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(回答先: 自民党:公約最終案「日銀法改正も視野」衆院選争点に浮上 「名目国内総生産(GDP)成長率3%以上」国民総所得約50兆増 投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 21 日 03:42:43)
日銀、「インフレハト派」が支配も−安倍自民総裁、首相就任の場合
2012年 11月 20日 11:44 JST
【東京】来月実施される日本の総選挙で、金融政策が選挙の主要な争点に浮上した。野党・自由民主党の安倍晋三総裁がデフレ脱却で思い切った措置を主張しているためで、同総裁が次期首相に就任した場合、日本銀行は「インフレハト派」の支配下に置かれる可能性もある。
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Bloomberg
安倍自民総裁
安倍総裁は、日銀がマイナス金利から国債引き受けに至るまで極めて果敢な措置を講じるべきだと訴えており、金融市場を動揺させている。
安倍発言を受けて、先週の株式市場は上昇し、円は下落した。総選挙で自民党が政権に返り咲き、日銀に金融緩和政策を一段と推進するよう圧力を掛けるとの見方が浮上したからだ。各政党が来月16日の総選挙に備える中で、現時点の世論調査では自民党は与党・民主党を大きくリードしている。
安倍総裁率いる自民党が決定的に勝利すれば、来年任期が切れる日銀の白川方明総裁の後継者問題や、政策決定機関である日銀政策委員会の顔ぶれにも影響を与えるかもしれない。
白川総裁の任期は5年間で来年4月8日に切れる。また総裁を補佐する副総裁2人の任期は3月19日。政府は3人を解任できないが、総裁と2人の副総裁、そして政策委員会のその他審議委員は内閣が任命し、国会の同意が必要。このため、誰を任命するか首相に大きな影響力がある。
白川総裁は、自民党が政権党だった時代に任命されたが、安倍氏は首相に返り咲いた場合、もっとハト派的な人物の起用に関心を表明した。安倍氏は先週、幸いにも来年は日銀総裁の交代時期で、政府がこの任命に強い発言権を持てると述べている。
そうなれば、積極緩和支持派は政策委員会の審議委員9人(総裁と2人の副総裁を含む)の過半数になるだろう。最近任命された2人の審議委員は民間エコノミスト時代、果敢な緩和措置を支持していたからだ。
安倍氏は新総裁の候補者名を明らかにしていないが、アナリストたちによれば、白川総裁の後継候補になり得る人々はすべて日銀以外の出身で、一層の金融緩和をほとんど躊躇しない公算が大きいという。白川総裁と前任者2人(速見優、福井俊彦両氏)はいずれも日銀出身だった。
スイス銀行大手UBSのマクロリサーチ部門のマネジングディレクター、マンス−ル・モヒウディン氏は最近の顧客リポートで、「そうなれば、彼らは金融政策で大幅にハト派的なアプローチをとるだろう」と予想。潜在的な総裁候補として、武藤俊郎氏、黒田東彦氏、勝栄二郎氏といった元財務省官僚のほか、経済財政政策担当相などを歴任した竹中平蔵氏、経済学者の岩田一政氏(元日銀副総裁)を挙げた。
東アジアサミットなどの出席のためカンボジアのプノンペンにいる野田佳彦首相は19日、安倍氏の発言を過激な緩和方法だと一蹴した。同首相は日銀に国債を引き受けさせることは、戦後日本や第1次世界大戦後のドイツのハイパーインフレの教訓から生まれた中央銀行の独立を損なうだろうと述べた。
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野田首相は16日、衆院を解散し、来月16日に総選挙を実施することを決めた。共同通信が19日発表した世論調査結果では、衆院の比例代表区での自民党支持率は23%、民主党は11%となっている。
安倍氏の提案は、円相場下落、株式上昇といった「安倍相場」を示現し、円高に苦しんできた輸出依存企業に広く歓迎された。だが、一部のエコノミストや企業幹部の中には、安倍氏の提案が本当に実施されるのか、あるいはそもそも有効なのかと疑問視する向きもある。
例えばRBSセキュリティーズ・ジャパンは最近の顧客リポートで、「安倍氏の提案は、全く効果ないか、あるいは日本経済にとって逆効果にすらなる要素を含んでおり、一部は実行不可能だ」と指摘。「一部の提案は、たとえ実行可能であっても、総選挙前のレトリックであり、自民党が政権を奪取しても実施される公算は小さいだろうと考える」と書いている。
日本の有力経済団体である経済同友会の長谷川閑史代表幹事は、日銀は公共事業の資金繰りのための国債を引き受けるべきだとする安倍氏の提案に警戒感をにじませた。
同代表幹事は、「財政の悪化にどう歯止めをかけるのか。バランスよく言ってもらわないとメッセージとして間違って取られる」と指摘した。
アナリストや当局者たちは、政府の債務管理に対する信頼が失われれば、望ましくない国債利回り急騰の引き金になり、ひいてはインフレ高進につながる恐れがあると警告している。
元財務相で民主党の税制調査会会長の藤井裕久氏は過剰な金融緩和は、経済バブルの再発につながると警告した。
しかし、野田首相率いる民主党がたとえ政権の座にとどまったとしても、日銀への圧力は依然として残る公算が大きい。
自民党政権時代の元経済閣僚で政策研究大学院大学教授の大田弘子氏は「民主党政権は、経済改革の政策を講じることがないまま金融政策に依存した。安倍氏はその波に乗ろうとしているのだ」と語った。
記者: Tatsuo Ito
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