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2012/11/14 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
TPPでわざと分裂誘う
「近いうちに解散するということだ」――と、きのう(13日)も国会で“年内解散”を宣言した野田首相。案の定、民主党議員は一斉に反発している。とうとう“野田退陣論”まで噴出しはじめた。しかし、この展開、ドジョウ首相のシナリオ通りだという。
◆もう気に入った仲間しかいらない
きのう開かれた民主党の常任幹事会は、“解散反対”一色。「選挙準備ができていない」「任期満了までやるべきだ」「代表を代えてから解散すべきだ」といった声が飛び交った。対立の構図は「首相VS自民」から「首相VS民主」に一変している。
民主党が大荒れになるのも当然だ。年内解散だけでも反対が強いのに、首相はTPP参加を表明し、その是非を選挙の争点にするつもりだからだ。民主党にはTPP反対派が多い。これでは分裂を煽(あお)っているようなものだ。もし、野田首相が〈TPP解散〉を強行したら、70〜80人の離党者が出てもおかしくない。
しかし、首相はニンマリしているという。
「野田さんは離党者が出ても構わないと思っている。むしろTPP賛成を“踏み絵”にし、わざと離党者を増やすつもりです。どうせ衆院議員240人を抱えた、いまの体制で選挙に突入しても、当選するのは、せいぜい80人。だったら、当選の見込みのない連中は切り捨て、当落線上の候補者にカネも人も集中的に投じた方が効率がいい。それに240人の候補者を擁立して80人しか当選しなかったら惨敗だが、120人擁立して80人当選なら善戦のイメージになりますからね」(官邸事情通)
最初から敗北を前提にした選挙戦を戦うつもりなのだ。そのうえで選挙後の生き残りを狙っているという。
◆連立政権に居残る算段も
「総理は、自分の考え方に近い議員を次の選挙で当選させ、ある程度の勢力を保つことを考えているのだと思う。考え方が同じメンバーなら、政界再編が起きた時も素早く対応できる。改造人事を振り返ると、少しでも選挙に有利になるように、野田派の議員を軒並み副大臣に就けている。結束した手勢を70〜80人率いていれば、たとえ野党に転落しても小沢一郎のように影響力を発揮できるし、場合によっては、すんなり連立政権に参加できると思っているようです」(政界関係者)
野田一派は、さんざん小沢一郎のことを「壊し屋」呼ばわりしてきたが、〈鳩山―小沢〉の2人が育てた民主党を、野田一派が消滅させようとしている。
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