http://www.asyura2.com/12/senkyo139/msg/621.html
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またまた茂木氏の引用です。迫りくる総選挙にたいする問題意識が率直に述べられ、賢者のみなさんには、ぜひとも参考にしていただきたい一文。拡散を意図して。
(引用はじめ)
しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!
kenichiromogi 2012/11/25 05:24:14
連続ツイート第785回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、「分析系」ツイートです。
自民党が、憲法改正案で、「国防軍」を明記した。どの国にも、Department of Defenseは存在するし、militaryもある。だから、この草案自体は国際的な常識に沿ったものと言える。とりわけ賛成もしないが、突出しているとも思わない。気になるのは、他のことだ。
※Department of Defense;国防総省(DOD)。ここでは国家の安全を担当する部門でしょう。
※military;軍隊、軍事力。
日本の発展のための、どんなヴィジョンを描くか。自民党に限らず、この点にこそ注目する。そして、ここは是非とも押さえておくべき点だと思うのだけれども、明治維新の後に日本が辿った「富国強兵」のように、軍事力を整備して「普通の国」になることは、今や日本の発展には直結しない。
主権国家として、領土を守ることは基本である。一方、領土問題は、お互いに自分が正しいと信じる「認知的失敗」(cognitive failure)の典型例。軍事力は、抑止力にはなっても、紛争解決の最終的な手段にはなり得ない。領土問題が顕在化することのマイナスの方が大きい。
※認知的失敗;「どちらも自分が正しいと信じる、認知的失敗はなぜ起こるのか」を参照。
明治以降の日本の「富国強兵」で軍事力を強化することと、日本の発展が軌を一にしたのは、当時が帝国主義の下、列強が植民地獲得競争を繰り広げていた時代だったから。すなわち、軍事の強化は、資源や市場を獲得するという「経済行為」の側面もあった。その時代はとっくに過ぎている。
人間は、存在の不安に直面すると、保守化する傾向がある(mortality salience)。日本が不調だと、伝統的な価値観に回帰したり、愛国心に訴える動きが必ず出てくる。しかし、時代は変わりグローバルなネットワークを通した結びつきを強化する以外に、繁栄の方程式はない。
※mortality salience;阿修羅記事より「死の顕現化」[死を思い浮かべること」
※M's Labo
貧すれば鈍する。鈍すれば貧する。今後の日本の発展にとって必要なのは、グローバルに異質な他者とも結び合い、「かけ算」を通して付加価値の生成を行うopen dynamic systemとしての国のあり方。すべての道は、日本に通じる。そのためには開いておかねばならない。
※一般に、外部に開かれた動的システム?
近代日本の悲劇は、「普通の国」に追いつこうとし、追いついたと思ったら、世界はもっと先に行っていた、という点にあった。富国強兵で列強のマネをしたら、世界はもっと先に行っていた。今、軍隊を持つ「普通の国」になろうとしても、世界の文法自体が先に行ってしまっている。
自衛隊を「国防軍」とする憲法改正自体は、先にも述べたように突出しているとは思わない。より深刻なのは、今日のグローバル化した世界で、ネットワークを通して付加価値を生み出すという現代のethosを理解し、ヴィジョンを打ち立てる政党があまり見当たらない点にある。
※ethos;社会集団・民族を支配する倫理的な心的態度。pathosに対立。
グーグル、ユーチューブ、ヤフーは外国生まれのアメリカへの移民によって創業された。スティーヴ・ジョブズの父親はシリア人。現代の国家運営は、サッカーのクラブチームに似ている。世界中からタレントをかき集める。そんな時代の気分を正しくつかんだ政党に、投票したい。
以上、連続ツイート第785回「軍隊と、国の繁栄」でした。
(引用おわり)
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