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志の低い議員だけが残った民主党の惨状 金子勝慶大教授の天下の逆襲(日刊ゲンダイ)2012.10.24
パソコンの遠隔操作事件の警察の対応は、本当にオソマツだった。
アリバイ捜査もロクにやらず、本人の供述も揺れていたの、強引に犯人と決めつけ、無実の男性を4人も次々に逮捕した。結局釈放し。謝罪に追い込まれた。思い起こせば、ウィーニを通じて警察内部の情報が流出した時も、あろうことかウィニーの開発者を逮捕したことがあっだ。どこがサイバー警察なのだろうか。
取締まる側に対して、裁く側の司法行政のトップはどうかといえば、田中慶秋法相は、違法献金を受け取り、暴力団と親しく付き合っていたのだから、どうしようもない。ひたすら大臣・副大臣に就きたいために公約を破り捨てた志の低い議員だけが民主党に残った顛末がこれである。
恐ろしいのは取り締まる司法、警察までが壊れているで、政官財のトップが完全に腐つていることだ。原発事故でそのことが白日の下にさらされた。この国はもはや国家の体をなしていない。
原発事故を起こした東電のトップは罪に問われることもなく、勝俣東電会長は日本原電に天下った。日本原電は東海・敦賀原発が止まって一切電力を供給していないのに、東電はじめ電力会社が支えている。もちろん電気料金で負担しているのは国民である。さらに、100ミリシーベトまでは大丈夫だと、被災者に被害をあたえかねない主張をしていた「原子力村」の人間が、原子力規制委員会のトップに就くということがまかり通っている。
そのうえ本来国民の側に立つべきメディアまでが、官報と化し、風評被害や電力不足キャンペーンに至るまで巧妙に原発を推進している。アナウンサーの声は、ずっとソフトだが、これでは北朝鮮と変わらない。
自民党議員を中心に、国会議員の130人近くが2世、3世議員である。福田康夫、武部勤、中川秀直といった引退する議員は、ことごとく子供に地盤を譲る。
自民党の総裁選びは、一応形式上の選挙は行われたが出馬した5人は全員世襲議員だった。
日本人は北朝鮮をバカにするが、とても笑えたものではない。その差は、無法国家か犯罪国家かの違いに過ぎないのではないか。(隔週火曜掲載)
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