、それともそれに歯止めをかけるのか、という選択である。それはまた、あまりにポピュリズムや人気主義へと流れた今日の政治文化に決着をつけうるか否かでもある。まさに問われているのは「国民」自身にほかならないのだ。

 ところで、今回の選挙における注目の一つは日本維新の会への支持がどれほど広がるかである。石原新党が合流した日本維新の会は、ただ「統治機構改革」すなわち中央官僚組織をぶっこわし、既成政党をぶっこわす、という一点で政権奪取をうたっている。

私は、橋下徹氏の唖然(あぜん)とするばかりの露骨なマキャベリアンぶりを特に難じようとは思わない。確かに、政権をとらなければ何もできないのである。しかし、先にあげた民主党の四つの失敗はそのまま維新の会にあてはまるだろう。それにもかかわらず維新の会への支持がわが国民のかなりの意思だとすれば、われわれは民主党の失敗から何を学んだことになるのだろうか。(さえき けいし)


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121122/stt12112203280001-n1.htm  

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コメント
 
01. 乃依 2012年11月29日 00:44:07 : YTmYN2QYOSlOI : cYhoI0hOGY
維新は民主と同じ失敗を犯しつつあるという指摘には同意。
さて、未来の党についてはどうお考えなのだろうか?

> ≪失政は政治改革の誤りの帰結≫
この評価を乗り越えるために、小沢氏は邁進してきたのだろう。
自民から離脱して以来、民主的政治家として精進し向上してこられたと思う。
日本のために本気で奮闘されている事は事実だろう。
最初から駄目だと決めつけるのは、敗北主義に他ならないと思うのだが、
佐伯さん。


02. 2012年11月29日 00:57:55 : aYGW4d0lyw
こいつかなりの右
それ自体はいいんだけど
「小沢が失敗したんじゃない、その前にトロイの木馬が動くからだ
そして、それを仕込むのは、官僚、メディア、アメリカだ」ということが分かってない以上
そして3Kなんぞにのこのこ出てくる以上
カルト右翼と断定せざるを得ない

ちなみに京都新聞にもよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜く出てくるよね、お前


03. 乃依 2012年11月29日 01:01:43 : YTmYN2QYOSlOI : cYhoI0hOGY
>>02 さん
分かってると思いますよ。敗北主義ないしは、確信犯です。
尤もらしいけれど、偽物です。

04. 2012年11月29日 01:24:50 : jP3ai1epN6
未来の党首の嘉田氏の品格なる言葉の重みをかみしめようではないか。

民主党を盗んだ、菅直人氏、仙石・江田五月氏、前原氏、岡田氏、枝野氏をはじめとする諸氏…そして、野田氏には、品格ありや?

最高裁事務総局には、品格はありや?そして、その形式的な長である、最高裁長官には品格はありや?

検察は勿論のこと、産経新聞をふくむ巨大メディアに品格はありや?

ほくそえんでいる、高級官僚、東電、原発似非科学的根拠を与えた科学者・技術者には、品格ありや?

浮かぶ事を挙げ連ねたか、共通するのは、権力をかさにきて、後付けに「説明」と「説得」か、「だんまり」と「発言の訂正」がやってくることであろう。そして、その構造を批判することもなく、宣伝しよる、巨大メディアの存在である。

かくも、品格とは、無縁の国家に成り果てた!と思わぬ者はいるであろうか?

未来に期待している。



05. 乃依 2012年11月29日 01:28:00 : YTmYN2QYOSlOI : cYhoI0hOGY
予定調和から離脱し、再び生きた時間を歩んだほうがよい。
小沢さんはそれを促しているのだ。
なぜ、小選挙区制をおされたのか、それは、日本人を信じておられるからだ。
予定調和を脱し、新たな展開へ向かっていくことができると。つまり、未来。

06. 2012年11月29日 01:38:58 : YxpFguEt7k
鳩山由紀夫氏
「日本未来の党の考え方こそ本来の民主党の原点の発想だ。なぜ鳩山も新しい流れに合流しないんだと思いますよね。(拍手)
拍手をいただくと、その誘惑はたいへん強い」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121128/elc12112822360050-n1.htm

えーっ出るのぉ? せめて参議院にしてください。


07. 補欠会員 2012年11月29日 01:57:05 : /jmXloc/aWpGY : 2AfpsvSslU
>民主党の失敗とは政治改革の失敗だったのである。政治改革がもたらしたものは、二大政党政治のポピュリズムへの転化であり、従来の派閥型政治の世論中心型政治への転化であった。政治は、マスメディアを通した大衆的気分と「人気主義」に大きく左右されることになった。すなわち、「国民世論」という名の大衆の気分こそが政治において決定的な要因になってしまったのだ。<

佐伯さんは好きなんですが、ここが相容れないところ。心底国民大衆を馬鹿にしているのでしょう。エリートですからねえ(笑)。

>「政治改革」および「経済構造改革」も含め、脱官僚化、民主化の進展、市場競争主義、成果主義の進展というこれまでの「改革主義」をいっそう展開するのか、それともそれに歯止めをかけるのか、という選択である。<

脱官僚化・民主化の進展と、市場競争主義・成果主義の進展とは別物でしょう。これをあえて一緒にしているのは意図的ですか?それとも本気でそう思っている??

>それはまた、あまりにポピュリズムや人気主義へと流れた今日の政治文化に決着をつけうるか否かでもある。まさに問われているのは「国民」自身にほかならないのだ。<

と、民主主義否定の思想を愚民大衆に啓蒙している。なんか矛盾しているようなしていないような(笑)。エリートですねえ。


08. 2012年11月29日 02:26:11 : ZGyi3vUyyQ
この佐伯啓思なるおっさん、産経が載せるくらいだから完全なアホ。

分析など読むに耐えない。


09. お蔭様で眠たいな〜 2012年11月29日 04:46:44 : W/8aZTYZbOUKo : Zc0VYF9c3Y
京都大学教授・佐伯啓思=単なる御用学者、以外の何者でもない。

※明日は非番で休みですたい。w


10. 2012年11月29日 05:16:20 : KZWsL1KpwQ
『おーい、<佐伯啓思クン>あんたは本当に‘京都大学教授’なの?』

だってさぁ、言説が稚拙っていうか、論理性の欠片もないじゃん。こんな文章で‘ナンタラカンタラ教授’だなんて恥ずかしくもなく自名自称できるよねぇ?

例えばさぁ、『…この乱立ぶりもあってか、今回の総選挙の争点が見えないという声がしばしば聞こえてくる。確かに、消費増税も環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)も脱原発も争点とはなりにくい。なぜなら、自民も民主もそして日本維新の会も、それぞれの内部に、これらの争点の賛成派も批判派も抱えているからである。』って言ってるけどさぁ、この論拠は一体全体どこにあるの?<自民・民主・維新>以外の政党は眼中に無いの?

まぁ、この<佐伯啓思クン>って人物がどれほどのもんかって判断は以下の言述を読めば概ね解るってもんさ。
『…「政治改革」および「経済構造改革」も含め、脱官僚化、民主化の進展、市場競争主義、成果主義の進展というこれまでの「改革主義」をいっそう展開するのか、それともそれに歯止めをかけるのか、という選択である。それはまた、あまりにポピュリズムや人気主義へと流れた今日の政治文化に決着をつけうるか否かでもある。まさに問われているのは「国民」自身にほかならないのだ。』
この文言を読んで私が先ず真っ先に思い浮かべるのは<ノダメブタくん>の演説である。
お解りになりますかぁ?全ては<ヘドロ官僚機構>がデッチアゲタ意味不明の「虚構」なんですよ。


 


11. 2012年11月29日 06:38:48 : keq01DgxRw
みなさん、頭良すぎます。

元投稿を読んだ産経読者は「維新に投票しちゃダメだ」という正解にちゃんとたどり着けます。

産経読者は途中の論理なんかで躓いたりしません。わけのわからない部分は、わかったふりしてスルーするだけです。

するとあら不思議、途中の話なんかわからんちんでも、ちゃんと記事の趣旨が理解できるのです。

バカのみが結論にたどり着ける練達の文章といっていいでしょう。

阿修羅に寄生するウヨの常連さんたちが、不必要に難渋な論理で清々しくおバカぶりを発揮されるのは、このような文章を手本としているからに違いありません。


12. 2012年11月29日 07:36:11 : esmsVHFkrM

右だという時点で駄目だよ。こんなやつ。

右の言論人で正しかったやつが一人でもいるのか。過去に原発に反対してやつがいるのか。今原発に反対しているやつがいるのか。増税に反対しているやつがいるのか。TPPに反対しているやつがいるのか。

日本で右だということは官僚利権政府の手下だということで、結局はアメリカの犬だということだ。

わかりやすい話だ。


13. 2012年11月29日 09:52:22 : kTDFIJTzxc
京大教授ともあろう人が、ハシゲの政策を本気で取り上げてないよね。

14. 2012年11月29日 10:48:06 : Y28uZ2IjEw
この京大教授は偽物ではないか。論評に値しない。本当に世の中を知らないバカだ。本質的なところさえ無知である。朝鮮産経には最適のバカだ。世の中には脳無しでも教授になれるという稀なケースだ。そういっても東大教授をみれば稀でも何でもないか。代議士も無能でも代議士になれるのだからラインに乗れば自然に教授や代議士になれるということだ。この男は教授という肩書で生きているようだ。産経もそのへんはさすがに汚い嗅覚が働くようだ。

15. 2012年11月29日 14:55:13 : LFOREn7CM6
佐伯氏の評論はいつも肝心要な部分を外す。わかってないんだな、と思う。

「マスメディアを通した大衆の気分」、などというものはない。マスメディアが意図的に誤導した、或いは虚構した「民意」こそ、失敗の原因の大きなものだ。

佐伯氏は歴史的な洞察力が弱いのではないか。戦後の日本がどんなにアメリカ政府に操られてきたか、孫崎さんの本を読むべきだな。学者というならもっと現実に立脚した分析をしてもらいたいもんだ。


16. yokorason 2012年11月30日 01:15:39 : kZ2KG/bgjrOJ2 : QBrYpzDGwo
 佐伯教授はいつもこうなのだ。
2010年読売新聞「首相交代識者の目」でも、政治目的の実現としての選挙に勝つために候補者が大衆の支持を得ることに最大の関心を払うことをして「ポピュリズム」と称し、民意に翻弄される政治を揶揄しきっていた。しかし実際はマスコミによって頻繁に世論調査が仕掛けられ、民意は恣意的に作られていたと言える。
 そもそも、有権者というのは当然一般大衆であり、政治家がそれらに選ばれることによって議会で論戦を展開し、立法し、大衆が納めた税の使途を予算として決める仕組みにいささかの不合理もない。大衆と一口に言うが、学生、労働者、自営業者、年金生活者など、それぞれが一票を代議士に託すことによって予算の配分も変わるのだから、論戦を託された議員が出来るだけ沢山の票を獲得して論壇で舌鋒を展開したいと思うのは当然だ。候補者が有権者の票の獲得を争うことをポピュリズムと揶揄するのは国民代表議会制度を真っ向から否定するものだ。
 佐伯氏の求めるものは恐らく、国民全体の奉仕者と自称しているものの、実はポピュリズムを唾棄するような霞が関高級公務員による、有権者としての大衆の意向も聞かずに予算を流動する政策の継続的展開なのだ。
 

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