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仮に次の選挙で安倍政権が誕生したとしても、日中関係で躓き、あっという間に崩壊するだろう。
現在の日中関係を打開できるのは、良くも悪しくも小沢一郎しかいない。次期政権は、中国に小沢氏を特使として派遣するくらいの、大胆な政策を行うべきである。
『月刊日本』編集部ブログより
http://ameblo.jp/gekkannippon/entry-11406146828.html
中国共産党は15日、新たな総書記に習近平国家副主席を選出しました。習近平はまた、胡錦濤が留任すると言われていた党中央軍事委員会主席にも選出されたため、党と軍の双方を握ることになりました。
朝日新聞の報道によれば、胡錦濤は自らが完全引退することと引き換えに、(1)いかなる党高官も引退後は政治に関与をしない(2)今後、軍事委主席も含めて引退期限を巡る人事での例外を認めない、との2点を内部規定として了承させました。胡錦濤はこれにより、江沢民ら引退した党高官が政治力を行使することを防ごうとしたようです(朝日新聞11月14日付)。
もっとも、7人からなる新たな政治局常務委員は、江沢民に近い勢力によって占められたとも言われているため、本当に江沢民たちの力を排除できたのかどうかは定かではありません。
習近平と言えば、2009年12月に行われた天皇陛下との会見を思い出す人も多いと思います。この会見は、当時民主党の幹事長だった小沢一郎氏が「30日ルール」(外国要人が天皇陛下と会見する場合には30日前までに文書で申請するというルール)を破って無理矢理セッティングしたものだとして、多くの議論を巻き起こしました。
とりわけ、宮内庁の羽毛田信吾長官が記者会見を開き、陛下の健康を案じて習近平との会見を止めようとした旨の発言を行ったことにより、「小沢一郎は天皇を政治利用した」として小沢氏を非難する声が強くなりました。
弊誌はこれに対して、羽毛田長官こそ天皇を政治利用していると批判してきました。詳しくは、弊誌2010年2月号に掲載された、佐藤優氏と山崎行太郎氏の対談「羽毛田宮内庁長官に物申す――国家の主人は誰だ」をご覧ください。
天皇陛下と習近平の会見の日程調整が難航したのは、習近平の訪日日程がなかなか決まらなかったからだと言われています。事前におおよその日程さえわかっていれば、「30日ルール」を守ることもできたはずです。
これに関しては、習近平と天皇陛下を会見させないようにするために、胡錦濤一派がわざと習近平の訪日日程の決定を遅らせたという説も流れています。
中国の(次期)国家主席にとって、天皇陛下と会見することには極めて重要な意味があります。それゆえ、天皇陛下と面会できないということになれば、習近平の権威が大きく傷つくことは避けられません。胡錦濤一派の狙いもそこにあったと思われます。
ところが、小沢氏の「剛腕」により、本来であればとん挫するはずだった会見が実現することになりました。そのため、習近平は小沢氏に恩を感じていると考えられます。弊誌11月号「尖閣敗戦――小国日本の悲劇」において、地政学者の白馬崇峰氏はこう述べています。
…日本政府が(尖閣諸島の)領土問題を認めずに、日中関係を振り出しに戻す起死回生の一手が残されている。それこそは、小沢一郎の特使派遣だ。小沢一郎は習近平の恩人である。習近平にとって今上陛下と謁見した意味は、権力を掌握する上で極めて大きかった。小沢一郎に頼まれれば、習近平は必ず国内を鎮静化させる。むしろ習近平は小沢一郎の出番、花道を用意しているのではないか。
次の総選挙により誕生するのは、恐らく自民党・安倍政権です。安倍政権が小沢氏を特使として中国に派遣するとは思えませんが、安倍政権の尖閣問題への対応の仕方如何によって、今後の日中関係が大きく左右されることは間違いありません。
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