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2012年11月23日 植草一秀の『知られざる真実』
名古屋市長の河村たかし氏が率いる「減税日本」が、亀井静香氏・山田正彦氏が結成した「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党」に合流し、新たに、新党「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」を旗揚げすることを表明した。
新党の略称は「脱原発」になる。
紆余曲折はあったが、減税日本は適正な方向に進路を定めた。
早速メディアは「減税日本」と亀井・山田新党の合流を「数合わせ」と批判し始めているが、橋下維新と石原太陽の合流と今回の合流のどちらが「数合わせ」であるのかは誰にでも分かることだ。
原発・消費税・TPPが今回総選挙の具体的争点である。
これが今回総選挙の三大争点である。
この争点について、
橋下氏は
当初 原発再稼働反対
→ 2012年夏だけ原発再稼働容認
→ 1930年代まで原発稼働容認
→ 「脱原発依存」目標に後退
ちなみに「脱原発依存」は「脱原発」と異なる。
「禁煙する」際に
「脱喫煙」=「禁煙」は「たばこを吸わない」
だが、
「脱喫煙依存」は「たばこをできるだけ吸わない」
で、たばこは吸い続けることなのだ。
石原氏は原発推進派だが、「脱原発依存」なら、原発推進を維持できるから「脱原発依存」なら呑めるとした。
消費税増税について、
橋下氏はもともと反対の意向を表明していたが
→消費税増税容認
に転じた。
石原氏は消費税増税推進である。
TPPについて、
橋下氏は賛成
だが、
石原氏は反対だった。
それが、賛成に変わった。
原発・消費税増税・TPPの三大争点に対する橋下氏と石原氏の基本判断はまったく異なるのに、合流するために、すべてを変更しているのだ。
これを
「数合わせのための野合」
というのだ。
これを「数合わせ」と批判しないで、河村氏と亀井・山田氏の合流を「数合わせ」と批判するのはまったくの筋違い。
河村氏は当初から、
「脱原発・反消費税増税・反TPP」
で一貫している。
亀井氏と山田氏も
「脱原発・反消費税増税・反TPP」
の主張からぶれたことがない。
亀井氏は石原氏を軸とする新党設立に向けて努力していたが、この基本方針は一貫して維持した。
基本政策がぶれまくっているのは、石原慎太郎氏と橋下徹氏の方だ。
この二人は一言で言って、単なる「権力亡者」である。
確固たる信念に基づいて政策を実行するために政治をやっているのではない。
単に権力を握りたいだけで政治をやっているのだ。
このような「権力亡者」に日本の政治を委ねて良いわけがない。
メディアも「権力亡者」の一味だ。
彼らも自分たちの利権を守ることしか考えていない。
だから、利権を守る「権力亡者」を死に物狂いで応援している。
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