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これは奇策か妙策か 公示直前、嘉田滋賀県知事を党首とし小沢一郎が合流した「日本未来の党」の破壊力
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2012/11/28 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
最終盤激変した選挙戦の様相
今度の選挙、絶望的な気分だった有権者は思わず、「快哉」を叫んだのではないか。嘉田由紀子・滋賀県知事がきのう、旗揚げした新党「日本未来の党」である。会見した嘉田は「原子力政策を推進することは国家としての品格を失い、地球倫理上も許されない」として、高らかに「卒原発」を表明。
直後に小沢一郎代表の「国民の生活が第一」が解党・合流することを決め、「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(河村たかし、山田正彦共同代表)も追随した。新党大地、みどりの風も連携の方向で、日本維新の会と決裂した「みんなの党」も何らかの形で協力、参画することになる。
まさに電光石火の早業で、ビシッと筋が通った、真の第三極が出来上がったのである。
「これらの政党に共通するのは脱原発だけでなく、安易な消費増税に反対し、TPPにも慎重姿勢を示していることです。つまり、増税野合の民自公とは明確に違うし、石原新党が合流し、いつの間にか脱原発を引っ込め、タカ派自民党の補完勢力のようになった橋下維新ともハッキリ違う。本当の意味で、既成政党とは違う第三極が出来上がったわけです。今度の選挙は、民自公が強行した亡国・増税の信任投票の意味もある。しかし、明確な対立軸がなかったことで、有権者はシラケていた。嘉田新党のおかげで、民自公にノーを叩きつける選択肢ができた。それが大きなことだと思います」(筑波大名誉教授・小林弥六氏)
◆裏には豪腕政治家の大仕掛け
これで有権者はスッキリ、投票所にいけるというものだが、公示直前にアッと驚く新党をまとめた立役者はハッキリしている。
維新とみんなが合流をめぐり、スッタモンダの揚げ句、喧嘩別れしたことでも分かるように、一度つくった政党を解党、合流するのは大変なことだ。それを実現させたのは小沢一郎の政治力だ。剛腕健在――。それを今回も見せつけたのだ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「大手新聞は橋下維新と石原さんのたちあがれが11月中旬に合流、脱原発政策を後退させたために嘉田新党の話が具体的に動き出したように書いていますが、小沢さんの仕掛けはもっと前からです。嘉田知事とは9月の中旬くらいに会っていて、脱原発政策で橋下市長と対立した嘉田さんとまず協力関係を築き、脱原発の第三極をまとめる戦略を描いたのです。減税の亀井静香氏や大地の鈴木宗男氏とも話を詰めていて、そうやって外堀を埋めてから、橋下さんに『さあ維新はどうする?』と逆踏み絵を迫る作戦だった。橋下維新が石原さんと組んだことで、それはなくなりましたが、小沢―嘉田連合は早くから進んでいた話で、小沢さんならではの大仕掛けです」
単なる選挙協力や連携ではなく、嘉田新党への合流、つまり、同じ政党になることにしたのも、選挙を知り尽くしている小沢ならではの戦略だ。選挙に走り出している中小政党が一緒になろうとすれば、どの政党を残すかでモメるし、候補者調整がまた大変だ。そこで、嘉田知事というフレッシュな人材に政党をつくらせ、そこに合流させる手法を取った。ひとつの党になれば、候補者調整が楽になる。小選挙区での立候補を断念させた候補者を比例で処遇することができるからだ。
かくて、剛腕・小沢の大技は、ものの見事に決まった。ドーンと畳を揺るがす音が聞こえてきそうではないか。
◆「日本未来の党」は必ず大きな風になる
さて、こうなると、日本未来の党は果たして、どれだけ勝てるのか。これが興味の焦点だが、相当な風を起こしそうだ。 嘉田知事のびわこ宣言には京セラの創業者、稲盛和夫氏や音楽家の坂本龍一氏、俳優の菅原文太氏、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏、脳科学者の茂木健一郎氏らが賛同者リストに名前を連ねた。これらはかなりのビッグネームだ。
「それに稲盛さんといえば、民主党を裏表で支えた財界の重鎮です。そんな大物が民主党には完全に愛想を尽かして、小沢―嘉田連合への支援に軸足を移した。これは象徴的な動きで、民主党にはかなりのダメージになるはずです」(選挙事情通)
おそらく、今後も脱原発の文化人が嘉田新党の応援に回るのだろう。ノーベル賞作家の大江健三郎を筆頭にさらなる大物が出てくるとみられる。これは強力な武器になる。
加えて、嘉田知事は新幹線新駅やダム凍結で実績がある。穏やかだが、しかし、芯がある政治家で、じわじわ人気が出てくるのは確実だ。
「攻撃的にキャンキャン吠えて、屁理屈をこね回すだけの橋下や石原との差はより鮮明になってくるだろう」と小沢周辺は言っている。
さらに、新党のもうひとつの強みが、小沢とみんなの党の渡辺喜美代表との関係なのだ。2人はしょっちゅう会っていて、意気投合している。亀井静香は「(維新に魂を売らなかった渡辺は)男の中の男だ」と持ち上げている。つまり、小沢―嘉田連合の裏にはみんなの党もついている。当然、選挙中も選挙後も協力する。第三極内の勢力図は「勝負あった!」で、橋下・石原が、はぐれガラスになったのである。
◆伊のオリーブの木とソックリの展開
こうなると、選挙結果や、その後の政局で劇的なことが起こるのではないか。混迷政局の中、デタラメ野合をもくろむ民自公や維新を蹴散らし、今度こそ、国民の生命と安全、暮らしのための政権が誕生する可能性も出てくるのだ。政治評論家の篠原文也氏はこう言った。
「イタリアのオリーブの木が成功したのはトップに政治家ではなく、ボローニャ大の学者をもってきたことでした。各党を束ねるコーディネーターには著名な女性弁護士が就任、分かりやすいイシューを掲げた。日本未来の党の嘉田知事も国会議員ではないし、卒原発という非常に分かりやすい政策を掲げた。日本でもオリーブの木の成功と同じようなことが起こる可能性がありますよ。それでなくても、自民、民主に対する怒りは激しいし、維新の政策はよく分からない。未来の党はまず、民主党の議席を奪うし、自民、維新もかなりの影響を受けると思う。そうなると、選挙後はあらゆる組み合わせが考えられる。ひょっとしたら、小沢連合の中から首相が出る可能性も出てきます」
◆80〜130議席で政界地殻変動も
政治評論家の野上忠興氏は「小沢氏が第三極でもうひとつの軸をつくったのは大きいが第三極はまだ分かれている。自民が漁夫の利を得る選挙区をもっと減らせば躍進できる」と指摘した。前出の小林弥六氏は「維新が既成政党の別動隊であるということを国民がもっと知るべきだ。そうすれば、新党の票はもっと増える」と語った。
真の第三極は「未来の党」だけだということをもっと広めなければいけないのだが、原発推進、消費税大賛成の大マスコミはこの期に及んで小沢―嘉田連合を悪く書く。「小沢氏主導への警戒」(読売)、「小沢氏合流不安視も」(朝日)などだ。「第四極結集も小沢惨敗必至」と書いたところもある。国民はこうした報道に絶対に騙(だま)されてはいけない。今度の選挙の争点は何か。どこに入れれば、国民生活が良くなるのか。それを真剣に考えれば、小沢―嘉田連合は必ず、大きなうねりになるのである。
前出の鈴木哲夫氏は「候補者の擁立がどんどん進めば80人以上になる。そうなれば第2会派の可能性もある」と言う。みんなの党と一緒になり、130議席以上の規模になれば、地殻変動が起こる。民主党が割れて、そこからこぼれてくる議員が出てくるからだ。松下政経塾純化路線の野田民主党は「自民」と組み、反野田民主党は「未来」とくっつく。こんな図式だ。後者に公明が加われば、過半数。渡辺首相の可能性も出てくる。
さて、これから何が起こるか。嘉田知事の近江からの反乱は戦国時代、安土城を拠点に暴れた織田信長を髣髴(ほうふつ)させる。乱世を制する役者が揃っているのがどこなのかは、明らかに思える。
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