http://www.asyura2.com/12/senkyo138/msg/304.html
Tweet |
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d7e744f82eafa2830829d923b9eb60ce
2012年11月05日 世相を斬る あいば達也
多分、石原慎太郎は誰からも教唆されたわけではないと強弁するだろう。心から、自らの決断だと思い込んでいるのだろうが、思い込むべく追い込んだ力が存在するような気がする。余程の老人心理学に長けた戦略なのは確かだ。ただ権威ある立場にあるシンクタンクなどが、実しやかなデータを駆使して、搦め手で、虚栄心の塊りが老化した人物をたらしこむのは、差ほど難しい事ではないのかもしれない。個人的には、好ましい元気なキャラだっただけに、残念な気も少ししている。
昨日のフジテレビ「新報道2001」に出演した石原慎太郎は、元気のいい態度に終始していたが、どうも新党結成の具体的スケジュールなどが見えない状況に追い込まれている感じがした。その証拠は、「日本維新の会」や「みんなの党」と「たちあがれ日本」と云う3党の関係を“連携”から“連合”に言い変えて出した点にある。当然だが、“連携”よりも“連合”の方が成立は、ハードルが上がるわけで、かなり異様だ。このハードルを上げると云う事は、前途多難を暗示している可能性が非常に高い、と筆者は読んだ。
あくまで筆者の勘に過ぎないが、ことの他、橋下の「たちあがれ日本」への拒絶反応が激しかった事を感じさせる。逆に、あまりの橋下の拒絶反応に、平沼らのプライドを逆撫でした可能性があるとも言える。平沼はかなり明確なイデオロギーで生きてきた人だけに、市場原理主義の背景が色濃い橋下・竹中ライン(ご都合合理主義)との相性が良い筈もない。世間的レベルで考えても判る話だが、体質が違うと云う言葉は、実は致命的拒絶の言葉と同義だと云う事に気づけば、判る事である。本質的に拒絶されて、それでも云々というのは、少なくとも平沼の選択からは排除されると考えるのが自然だろう。早い話、石原慎太郎が一人ポツンと孤立してしまった可能性がありそうだ。
推測の域を出ない話で、長々書くのもマズイのだが、筆者の饒舌癖とあきらめて頂こう(笑)。居酒屋談義の類と笑いながら読んでもらえれば充分である。それでは、石原の新党結成放談が何を日本の政局に齎したか、そこに着目すべきである。小沢支持の筆者から見ると、マスメディアが政局を報道する場合、野田と安倍だけの闘いでは、小粒過ぎて世論を盛り上げる事が出来ない。橋下の維新の会は日々化けの皮が剥がれ心もとない。自然の成り行きに任せていたら小沢の「国民の生活が第一」に国民の目が向いてしまう。それだけは何が何でも許せない勢力が未だに存在していると云うことなのだ。
特に、今月12日には東京高裁が小沢裁判の判決を言い渡さなければならない。最高裁事務総局が逆立ちしても、一転“有罪判決”を出すことは、司法の完璧な崩壊を意味するので、デタラメを行いたいところだが、どうもそこまでの蛮勇はなさそうな気配である。最高裁長官が意味深な時期に、米法務長官と会うなど、不安をかきたてる行動に出ているが、米国反小沢勢力の思い通りの判決を出すのであれば、わざわざ訪米する必要もない点を筆者は重視している。つまり、小沢無罪を言い渡さざるを得ないと云うことだと思う。勿論、この耳でたしかめるまで、安堵はしていない。
仮の話になるが、小沢無罪判決が出た後、現在の政治勢力図が動き出す可能性はかなりある。民主党の過半数割れまでは行かないだろうが、マジック3と云う際どい崖っぷちはあるかもしれない。また、橋下維新やみんなの党の揺れが加速する事もあり、自公にとって苦々しい波動も想像の範囲である。当然、財務省やマスメディアにとっても、忌々しい局面に至る可能性もあるだろう。筆者は今でも、年内解散はないと考えているが、財務省・読売・数人の識者等々は年内解散風を吹かせようと必死になっている。しかし、輿石は“そんなの無理だよ〜”と馬耳東風の風情で飄々としている。
NHKの日曜討論での小沢発言を、朝日新聞は以下のように捻じ曲げて報道している。
≪ 年内解散「物理的に難しい」 輿石氏、党首討論も提案
民主党の輿石東幹事長は4日、自民、公明両党が求める年内の衆院解散・総選挙について「日程的にも物理的にも難しいのではないか」と否定的な見方を示した。特例公債法案や衆参両院の「一票の格差」是正といった課題の処理が理由。こうした課題は野田佳彦首相が解散の判断条件としている。NHKの番組で語った。
輿石氏は自公両党が党首会談を呼びかけていることに対し、「党首討論があるから国民の前で堂々と議論してもらうのがいい。来週とか再来週には必ずできる」と述べ、近く党首討論を申し入れる考えを表明。補正予算の編成は「党としても政府に要望していきたいが、緊急課題が山積しており、年内は難しいのかなという感じがする」として、年明けの通常国会で検討する考えを示した。
一方、自民党の安倍晋三総裁は同じ番組で、衆院解散について「予算編成もあり、12月16日(の投開票)が限度に近い。今週、それなりの意思を首相に示してもらう必要がある」と語り、年内解散を重ねて要求。衆院での内閣不信任決議案について「当然、念頭に置く」とも述べ、提出をちらつかせて首相に圧力をかける考えだ。国民の生活が第一の小沢一郎代表も同番組で、内閣不信任案について「もし出るような状況になれば、賛成するのは当然のことだ」と明言した。 ≫(朝日新聞デジタル)
朝日は自民党が野田民主が過半数ギリギリ乃至は割った時は、即刻「内閣不信任決議案」を出し、小沢一郎が、その不信任案に賛成すると云う趣旨の内容の報道をしているが、小沢は、自民党の出す「野田内閣不信任案」は筋が通らない不信任案だ(自己矛盾)と言っている。つまり、自公には不信任案を出す資格はないのだと諭している(笑)。この部分の解釈をネグるものだから、小沢信者の中にも、単に不信任案が出たら、絶対にに賛成すると思い込んでしまう人がいるようだ。甚だ迷惑な報道内容である。一種の虚偽を含む報道なのだろう。
多分、この辺、政党政治家としての矜持を輿石と小沢が、阿吽の呼吸で共有していると筆者は読んでいる。民主党内に残る反野田の議員の何人かが、小沢の糊代として残されている可能性もあるのだろう。ある側面から観察すると、小沢一郎は新党を立ち上げたにも関わらず、現民主党にも一定の範囲で力を残してきたと云う見方も可能になる。仮に、この想像が本当だとすると、恐るべき権力闘争の戦略である。そうそう、石原慎太郎の役割だが、政局を騒乱させる捨て石程度に過ぎないのだろう。おそらく、石原が最も忌み嫌う小沢の新党の動きをマスメディアから隠蔽する為の駒だった。なんだか、このように考えると、慎太郎が気の毒になる。そういえば、朋友の亀井静香とも罵り合いになっているし、平沼の顔も潰したことになり、四面楚歌になりそうだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK138掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。