http://www.asyura2.com/12/senkyo138/msg/653.html
Tweet |
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu275.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
--------------------------------------------------------------------------------
ロムニー敗北の最大の原因は、アメリカの現実である黒人やラテン系、
アジア系を軽視した政治姿勢にある。WASP優位の時代の終わり。
2012年11月12日 月曜日
◆ロムニーに投票した88%は白人だった 11月8日 トム・スコッカ
http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2012/11/88.php
ロムニー敗北の最大の原因は、アメリカの現実である黒人やラテン系、アジア系を軽視した政治姿勢にある
結局、共和党のロムニーに「人種バブル」は起きなかった。6日に投開票された米大統領選の出口調査結果によれば、ロムニーは白人票の59%を獲得した。目標とした60%に若干届かなかったものの、上々の出来だ。ただ白人票を60%獲得したとしても、一般投票数で勝利はできなかっただろう。
その理由はこれまで通り、共和党支持者に人種的な広がりがなかったからだ。極論すれば、ロムニーに投票したのは白人だけだった。
もちろん、すべてが白人だったというわけではない。ただロムニーの得票率は48・1%で、そのうち白人は42・5%。つまり、彼に投票した人の88%は白人だった。ちなみに黒人は2%、ラテン系は6%、アジア系は2%、そしてほかの人種はすべて合わせても2%だ。
一方、オバマに投票した有権者の内訳は白人が56%、黒人が24%、ラテン系が14%、アジア系は4%。その他の人種は2%だった。
白人が支配的な政治メディアは最後まで、ロムニーが限られた人種にしか支持されていないことから目をそむけていた。今やアメリカの現実とかなりずれている白人有権者層が、一般的な政治状況を反映していると勘違いしていた。だからこそ、選挙戦の最終週にニューヨーク・タイムズ紙はペンシルベニア州から次のようにリポートした。
確かな手ごたえがある――郊外の富裕層地域の邸宅に掲げられたロムニー支持の看板や、空いた時間にロムニーへの投票を呼びかける電話をかける共和党支持者の母親たちの興奮した声が示すのは、選挙戦の流れが今やロムニーに傾いているということだ。
だが、実際にはペンシルバニア州はオバマが5ポイント差で制した。
白人の「分離主義」は、オバマ支持者を分裂させるのにも不十分だった。オバマへの支持はかなり広範囲で、もし白人のオバマとロムニーの支持が50%と50%だったら、オバマは総得票の58%を獲得していた可能性がある。
米FOXニュースのキャスターであるビル・オライリーは我慢できなかったのだろう。出口調査と開票速報でロムニーの敗北が分かると、人種差別的な偏見をあらわにした。
アメリカはもはや伝統的なアメリカではない。50%のアメリカの有権者は、とにかく物をほしがっている。物がほしいのだ。彼らに物を与えるのは誰か? オバマだ。オバマはそれ分かっていて、乗じたのだ。
20年前なら、オバマはロムニーのような立派な候補者によって完全に打ち負かされていただろう。白人の権力者層は今や少数派になってしまった。そして有権者の多くが今の経済システムは自分たちにとって不公平で、とにかく物をほしいと感じている。
白人の権力者層は、さまざまな肌の色をした物欲まみれの人々によってバラバラにさせられたと言いたいらしい。白人層が広がらなかったため勝てなかったと認めたにも関わらず、オライリーはオバマの支持者を同じアメリカ人だとは見ずに、画一的な反対勢力だと捉えているわけだ。
オバマはラテン系有権者の71%を(ロムニーは27%)、アジア系有権者の73%を(ロムニーは26%)をそれぞれ獲得した。こうした有権者は、ロムニー側にとってすべて同じに見えた。それこそが彼らの敗因だ。
(私のコメント)
今回のアメリカ大統領選挙では、民主党共和党とも正副大統領候補の4人はWASPではなかった。共和党のロムニー候補はモルモン教徒であり、民主党のオバマは黒人であり、副大統領候補は両党ともカトリック教徒であり、プロテスタントはオバマ大統領だけだった。アメリカは急速に変化して来ており、多民族化と多宗教化している。
オバマ大統領が当選する前は、非WASPの大統領は第35代大統領のJFケネディ大統領だけであり、レーガン大統領は風貌はアイルランド系だが母方はスコットランド人でプロテスタントとして育てられていた。しかしケネディ大統領は暗殺されてしまったように、アメリカと言う風土は一皮向けば人種差別的でありWASPでなければ大統領になれないと言われていた。
「株式日記」でもオバマ大統領は、任期途中で暗殺されるのではないかと書いたことがありますが、もはやアメリカはJFケネディーの時代とは違ってきているのだろう。レーガン大統領もアイルランド系でカトリック教徒であったがために暗殺されかけている。それくらいアメリカと言う国はWASPの大統領でなければ殺されるほどの民族差別的な国であり、暗黒の歴史を持っていた。
もはやアメリカの白人の中でもイギリス系は少数派であり二割程度であり、アメリカ大統領にWASPが選ばれ続けたほうがおかしい。アングロサクソンと言う民族的な優越意識がそうさせているのでしょうが、世界を支配しているのはアングロサクソンと言う意識が強い。しかし世界史的に見ればスペインの無敵艦隊を破ったとか、フランスのナポレオンを破ったと言うだけであり、ヒトラーのナチが攻めてきたらアメリカに泣きついた。そのアメリカはアングロサクソンの国とはもはや言えない。
アメリカと言う国は、イギリスの植民地として犯罪人の流刑地として送り込まれて作られた国であり、先祖をたどって行けば犯罪人に当たる確率が高い。だからアメリカ人がアングロサクソンと言うエリート意識を持つ事自体がおかしい。ましてやWASPでないからといって大統領を暗殺する権利は無い。WASPと言う言葉自体が差別的な意味を持っていますが、それほどアメリカの大統領はWASP神話によって作られて来た。
特に日本は、「鬼畜米英」と言う言葉が示すとおりアメリカとイギリスを一体化してみる傾向がありますが、民族的に見れば、今回の大統領選挙に見れば分かるようにイギリス系アメリカ人でプロテスタントという人がいないのは偶然ではなく当然なのだろう。外交評論家の中にも「アングロサクソンとの同盟が大切だ」と言うのもおかしな事であり、アメリカとイギリスとでは民族的にも宗教的にも異なる国を一緒くたにするのは間違っている。
なぜ米英が一体として日本人は捉えるのでしょうか? 単に同じ英語を話しているからにすぎず、かつては英国の植民地でその流れで英語を公用語としたに過ぎない。日本人はアングロサクソン=米英として単純に捉えて来ましたが、ブッシュ前大統領までのアメリカはそうだったのだろう。WASPしかアメリカ大統領になれないと言う神話があれば、米英を一体化して捉えると言う見方は過去の話となった。
アメリカのマスコミも、ニューヨークタイムズ紙の記事のように最終週になってもロムニー有利と見るマスコミが多かった。しかし結果は選挙人においてオバマ氏が圧倒的に勝利した。総得票数でも共和党は負けている。共和党はティーパーティや宗教右派に迎合して非白人層の支持を失ってしまった。オバマに対抗するならロムニー氏が白人なら副大統領候補は非白人を選ぶべきだったのだろう。それくらいアメリカは人種的にも変わり始めている。
オバマ大統領の父親はケニア人であり、ケニアはイギリスの植民地だった。だからイギリスに対する反発も強くて、チャーチルの銅像もイギリスに返してしまった。代わりにリンカーンの銅像が飾られるようになりましたが、リンカーンは黒人を奴隷から解放した大統領であるからだろう。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK138掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。