http://www.asyura2.com/12/senkyo137/msg/516.html
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1.斜陽化する超大国米日と超大国化する中国の狭間で韓国は
@朝鮮日報に、影響力の陰る米日と超大国化する中国の狭間で、韓国の生きる道を探った論説が掲載された。以下に要点:
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/21/2012102100088.html
A「米中の経済は切り離し難い相互依存状態に。もし今、日米が中国経済を制裁したら、米国経済も血を流す」
B「尖閣問題は2010年以降の米日衰弱の遷移過程で、焦って引き起こされた。だが、21世紀は、排他的・排除的なゲームをしたら負ける時代と、米中ともに知っているから、両国ともに妥協の道を選ぶ」
C「中国が韓国を高く評価する理由は、韓米・韓日の特殊関係があるからだ。韓国が米国・日本との関係を弱め、中国との協力を選択すれば、韓国の価値はむしろ下がることになろう」(朝鮮日報)
D米国から中国へのシフトは既定方針だが、全面的な中国依存ではなく、米国とも適度に経済関係を維持したほうが、韓国の対中進出交渉が有利になる。打算と言うよりも、当然のバランス感覚と思われる。
E日韓貿易は韓国側の入超が続いている。その原因は日本からの高度部品輸入である。韓国は中国に完成品工場を空洞化させたが、今後は日本の部品供給基地の代わりになる産業構造の転換を進めると思われる。
2.台湾は日本に代わる部品供給基地目指す
@台湾外交部は釣魚台列島(尖閣諸島)の主権についてForeign Policy上で日本に反論。台湾が提案する「東シナ海平和イニシアチブ」は建設的な方式で緊張緩和を実現するものだと強調した。
http://japanese.rti.org.tw/Content/GetSingleNews.aspx?ContentID=153526&BlockID=31
Aこの「東シナ海平和イニシアチブ」提案は、韓国で提唱された意見と同じく、「中国に対する台湾の価値の引上げ」を目指すものである。最終的には台中日三国共同での海洋開発を目指している。ただし、中台のECFA(海峡両岸経済合作枠組み協議)で協議する手順が必要だ。
Bそれに加えて、中国などに里帰りしてしまった台湾企業のUターンを促す政策も進める。単なるUターンではなく、日本企業の代わりになる基幹部品と精密部品の供給基地とする意欲的なものである。
Cまた、ニュージーランド、シンガポールとのFTA交渉も年末を目指している。そして中国大陸とのECFAは2割しかまとまっていないが、数年間で全てまとめ、国際的な経済と貿易の面で、台湾の地位を様変わりさせる、と発表。
http://japanese.rti.org.tw/Content/GetSingleNews.aspx?ContentID=153528&BlockID=31
D日本部品の不買が浸透し、中国は部品の内製化を進めるが、台湾の方が一日の長がある。台湾の部品供給基地化は中国との関係を一層不可分にすると同時に、欧米やASEANへの部品供給で存在感を増す可能性がある。
3.中国は超大国化しない
@朝鮮日報は、米日という超大国と超大国化する中国という構図を描いた。日本国内もその影に怯えている。しかし、中国は超大国にはならない。既に成長は飽和しつつあり、中国政府は内需経済へ穏やかな転換を進めている。
Aアジアの近未来は、完成品製造と部品供給と農水産物とエネルギーの4要素が、それぞれの国の強みと弱みに従って、各国に再配分され、それが相互依存する共同社会になってゆく。
B所謂“尖閣”紛争は、愚かにも日本の得意とする最先端で高度な部品供給基地の役割を失う結果になる。それは最も恐れるべきことで、自民タカ派政治を引きずる野田政権を一刻も早く退かせるべきだ。
C次政権は、従来のタカ派的主張を全て清算し、歴史問題を直視し、歴史教育を正常化し、口先ではない謝罪を行い、もって日本の得意とする高機能・高品質部品の製造や高級農水産製品の供給基地を維持すべきだ。日米同盟的発想も有害であると認め、普通の関係にすべきだ。
D幸いにも財界には巨額の蓄えがある。それを海洋資源などの共同開発に提供すれば、中国をはじめとするアジア各国も恩恵を受け、感謝され尊敬される国に戻れる。
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