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小沢抹殺で全てが終わった 政治への選挙民の絶望(日刊ゲンダイ)2012.10.17
民主もダメだが自民もダメ 野田にも安倍にも投票できない
一体どうすればいいのかと多くの有権者が悩んでいるが、結局、絶対棄権をしない創価学会員に支持される自民・公明の政権がまた復活するだろうというこれまた絶望的な予想。
次の選挙は安倍自民党が勝ちそうだー。こう書くと、多くの有権者が首を横に振る。あの出戻り首相が返り咲くのか? 日中関係がこんなときに、よりによって極右首相か?
つまりは「ウソー」つて反応なのだが、そりやあ、そうだろう。
安倍の場合は政権をブン投げて辞めただけではない。お友達内閣で、トンチンカンな政策を並べた揚げ句の官邸崩壊、参院選惨敗、下痢が止まらなくなっての自爆である。そんなのが返り咲きで政権奪回なんて、ホント、ブラックジヨークなのだが、世紀の勘違い政党、自民党は有権者の常識とはかけ離れた感覚で、安倍を再び、総裁に選び、担いだ。マトモにマジメに政治を考えている有権者であればあるほど、目の前が真っ暗になるのだが、世論調査をやると、そんな自民党が3割近い政党支持率を稼ぎ、次の首相にふさわしい人では、安倍がトップに躍り出てくる。世も末とはこのことだ。法大教授の五十嵐仁氏はこう言った。
「自民党は野党になって少しは反省して、党内改革を断行したりしたのでしょうか。その結果、信頼を取り戻した数字であればともかく、全然違う。単純に民主党の敵失や維新の会への失望が自民党に流れているだけの話でしょう。その証拠に、もし、自民党が本気で反省して脱派閥、脱世襲、脱利益誘導政治に衣替えしたのであれば、なぜ、安倍総裁が選ばれたのか。党員投票でトップだった石破幹事長が国会議員票で敗れたのは、派閥の領袖たちが従来の路線を堅持してくれる安倍さんの方がいい、と判断したからでしょう。そんな自民党が政党支持率トップなんて、冗談みたいな話です」
■選挙民の絶望がもっとも危険だ
自民の支持はおそらく、民主憎しの裏返しだ。多くの有権者が次の総選挙では絶対に民主党は許さないと心に誓っている。しかし、そうなると、小選挙肌の選択肢は自民党か第三極になってしまう。
「維新の会の顔ぶれや政策を見ても、とても支持する気にはなれません。かといつて、自民党にも戻したくない。本当に悩ましい選択になりますね。学生らには、政党は増えていて、一応、選択肢はあるわけだから、メディアの扱い方に左右されることなく、脱原発や消費税引き上げの是非など、政策で政党を選ぶべし、と言っています。(五十嵐仁氏=前出)
評論家の塩田潮氏にも聞いてみた。
「国民を裏切った民主党を許したくない。マニフェストに忠実だった小沢一郎氏を追い出した民主党は支持できない。解散する体力もない野田首相は一刻も早くやめるべきです。しかし、2009年の政権交代の意味を考えたときに、せっかく、自民党の一党支配を終わらせたのに、たった3年で戻していいのか、という思いがあるのも事実です。もっと自民党には野党暮らしをさせなければいけないのでははないか。そうなると、もう一回民主にチャンスをやるか、という気持ちにもなる」
選挙民は絶望の中で、「どうすりゃやいいんだ?」と悩んでいるわけだが、結論から言うと、こういうときが、一番危うい。多くの有権者が政治にシラけ、絶望し、関心を失っているからだ。無蘭心は投票率に如実に出てくる。こうなると、あの組織票が幅を利かす。1選挙区2万〜3万あるとされる学会票だ。
目下の情勢では、学会票はふつう、自民党候補者に流れる。第三極に行くのは、関西地区など、ごく一部とされる。となると、やっぱり、安倍自民党が勝っでしまう。それも民主主義の判断でなく、宗教団体の組織票の力で。こりゃ、ますます絶望的にになってくるのだ。
■小選挙区制に学会・組織票で民主主義は機能停止
前衆議院議長の河野洋平は10日付の読売新聞で<あの判断は私にとって最大の痛恨事>と嘆いた。あの判断とは94年、野党・自民党総裁として、法案成立に協力した小選挙区比例代表並立制のことだ。
河野は「小選挙区制がここまで政治をポピュリズムに走らせるとは…」と悔やんでいたが、確かにそうした一面はある。とはいえ、中選挙区制のままでは政権交代は起こらなかっだのだから、この制度は評価すべき部分もある。問題なのは、小選挙区制に学会・公明の存在が重なったことなのだ。
公明党は政党支持率4%そこそこだ。しかし、裏には800万票ともいわれる学会票がある。3OO選挙区で割ると、「一選挙区2万〜3万票。」これが10万票で決着がつくといわれる小選挙区の勝敗を左右する。
せっかくの政権選択選挙なのに、これじやあ、ハンディ戦みたいなものだ。しかも、野田・民主党がデタラメ政治を繰り返し、選挙民をシラけさせれぱさせるほど、組織票は威力を増す。ますます、国民の声は反映されず、民主主義は歪められてしまう。そこが最大の問題点なのである。
■学会票の魔力を熟知していた小沢
それを考えると、小沢一郎は「さすが」だった。誰よりも小選挙区制度における学会票の重要さを認識していたからだ。
小沢は野党時代、自公の関係を引き裂こうと動いた。これが政権交代につながった。「民主党代表だった06年、東京・信濃町の創価学会本部を電撃訪問し、自公の関係に揺さぶりをかけたのです。10年夏の参院選前にも学会の秋谷栄之助前会長とホテルで会談し、学会・公明の自民離れを印象づけました」(事情通)
政権交代を成し遂げた09年の衆院選で民主党は300議席超を獲得したが当時は小沢幹事長。
「選挙区の情報がすべて、頭に入っている小沢氏は、どこの選挙区の自公協力は切り崩せるとかダメだとか、分かっていたんです。
学会票にもランクがあって、期日前投票までして協力する選挙区とそうでないところがある。自公関係がグラついているところに切り込んでいって、崩した。その結果、埼玉や神奈川、静岡は民主党がほぼ全勝する結果になったのです。(政界関係者)
小沢は細川政権時代は公明を連立に取り込むことに成功、蜜月関係を築いた。その後、小選挙区制を成立させると、新進党で合流した。
「学会・公明票を自民党から切り離せれば、政権代が可能になる。そのことがよく分かつていたのでしょう。その後、自社さ連立、自公連立、自公連立と紆余曲折がありましたが、最後は学会票の一部を引き離し政権交代をやり遂げたのです」(政治評論家・本
澤二郎氏)
■小沢を追放した野田民主党の罪深さ
選挙制度と学会票の関係を熟知した上で、逆手に取り、自民党から権力を引つ剥がしたのだが、その後、小沢は特捜がでっち上げた冤罪で攻め立てられた。大新聞TV加担した政治的リンチの末、民主党を飛び出さざるを得なくなった。
その結果、自公が再び、結託、民主主義を機能不全にしようとしているのだからやりきれない話だ。
小沢が抹殺されたことですべてがおしまい、元の木阿弥、暗黒体制に逆戻り。有権者が絶望すべきは、まさにここなのである。
「原発問題も消費増税も、本来の自公のスタンスは違います。クサビを打ち込めるはずなのに、自公を分断できるだけの力量を持った政治家が民主党にはいない。だから、自公協調に戻り、次の選挙で安倍政権誕生か、なんて話になるわけです。そんなことになったらアジア外交はメチャメチャになり、ひと昔前の官僚主義、談合政治に逆戻りです」(本澤二郎氏=前出)
自民がソンビのように復活し、議会制民主主義は崩壊する。つくづ野田民主党は罪つくりだ。
彼らがぶつ壊したのは、国民生活プラス議会制民主主義なのだ。
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