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すべてが壊れたこの国 野田ペテン首相下ドンドン悪化している国情
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2012/10/22 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
復興予算は被災地には使われず役人のやりたい放題、警察はロクな捜査もせずに無実の人を次々逮捕、ニセ医者は罷り通り、ヤクザの親分の仲間が法務大臣となり、国会は開かれずデタラメに作った国家予算を執行するカネがない、政治家にロクな人間がいないし学者も役人も経済人も質が劣化、沖縄では米軍が跳梁跋扈、右翼タカ派が伸してきて、殺人事件が急増している…
◆数え上げればキリがないこの国の国家崩壊破綻の現在とこれから
この国はついに、上から下までぶっ壊れてしまったのではないか。ウンザリするようなニュースの連続にそう感じている国民も多いはずだ。
ここ数日、メディアの話題を席巻している角田美代子被告(64)による異様な事件なんて、最たるものだ。暴力で家族や知り合いを支配下に置き、カネをふんだくる。逆らえばなぶり殺し。まるで南米の麻薬マフィアのような事件だが、政治の話題もヒドイものだ。
口八丁のペテン師、野田首相ひとりに国会全体が振り回されっぱなし。史上最低首相に政治と民主主義は完全にブチ壊されてしまった。
解散から逃げまくり、延命しか考えていない野田の破廉恥は論外として、平気でウソをつく野田との党首会談に淡い期待を寄せ、またもダマされた自公両党のアホさ加減。与野党が程度の低いいがみ合いと猿芝居を続けているせいで国会の空転が続き、特例公債法案は棚上げ状態。このままでは予算執行に支障が出て、国民生活に重大な影響が出てくるが、それを政治家は「チキンレースだ」などと言って、政争の具にしているのである。どこまでトチ狂っているのか、この国の政治家は。
政治の劣化といえば、復興予算の流用にも目をむく。肝心の被災地にはカネが回らず、復興とは無関係のムダな事業に巨額の税金が流れていた。こんなデタラメが1年以上にわたって放置されていたのである。
ただでさえ、ボンクラで、何から何まで官僚任せの無能政治家が、くだらない政局にかまけていた結果だ。当然、復興予算の執行状況はノーチェックで、これまたシロアリ亡国官僚のやりたい放題を許してしまった。
◆ペテン師が復興予算を見直す不毛
今頃になって、野田は「不適切な事業を見直す」なんて言いだしているが、何か勘違いしているのではないか。復興予算の流用、転用を決めて、実行した責任者は誰なのか。野田に見直す資格はない。まずは辞任すべきだ。
「それでなくても、散々国民を裏切ってきた首相の言葉なんて、誰が信じるものですか。今の政権は参院で首相が問責を受け、国会も開けないようなレームダック状態です。もう何をやっても無駄なのに、悪あがきのような改造を断行、ヤクザの親分が参加する宴席に顔を出していた田中慶秋のような人物を法務大臣にするデタラメです。もはやこの政権に政治を動かす力はない。それを官僚は見ている。彼らが野田政権の言うことを聞くわけがない。ますますツケ上がるだけですよ」(政治評論家・本澤二郎氏)
かくして、この国の世情はますます、錯乱、倒錯していく。国民はたまったもんじゃない。
◆上から下まで劣化、おぞましい腐臭が漂う惨状
人材が枯渇し、ロクな人間が出てこないのは、政界に限った話ではない。学者も役人も経済人も、レベルがどんどん劣化している。
iPS細胞の虚偽発表で世間を騒がせた森口尚史氏の嘘八百をうのみにしたのは、大マスコミだけではない。天下の東大の学者たちまでコロリとダマされていた。森口氏の経歴、資格、研究内容は、いずれもチョット調べれば分かるデマカセばかりだ。そんなニセ医者に東大のセンセイ方まで一杯食わされたのだから、この国の脳みそは腐っている。
ニセ医者が大手を振ってまかり通っていた背景には、発表報道にマヒしたメディアの取材力低下、研究費目当てに先端技術を欲しがる学会の無節操、はやりの研究に助成金を垂れ流すだけの科学行政のズサンさ――と、この国の堕落がギュッと詰まっているのだが、同種の問題は他でも噴出している。PC遠隔操作の冤罪事件もそうだ。
「『誤認逮捕』といえば聞こえはいいが、実態は司法・警察のデッチ上げです。ウイルス感染の確認を怠り、ロクに捜査もせず、無実の人々に無理やり自白を迫って供述調書を“捏造”したのです。そんな警察の『犯人逮捕』という発表をメディアはひたすらタレ流し続けていたのだから、恐ろしい。警察と一緒にメディアも詫びなければおかしいです」(法曹関係者)
無実の人々を逮捕する半面、角田美代子のようなワルは野放し。警察は何に遠慮したのか知らないが、面倒なことには巻かれろ、みたいな感覚で、正義が音を立てて崩れているのは確かだ。
沖縄では本土復帰から40年が経っても、いまなおケダモノのような米兵が跳梁跋扈している。普天間、オスプレイ、レイプのトリプルパンチは、要するに米軍のやりたい放題ということだ。
経済界を見渡しても、威勢がいいのは“ヤマ師”のようなソフトバンクの孫正義社長くらいなもの。製造業の惨状は目を覆うばかりだが、だから、財界人も貧すれば鈍すで、自分勝手なことしか言わない。リストラ、首切り、賃下げなんて、当たり前の顔をしてやっている。ちょっと前までは考えられなかったことなのだ。
いわゆるエスタブリッシュメントがこのザマだから、庶民は推して知るべしだ。親殺し、子殺しは後を絶たず、小・中学校のいじめ問題はエスカレートする一方。いまや、日本全国でマトモなところを探す方が難しいくらいだ。
◆完全に破滅のパターンに陥ったニッポン
経済も外交も内政も人心も病みきってしまったニッポン。隅から隅まで閉塞ムードが蔓延しているためなのか、偏狭なナショナリズムが台頭しつつある。自民党の安倍総裁や石破幹事長、日本維新の会の橋下代表のような単細胞のタカ派・右翼が増長し、彼らが拳を振り上げるたび、近隣諸国との緊張関係が高まっている。
この先、この国は一体どうなるのか――誰もが不安に怯えているが、問題は一連の出来事が決して偶然が重なった結果ではないことだ。
立正大教授の金子勝氏(政治学)は、「今の日本は、国が壊れていくパターンに完全に陥ってしまった」と、こう続けた。
「世相の乱れには必ず原因があり、常に権力から腐敗が始まるのです。今の日本がまさにそうで、政治家が約束を守らず、官僚はやりたい放題。上に立つ人物が人の道を踏み外せば、あっという間に社会全体にモラルハザードは蔓延します。さらに経済政策の失敗が人心の乱れに拍車をかけた。格差拡大で、稼ぐが勝ちの拝金主義がはびこる一方、働いても生活できないワーキングプアが大量に生まれた。こうなれば、マジメに働くのがバカらしくり、“自分さえ良ければ”という発想になりますよ。何をやってもうまくいかなければ自暴自棄になり、やぶれかぶれの人たちも増える。そこにペテン首相のウソが重なれば、ますます良識のタガが外れていく。こうして何でもアリの乱世になってしまったのです」
この腐敗しきった国情を立て直すのは大変だ。日本は奈落の底に向かって、ドンドン突き進んでいる。誰もが「おかしい」と感じているのに、変えられない。敗戦に向かって突き進んだ戦前のようだ。
前出の金子勝氏は「今のムードだと、世の腐敗を暴力で手っ取り早く変革しようとするファシズムが台頭しかねない」と言う。日本は何度、同じ過ちを繰り返せば気が済むのか。やり切れない思いと不安、絶望が交錯する。
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