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マスメディアが本日11月13日の朝、「年内解散の可能性大」を一面トップでそろって報じています。朝日新聞の見出しは「年内解散へ加速」、読売は「解散へ民自公前進」、NHKも「年内解散」を重要ニュースとして伝えています。「3党合意体制」が形をとって動き出しました。昨日は民主、自民、公明の政調会長が国会内で会談し、課題だった赤字国債発行を認める特例公債法案を修正して可決することで合意。残り2つの課題、社会保障制度改革国民会議のたち上げ、1票の格差是正など選挙・国会改革についても、バタバタとやっつけてしまう勢いです。すべて3党の”協調”にもとづく政治の動きです。
協調による合意体制づくりは、「決める政治」「前進する政治」のためにも、一見、歓迎すべき動きのように受け取れます。しかし、立ち止まって考えてみましょう。果たして手放しで歓迎できるでしょうか。「3党合意体制」の成立は、この3党が手を結べば何でもできる、ことを意味します。つまり、「大政翼賛政治」の成立です。ときあたかも、小沢一郎氏が「無罪判決」となり、足かせがはずされたタイミングです。日本の政治はここ10年、「小沢vs反小沢」の対立軸で動いてきたといえる状況でした。そして、「政治とカネ」問題を仕掛けて、オザワを座敷牢に閉じ込めたつもりでした。しかし、長い闘いからようやく小沢氏は「社会復帰」を果たすところまで生き抜きました。
小沢氏が「日本の誇りある自立」をめざす政治へ復帰することを最も警戒してきたのは、アメリカ政府でした。小沢つぶしのために、検察官僚を含む主要官僚、主要メディアに働きかけを強めてきたのです。アメリカは軍事大国であると同時に、ソフトパワーを使いこなす術を磨いてきた国でもあります。そのアメリカは、日本を「飼いならしたリヴァイアサン」に仕立て上げようと、戦後長い時間をかけてさまざまな仕掛けを講じてきました。
*リヴァイアサン:イギリスの思想家、トマス・ホッブスは近代国家を「リヴァイアサン」と呼んだ。リヴァイアサンとは、旧約聖書に出てくる怪物の名前です。旧約聖書の「ヨブ記」に、この怪物のことを、「口からは火炎が噴き出し……」と記している。
このリヴァイアサンを制御するための知恵として結実したのが、「憲法」でした。しかしいま、その憲法が危機に瀕しています。3党合意体制、つまり「翼賛体制」となれば、憲法を変えなくても、ほとんど何でもできます。その最も手近な例が、1票の格差是正などは形だけ整えたことにして、総選挙をやってしまおうとする「年内解散」です。裁判で「小沢つぶし」に失敗したアメリカは、日本の財務省と手を組んで、「3党合意体制」を成立させることに決めました。
そして年内解散をさせ、よりコントロールしやすい自民党中心の体制とすることにしたようです。選挙後の政界再編成のシナリオも何通りか描いていることでしょう。もちろん、日本のマスメディアのしかるべき筋には、その意向はきちんと伝わっています。小沢氏を中心とする「オリーブの木」グループは、この日米一体となった勢力と闘わなければなりません。容易ならざる闘いが、これから長く続きます。
http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/e8ce00f779d3cc26ae0ba2c5ed4213c1
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