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いかがわしい「橋下徹」の、いかがわしい「勝利」。
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2012/10/20 04:09 世に噛む日日
話題の週刊朝日「ハシシタ 奴の本性」(佐野眞一)の全文を読むことができた。
まず思ったのは、筆者の佐野氏は、非常に強い橋下氏に対する嫌悪感をお持ちのようだということ。
これは確かに、僕も共有するものだ。
それは、市職員の思想調査や、個人の自由であるはずの「刺青」有無の申告の強制など、そうした橋下氏のもつ独善的かつ強権的、非人権的な傾向に大いなる反発を覚える以前に、くだらないバラエティ番組を足がかりにして名を売りのしあがったという経歴からくる、きわめて胡散臭いイメージを全身に纏っていることから発するのである。
大衆に迎合することで成り立っている民放テレビ番組で「人気」を得たヤカラに、国の舵取りを奪われるような事態に対する危機感を持つことは、きわめて健全なメンタリティとは言えないだろうか。
だから、橋下という「公人」に、ある一定の主観的な評価を下すのに、少々、「口汚い」ととられるような表現をもってするのは、許容できる範囲内だと僕は思うのだが、どうだろうか。
すぐに侘びを入れた週刊朝日は、おそらく、記事中に大阪府Y市にある被差別部落の存在が特定される文言があることを、「さすがにこれはマズイ」と思ったのだろう。僕がそう推察するのは、謝罪の根拠として明確に挙げているのが、このことのみであるからだ。週刊朝日が本当にコワイのは、橋下などではなく、部落差別を歴史的に一貫して糾弾し続けてきた団体、勢力だったのではないのか。昔ほどではないが、メディアのこういう差別問題に対する、腫れ物を触るような「事なかれ主義」は、今も脈々と受け継がれている印象がある。
それはともかくとして、僕が思うのは、ダイエー創業者である中内功やソフトバンクの孫正義の「評伝」をノンフィクション作品として発表してきた筆者の佐野氏は、同じような切り口で、橋下徹を料理しようとしたのではないか、ということだ。ひとりの人間を追うには、その家系から書き起こしていくのが、こういう評伝的なノンフイクションの常道だろう。橋下氏はいったい、これから何をしたいのか。どうして、こういう人間が形成されてきたのか。その謎を解くとっかかりとして、まずは家系や血脈から辿っていくのは、きわめて自然なことではないのかと思うのだ。
この記事を読むと、筆者の佐野氏が、橋下氏の父親が被差別部落出身だからどうとか、ヤクザだったからどうだとか、そういう「断定」は、ここまでのところ、何もしていないというのに気づく。橋下氏の反発は、こういう血脈をもってして人格を否定されることの「理不尽さ」にあるということだが、いまだ連載の第一回、そこまで踏み込んではいないのではないかというのが、一読した僕の感想だ。ヤクザの息子だから駄目だ、被差別部落出身だから駄目だという明確な文証を挙げられる段階で、はじめて橋下氏は批判を展開できるのではないか。
わが小沢一郎氏も、週刊文春による「夫人書簡」報道で、不当なデマ攻撃を受けたが、彼はこのことに対し、一顧だにしなかった。眼前にうるさく飛び回るハエに対するほどの反応もしなかった。それは、相手にしないのが賢明な態度であるべきだという以前に、こういうことはひたすら「受忍」していかなければならないという、強烈な「公人としての自覚」があるからだと思うのだ。それにひきかえ、メディアのいちいちの報道に、いちいちの反応を示すかのような、およそ「公人」らしくない橋下氏の言動には、くだらないバラエティ番組で「人気」を得たことに示される、ある種の「軽薄さ」を感じずにはいられない。
ここからは僕の邪推になるかもしれないが、橋下氏は、自ら「仮想敵」をでっちあげ、それと対決する自身の姿を宣揚することで、大衆の支持を得ようとする傾向があるように思える。小泉純一郎にとっての「抵抗勢力」、ヒトラーにとっての「ユダヤ人」のような「仮想敵」は、橋下にとって府や市の職員、「組合」、教師、教育委員会、前市長といったところであったが、最近では、「朝日」をはじめとするマスコミであるようだ。常に「仮想敵」が必要な橋下にとって、今回の週刊朝日の記事は、「渡りに船」だった筈である。
情けないことに、週刊朝日および朝日グループは、全面的に橋下氏に白旗をあげた格好になっている。週刊朝日が「お詫び」文を寄せたことに対し、心なしか、橋下氏は元気のない態度を見せた。この男はおそらく、全面的な対決、大論争を望んでいたことだろう。あまりにあっけない相手の白旗は、これ以上の大袈裟なパフォーマンスを大衆に示す道を閉ざすことになる。支持率挽回の当ては、少々、外れたのではないだろうか。
しかし、ある程度、今回のことで「橋下スゴイ、橋下エライ、橋下よくやった」という「落ち着き方」が定着してしまいそうなことが、実に残念だ。いかがわしい人間のいかがわしい勝利は、決してこの国に棲む人間に、良い結果を齎すものにはならないだろう。
大阪市の橋下市長に対する注目度は高まるばかり。橋下市長率いる「維新の会」の動きも、次期総選挙を語るうえで避けられないものに。市長は、官僚国家の現実を声高に批判し、公務員の特権にも斬り込み、脱原発を標榜し……多くの国民から拍手喝采を浴びてきたが、ここに来てバケの皮がはがれた。大飯原発の限定再稼働を一転容認し、多くの国民の期待を裏切ったのが、その象徴的な出来事だ。国家改革のプランの裏には、よこしまな“思惑"があった。サラ金業界などの財界アウトサイダー、食肉王ハンナンの浅田満をはじめとした関西アンダーグランドの面々……橋下人脈は徹頭徹尾、きな臭いのだ。週刊誌さえまだ気づいていない、時代の寵児の正体がここに明かされる! 橋下「大阪維新の会」は、一皮むけば旧態依然としてた利権屋集団、ブレーンから財界パトロンまでアウトサイダーの巣窟だったのだ。改革の旗手の仮面に隠された“ペテン"のカラクリを大胆に暴く!! 新しい告発ノンフィクションリシーズ「宝島NF」の最新刊。
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