http://www.asyura2.com/12/senkyo139/msg/769.html
Tweet |
滋賀県知事の嘉田さんが新党を結成、「脱原発」と「消費税増税反対」「反TPP」などを掲げる「国民の生活が第一」党は解党して新党に合流するらしい。
日本共産党滋賀県委員会HPに「みんなの声」というコーナーがある。次の一文はそこからの転載である。そこにはあまり知られていない嘉田さんの一面が綴られている。
==============================================
新幹線駅の前に、知事は考えてほしい(8・23、24日に修正加筆)
嘉田知事が「新幹線の新駅をつくろう」といったというニュースが続いている。嘉田さんは最初の知事選挙で、「240億円ものお金をかけて、本当に新幹線新駅は必要なのか」と訴えた。栗東の新幹線駅は「もったいない」といって、計画を中止したのだから、栗東新駅に期待した人も、公共事業の流れを変えたいと考えた県民も、おどろきだ。
知事は「リニアが開業すれば、東海道新幹線はローカル線になる。たとえば米原ー京都間に新駅が必要になる」と述べたという。
東京ー大阪を1時間で走るという、超高速のリニアモーターカー中央新幹線計画がある。滋賀県は通らない。東京ー神奈川ー山梨ー長野ー岐阜ー愛知ー三重ー奈良ー大阪だ。別に新たな新幹線が3本計画されている。北海道、北陸、九州の整備新幹線だ。
問題は北陸新幹線。最近、金沢ー敦賀が着工され、さらに大阪へ延長される計画だ。「小浜ルート」が本命で、滋賀は通らない。それを米原から東海道新幹線へつなぐ「米原ルート」、湖西線に乗り入れる「湖西ルート」で滋賀を走らせようということが公然といわれている。
リニア計画は、9兆円以上かかる。ほぼ全線地下のトンネルを、時速500キロで突っ走る。新幹線は300キロ。倍近くの超高速だ。運転手はいず、遠隔操作だ。「安全なのか?」という声も当然だ。電磁波の影響は? 東海地震が直撃する地域ではないか、地震を予知して、安全に、やんわりとストップできるのか? 使う電力は新幹線の3〜5倍。省エネ社会にふさわしいのか?
北陸新幹線も事情は似ている。列車の車両幅が変わるフリーゲージ・トレインが走るが、車体はまだ開発中。テスト段階だ。しょっちゅう風や雪で運行が止まる湖西線でだいじょうぶか? 米原で乗り入れて、東海道新幹線ダイヤはどうなる? 過密ダイヤに乗り込むのか、それともダイヤが大幅間引きで、「過疎線」になるのか?
さらに、この新幹線が通ると巨額の地元負担がある。現在のサンダーバードなど特急は廃止、北陸線も不便になる。新幹線で代替できるだろうか?
ところが滋賀県はフリーゲージを認めると国土交通省に回答しており、県内の停車駅数を北陸と同程度にするよう求めている。県内ルートで、新駅建設をといっているのと同じだ。この回答が今年5月末だというのも驚きだ。
敦賀以西ルートは、今年度末までに、関西広域連合で決める。知事は「よく議論をして」といっているが、のんびり夢を語ったのではなく、ぎりぎりの時期の発言だ。
だが考えるべきは、いずれもとんでもない巨費を投じる事業だということだ。
国会では消費税増税法が、民主、自民、公明の3党合意で、大型公共事業のばらまきとワンセットにされた。民主党は「コンクリートから人へ」公約を捨てて久しい。自民党は10年で200兆円、公明党は100兆円と、公共事業の額を競い合う露骨さだ。
消費税増税の理由は、国の借金財政をなんとかしよう、だった。借金は、いろいろあるだろうが、大型公共事業のばらまきが大きい。消費税で大型公共事業とは、景気対策としても愚策だ。小中の公共事業なら別だが。TPP参加が決まれば、仕事は世界企業に流れ、賃金は東南アジアの出稼ぎ労働者が国に仕送りするだろう。日本の賃金はさらに下がり、消費はもっと冷えこむだろう。
そういう「人からコンクリートへ」の流れで、リニアも、整備新幹線も復活してきた。両方とも、コストは便益を上回る。
嘉田知事は、消費税増税は20%でもしかたがないという考えだ。知事の近著『知事に何ができるのか』(風媒社刊)に書いてある。社会保障のためにという理由だ。リニアも新幹線も認め、地方消費税が入るので新駅をというのでは、県民も、自分も、裏切ることにならないか。(大津市・ガッチャマンさん、2012年8月18日)
==============================================
【関連記事】
滋賀・嘉田知事、新幹線新駅必要 リニア開業で姿勢一変(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012080601002920.html
http://megalodon.jp/2012-1127-1954-35/www.47news.jp/CN/201208/CN2012080601002920.html
田原氏が講演で「消費税15%に」/嘉田知事の「政治塾」開講・・・滋賀民報記事より
著者: 嘉田由紀子
本体価格: \2,000(税別)
サイズ: 四六判上製 322頁
ISBN: 4-8331-1094-5
発行年月: 2012年4月刊
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK139掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。