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2012/11/10 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
小沢事件を主導した“暴走検事”がまたひとり、定年退官前に辞職した。8日付で法務省が発表した最高検検事の谷川恒太氏(59)のことだ。
谷川氏は東大法学部卒。東京地検公判部長、東京高検刑事部長などを歴任。出世街道を歩いてきた。金丸信の脱税事件にも携わっている。“暴走”の起点は08年に盛岡地検検事正に就いたことだ。
「盛岡に赴任中、金丸氏の子飼いだった小沢議員に目を付けた。地元のゼネコン関係者などのヨタ話を信じ込んで、捜査に着手する機会をうかがっていたようです」(司法ジャーナリスト)
09年1月、東京地検次席検事に異動すると、わずか2カ月後に小沢の公設秘書だった大久保隆規被告(51)を政治資金規正法違反の罪で逮捕。総選挙前に野党代表の秘書をいきなり微罪でパクる手法に異論が噴出したが、谷川氏は「政治資金規正法の趣旨に照らし、重大、悪質と判断した」と知らんぷり。当時の特捜部長、佐久間達哉(56)の尻を叩きまくり、小沢事件へと突き進んだ。しかし、もくろんだ収賄の事実は見つからず、検察不信の大バッシングを生むきっかけを招いた。
「小沢事件に熱心だった当時の最高検検事、大鶴基成さんも昨年辞職し、事件に関わった検事は、ほとんど東京地検に残っていない。12日の東京高裁の控訴審で無罪判決が出れば、検察批判が再燃する。谷川検事に対する世論の批判も高まるかも知れません。今回の辞職は、そうなる前にトンズラしたということでしょう」(前出のジャーナリスト)
証拠もないのに小沢を“犯人”扱いし、日本の政治を3年以上、混乱させた責任を検察はどう取るのか。
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